1,Count's Rock Band/Steve Marcus (Voltex) 1LP 514円
はて、何枚目の購入だろう、聴きたくなると思わず買っちゃう(勿論安いとですが)このアルバム。次作「The Lord's Prayer」と2in1にしたCDをかつてこちらで取り上げていて妙に熱く語っておりますので再録しておきます。
「この2枚がリリースされた1969年、このテナー・マン、スティーヴ・マーカスは間違いなく時代の寵児でした。ロックのダイナミズムを取り込んでジャズの語法を使って表現した音楽~ジャズ・ロック、そのひとつの完成形が「Count's Rock Band」(因みに当時の邦題は「伯爵とロック」といいました)にあります。スティーヴ・マーカス、ラリー・コリエル、マイク・ノック、クリス・ヒルズ、ボブ・モーゼス、この5人が奏でる"Theresa's Blues" "Ooh Baby"この2曲、これがすべて。
このアルバムのひとつ前に「Tommorow Never Knows」があり、この後が「The Lord's Prayer」となるわけですが、上記2曲で充分。残りは不要、と敢えて言い切ります。
時代のアダ花"Theresa's Blues"、1969年という時代を感じたければ絶対にはずせない音楽です。」
ということで、初めて聴いた高校時代から今に至ってもジャズ・ロックという言葉を聞いて真っ先に思い起こすのがこのアルバム、です。上記では"Theresa's Blues" "Ooh Baby"の2曲に尽きるというようなことを書いていますが、実はS&Gの"スカボロー・フェア"、ストーンズの"バックストリート・ガール"、それにわずか19秒のアコーディオンによる小曲"セ・サ"が上記2曲の良いお口直し曲になっていてアルバム全体の構成度を上げているのも見逃せません。
このアルバム制作から23年が経った2001年になってスティーヴ・マーカスとラリー・コリエルは再会して「Count's Jam Band Reunion」を制作します、この二人にドラムスのスティーブ・スミスとベースのカイ・エクハートを加えた編成で非常に昇華されたフュージョン・ミュージックが聴けます。ただ、68年の「Count's Rock Band」と2001年の「Count's Jam Band Reunion」、演奏者が同じでタイトルも似ているのですがまったく別の音楽ですね。たとえ音楽的には未熟でも時代の波に突き動かせられた衝動を持った「Count's Rock Band」の再現は不可能です、やはり。
Side A
1.Theresa's Blues
2.Scarborough Fair
3.Drum Solo
Side B
1.Ooh Baby
2.C'est Ca
3.Back Street Girl
4.Piano Solo
Steve Marcus (ts,ss) Larry Coryell (g) Chris Hills (el-b,rhythm-g)
Mike Nock (p,harpsichord) Dominic Cortese (accordion)
Bob Morses (ds) Chris Swansen (perc,arr.)
Produced by Herbie Mann
蛇足を一発、この「Count's Rock Band」69年に日本グラモフォンからリリースされた時の邦題は「伯爵とロック」でした、が、その後Atlantic系の版権がワーナー・パイオニアに移って72年に再発された時の邦題が「伯爵のロック」、これは当時のライナーでいソノてるヲ氏が「伯爵とロック」の訳はおかしいので「伯爵のロック」にしたと記されています。以降これがスタンダードとなるはずが、何故か今ワーナー・ミュージックからのCDはいソノてるヲ氏の力説は無視され従来の「伯爵とロック」、何があったのでしょうか?
「Count's Rock Band」が見当たらなかったので23年後の演奏を貼っておきます。
LARRY CORYELL w. Count's Jam Band 2001 (Steve Marcus)
はて、何枚目の購入だろう、聴きたくなると思わず買っちゃう(勿論安いとですが)このアルバム。次作「The Lord's Prayer」と2in1にしたCDをかつてこちらで取り上げていて妙に熱く語っておりますので再録しておきます。
「この2枚がリリースされた1969年、このテナー・マン、スティーヴ・マーカスは間違いなく時代の寵児でした。ロックのダイナミズムを取り込んでジャズの語法を使って表現した音楽~ジャズ・ロック、そのひとつの完成形が「Count's Rock Band」(因みに当時の邦題は「伯爵とロック」といいました)にあります。スティーヴ・マーカス、ラリー・コリエル、マイク・ノック、クリス・ヒルズ、ボブ・モーゼス、この5人が奏でる"Theresa's Blues" "Ooh Baby"この2曲、これがすべて。
このアルバムのひとつ前に「Tommorow Never Knows」があり、この後が「The Lord's Prayer」となるわけですが、上記2曲で充分。残りは不要、と敢えて言い切ります。
時代のアダ花"Theresa's Blues"、1969年という時代を感じたければ絶対にはずせない音楽です。」
ということで、初めて聴いた高校時代から今に至ってもジャズ・ロックという言葉を聞いて真っ先に思い起こすのがこのアルバム、です。上記では"Theresa's Blues" "Ooh Baby"の2曲に尽きるというようなことを書いていますが、実はS&Gの"スカボロー・フェア"、ストーンズの"バックストリート・ガール"、それにわずか19秒のアコーディオンによる小曲"セ・サ"が上記2曲の良いお口直し曲になっていてアルバム全体の構成度を上げているのも見逃せません。
このアルバム制作から23年が経った2001年になってスティーヴ・マーカスとラリー・コリエルは再会して「Count's Jam Band Reunion」を制作します、この二人にドラムスのスティーブ・スミスとベースのカイ・エクハートを加えた編成で非常に昇華されたフュージョン・ミュージックが聴けます。ただ、68年の「Count's Rock Band」と2001年の「Count's Jam Band Reunion」、演奏者が同じでタイトルも似ているのですがまったく別の音楽ですね。たとえ音楽的には未熟でも時代の波に突き動かせられた衝動を持った「Count's Rock Band」の再現は不可能です、やはり。
Side A
1.Theresa's Blues
2.Scarborough Fair
3.Drum Solo
Side B
1.Ooh Baby
2.C'est Ca
3.Back Street Girl
4.Piano Solo
Steve Marcus (ts,ss) Larry Coryell (g) Chris Hills (el-b,rhythm-g)
Mike Nock (p,harpsichord) Dominic Cortese (accordion)
Bob Morses (ds) Chris Swansen (perc,arr.)
Produced by Herbie Mann
蛇足を一発、この「Count's Rock Band」69年に日本グラモフォンからリリースされた時の邦題は「伯爵とロック」でした、が、その後Atlantic系の版権がワーナー・パイオニアに移って72年に再発された時の邦題が「伯爵のロック」、これは当時のライナーでいソノてるヲ氏が「伯爵とロック」の訳はおかしいので「伯爵のロック」にしたと記されています。以降これがスタンダードとなるはずが、何故か今ワーナー・ミュージックからのCDはいソノてるヲ氏の力説は無視され従来の「伯爵とロック」、何があったのでしょうか?
「Count's Rock Band」が見当たらなかったので23年後の演奏を貼っておきます。
LARRY CORYELL w. Count's Jam Band 2001 (Steve Marcus)
マーカスは元々モロのコルトレーン派の人で基礎もしっかりした人ですのでバディ・リッチバンドでバンドマスターを務めたのも必然だったのでしょうね、音を聴く限りの推測ですが、70年代後半から方向転換をしたのではないかと思っています。で 久し振りにフュージョンを演ったのが上記の「Count's Jam Band」ではないかと。
https://www.youtube.com/watch?v=mpk1nkIXPaE
https://www.youtube.com/watch?v=lVbTTmEmDxY