福祉サービスを上手く利用するとはどういうことでしょうか。
利用するサービスやケースにより様々だと思いますが、
やはり優先するべきことは子どもにとってメリットがあるかないかでしょう。
具体的な例で考えてみましょう。
ガイドヘルパーは休日などの外出の際に利用するサービスです。
電車やバスに乗ることが好きなお子さんや、趣味の余暇や買い物などを楽しみにしているお子さんにとっては、
ガイド利用することで活動の幅が広がるかもしれません。
では、こだわりの強い、変更の苦手な子どもにとってはどうでしょう。
いつもの車両でいつもの席に座りたい。
いつもの時間帯で、いつもの駅でいつもの電車やいつものアナウンスを聴きたい。
いつもの道順で、いつものお店で、いつもの買い物や余暇を過ごしたい。
そういうタイプのお子さんにとっては、外出自体が難しいかもしれません。
お気に入りの座席に他の人が座っていることもあります。
電車やバスは遅れることがあり、時間待ちをすることもあります。
いつもの道は工事中で別ルートになることもあります。
いつものお店が臨時休業であったり買いたいものが販売されなくなることも。
そうした場合、パニックになった子どもを身を制して受け止めてくれる屈強なガイドがいれば安心かもしれません。
しかし毎回屈強なガイドさんにサポート依頼などできませんし、
まわりの大人が保護することができないほど、子どもも成長していきます。
子ども自身、そんな混乱する状況の中では外出を楽しめないでしょう。
そんな大変な思いをするのなら無理に外出をさせないほうが良い。
では家で大人が一日中保護すればいいのか。
そうなると子どもの興味関心や自立の芽を積んでしまうことになるかもしれない。
親自身も地域との繋がりを持ちにくくなり、閉塞化し孤立化して行く恐れがある。
デイサービス事業や日中一時支援事業などではどうでしょうか。
送迎利用ができれば、外出の際に生じる刺激は避けられるでしょう。
子どもにとってメリットのある活動内容かどうかは、事業所によって様々だと思います。
しかし選択肢の幅は広がるので、いくつか利用の方法を試してみることはできると思います。
ASDスペクトラム特性のあるお子さんには、
やはりTEACCHを実践している事業所が子どもにとって一番安心できる環境だと言えるでしょう。
途中乗り換えがあっても大丈夫