Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Sun Ra 1954-1973

2014年07月05日 | Jazz
1,The Magic City/Sun Ra (Saturn) 1LP 900円
アナログでも再発されているからかどうなのかオリジナルのSaturn盤が安かったので即脇に抱えたもの。EvidenceからのCDは持ってはいたもののやはりこの素朴なSaturnからのLPは魅力あります。73年にはジャケをまったく変えてImpulseからも再発されていたものですね。

ということで65年に自身のSaturnで録音された一枚です。
27分に及ぶA面の表題曲はサン・ラがあやつる何とも奇妙で怪しいClaviolineで幕を開けフリー・インプロヴィゼイションの嵐へとなだれ込む実にサン・ラのバンドらしいスペイシーでスピリチュアルな演奏。B面はパーカッショニストのオラトゥンジのロフトでのライヴ録音でパーカッションが入り乱れる中ブラスがトチ狂う起承転結の無い演奏(というか、編集)。

尚、同じ年のほぼ同時期に録音されたのがかつてこちらで取り上げたESPからリリースされた「太陽中心世界~Heliocentric Worlds」です。

Side A
1,The Magic City (27:22)
Side B
1,The Shadow World (10:55)
2,Abstract Eye (2:51)
3,Abstract 'I' (4:08)

"The Shadow World", "Abstract Eye" and "Abstract 'I'" were recorded live at Olatunji's loft, New York, Spring 1965. "The Magic City" was recorded during rehearsals around 24 September, 1965.

Sun Ra

Saturn

Sun Ra - The Magic City








2,Spaceship Lullaby/Sun Ra (Atavistic/Unheard Music)1CD 900円
サン・ラ初期の活動の中でボーカル・グループのバックを付けた演奏をを集めたCD。Evidenceから「Singles」と題された同じく初期のボーカル・グループのバックを付けた録音を含めた2枚組のCDがありました。そちらはSaturnからシングル盤で発売されたものだからでしょうか、Doo-Wop風味もあるR&B的な演奏が多く聴けたのですが、今回の入手盤は録音時期こそ54年から60年と同じようなものですがサン・ラの自宅でのホームレコーディングとスタジオのリハーサルの音源を集めたものでよりR&Bというよりスィングっぽいものが多いような気がします。全37曲入っていて詳細はこちらをご参照。

Sun Ra
Sun Ra (with The Nu Sounds) - A Foggy Day








3,Live in Paris at The Gibus/Sun Ra (Universe) 1CD 900円
73年9月パリのクラブ"Gibus"でのライヴ録音。
70年代のサン・ラのアルバムと云うと70年の独ドナウエッシンゲン音楽祭でのライヴを記録したMPS盤「It's After The End Of The World~世界の終焉」を思い出します。ミニ・ムーグなど電子鍵盤楽器を使いこなしよりスペイシーな演奏になっていった時期で本盤でもムーグやElectric Keyboard Space Instrumentsがウナリをあげます。そんな中ジェリーロール・モートンの"King Porter Stomp"を演ってしまうのがらしいところですね。

Side A:
1,Spontaneous Simplicity
2,Lights on a Satellite
3,Ombre Monde #2 (Shadow World)

Side B:
1,King Porter Stomp (Morton)
2,Salutation from the Universe
3,Calling Planet Earth

Sun Ra

Sun Ra - Lights on a Satellite [Live in Paris at the Gibus] 1974


Sun Ra - Spontaneous Simplicity


Sun Ra - King Porter Stomp


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2 コメント

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sun ra (t-izu)
2014-07-07 07:16:27
 初めて聴いたサン・ラーは'80年頃MM誌で紹介されていた「Strange Celestial Road」。これは素直に格好良いと思いました。今にして思えば、この作品は比較的きちんと編集されていて初心者にも取っ付き易かったのかも知れません。
 その後も折に触れ安レコやCDを入手しては聴いていますが、宇宙の混沌、謎そのものみたいなサウンド、「おーい、どこ行くんだよー?」みたいな感じは未だ謎ですね。
 「ジョイフル・ノイズ」というDVDで、御大自ら共同生活の意味、宇宙観(哲学?)を分かりやすく(?)説明してくれていますが、やはり????でした。
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Re:Sun Ra (Jahking@管理人)
2014-07-08 22:08:03
元々はESPとかSavoy盤でのマーシャル・アレン、ジョン・ギルモア、パット・パトリックの闘魂三銃士の爆裂プレイに魅せられて聴きだしたのですが、56年の「Jazz by Sun Ra」以前の初期音源とか80年代以降の音源とかまで聴きだすと、余りに広大な音楽空間に聴けば聴くほどサン・ラが作り出した音楽の何処に惹かれているのか自問自答を繰り返してしまっています。大いに惹かれるアーティストでありながらそのどこに魅力を見出していいのだか? という我ながら訳の分からないことになっています。こんなアーティストは他にいません。

と わけのわからないことを書いてしまうくらいに惹かれているのにまったく掴めていないというというのがサン・ラの音楽なのです(苦笑)
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