、スタインウ

長いこと取り組んでいたブルクミュラーの練習曲第二十一番「天使の合唱」がようやく弾けるようになった。十一月下旬、レッスンを受ける為に先生の家を訪ねた。
「天使の合唱が弾けるようになったと思いますので、何か新しい曲を教えていただけませんか」
「そうですね。いままでショパンをやったことがないので、一度やってみませんか。プレリュード第四番が比較的やさしいのでいかがでしょう」
先生は楽譜を広げ、スタインウェイピアノで演奏してくださった。ラルゴのゆるやかな曲である。右手はメロディを伸びやかに歌っている。左手は終始三和音を奏で続ける。この和音の変化が高貴で荘厳な雰囲気を創っている。こんな曲が弾けたらいいなと思った。
「やってみたいと思います。よろしくお願いします」

　楽譜をプリンターでコピーして貰い、早速レッスンが始まった。ピアノでは親指を１、人差し指を２、中指を３というふうに番号を割り振っている。レッスンを受けながら楽譜に指番号を書き込んだ。

　家に帰ってヤマハのアップライトピアノに向かった。なにしろ音に聞こえたショパンである。いよいよショパンが弾けるのかと思うと心がたかぶる。まず、右手のメロディから練習を開始する。ゆるやかなテンポだし、複雑な所はないので、これなら何とかなりそうだ。
花香未滿
數不盡的憂傷
魂牽夢縈的情感
年華清淺
雪絲萬縷兮
長相思兮長相憶
beautyaa
Once the most beautiful
The past recall
失落的驕傲