また今年も雪が、
行く先の手前に降り積もっている。
ただ、会いたいだけだよ。
その先に何もなくても、
今、会ってキミが真実だと確かめたい。
このまま夢や妄想と一緒になりたくない。
もう何年、声も聞いてないだろう。
キミの心の中を、最近少しづつ突ついているのを、
知っている?
キミはのんきで自分勝手で、強気のふりをしてるふりで。
本当はどんどん勇気が無くなってる。
こんなに離れていたって、会えっこないってわかっていたって、声を聞いたら崩れてしまいそうで、電話すらできない。
勇気が出ない。
たった数分、それがふいに時折夜遅く、
文字にのせた想いを届けて、「またね」は絶対に言わない会話。
たったそれだけの事が、無くなってしまうのが怖くて、
どんどん勇気が無くなっていく。
躊躇って、諦めて、
空を飛んでまた離れていく。
そう、やっぱり、
声さえ聞けない。
細くて短い赤い糸の端と端を、指先で掴んでるみたいだ。