預かり物

毎年１月３１日、命日の夜、大勢の仲間と楽しい時間を過ごしてきた。

遠くは新潟から、わざわざ来てくれる仲間もいる。
仕事を早めに切り上げて駆けつけてくれたり、休みを取ってまで来てくれる友。
顔だけ出して、また仕事に戻る友。
皆、みんな温かい。

大切な時間を使って、彼の為に集まってくれる仲間に
私は、彼の言葉や空気を伝えたくって毎年違うメッセージを渡してきた。

今、考えると、その年どうしても来れなかった仲間には
その年のメッセージが伝わっていないし
来れなくても、心の中で思い出してくれる人達、遠くにいる仲間には
伝わっていない。。。


今年のチョップファミリーの集い（命日の集まりのこと）後、
不思議なくらい、沢山の再会や、意味のある出会いが続いている。
風に身を任せていたら。。。




心をニュートラルに入れた今年、
私は、とても生きやすくなった。

勿論、風が強い日もあれば、強い雨に打たれる日もある。
そんな時は、じっとして目を閉じ、やり過ごせばいい。
私たち人間も、この自然の一部なんだから
何もない穏やかな日ばかりじゃないんだ。

そう原点に立ち返って前を見ていると、わずかな陽の光ですら
狂おしく、愛しいものに見えてくる。

生きている実感が、湧いてくる。

今日もここに生かされている幸せを。

これまで経験してきたことがなかったら、決して気付かなかった沢山の幸せ。
幸せに生きていく為に、道に迷わないようにしてくれる大切な地図を私は持っているんだ。
あの人からの　預かり物。

だから、今度はそれを仲間達に、、、
仲間達だけでなく、出会っていく人々に、、、
伝えていけばいいんだ。




５年前か４年前の集まりで渡した
トシちゃんの手帳に書かれていた言葉をもう一度、ここに。

これは、多分、彼が何処からか引用したものを手帳に書き留めていたものだと思う。
彼自身の言葉にも思えるような？文だが、実際のところは不明。

頭に浮かぶアイデアや自分のやるべき事を思いついたらすぐ
汚～い字で、手帳やノートに書く人だったけれど
この言葉だけは、きれいに、１行ずつあけて丁寧に書かれていた。
何度もこのページを開いていたようで、この手帳を私が手にした時も
すぐ、このページが開いた。


＜トシちゃんの手帳より＞

１.　　成功の秘訣は思うことの一念。

２.　　決めた事は直ちに行え、仕事の成果はスピードに比例する。

３.　　チームワークとは正確機敏なる連絡と報告である。

４.　　立派な挨拶が出来る人は仕事が出来る人である。

５.  　計画なきところに行動なし。

６.　  高付加価値＝「違い」の創造。

７.　  自己啓発のポイントは謙虚に学ぶ姿勢である。

８.　  準備の良否が成果を決定する。

９.  　プロとは結果で勝負する人である。

１０.　時間不足は知恵不足だ。

１１.　人間は経験と失敗が繰り返されるたびに人生観が肉付けされていく。

１２.　自助努力を積み重ねていくとピンチがチャンスに変わる時がくる。

手帳にあらためて書かなくても、出会った頃から、あの人は
こんな生き方をしていた。
いつも、いつも、急ぎ足だった。
そして別れも。

４～５年前、この文章のコピーを手渡した仲間に
私は、伝え忘れていることがある。
それは、、、とても大事なこと。

この文章通りに生きてしまうと、
心や体のバランスを崩す強い副作用がくるということ。

皆に、いつまでも心も体も健康でいてもらう為に
もうひとつ大切な文章をここに。



＜私への遺言、最後の一文より＞


つらいけど、強くな、強くな！

必ず答えをだしてやる。

がんばれ。　そして　がんばるな！！





【がんばれ。】　と　【がんばるな！！】　　は矛盾した言葉だけれど
そこに真理がある。
身を持って感じてきたあの人が、最後の１行に入れてくれた言葉。

こんな大事な１文を皆に伝え忘れてた。。。



がんばれ。　そして　がんばるな！！