Jahkingのエサ箱猟盤日記

日々これ猟盤 エサ箱漁りの毎日....。

Herbie Mann 1970

2010年05月07日 | Herbie Mann
1,Stone Flute/Herbie Mann (Embryo) 1LP 630円
状態がいいLPが安かったので再購入したもの。
マン先生自らのレーベルEmbryoからの1970年盤。
本盤の前後に発表したアルバムが「Memphis Underground」「Muscle Shoals Nitty Gritty」「Memphis Two-Step」「Push Push」といったメンフィス・サウンドにどっぷりな諸作なのですが、どうしたことか本盤は打って変わったシリアス路線盤。

録音メンバーはロイ・エアーズとかソニー・シャーロックとかのいつものレギュラーにバイオリンにヴィオラを数名加えた編成。昔から気になっているのは、本盤のクレジットにはキーボードの記載がないのですがピアノ/エレピ/オルガンが明らかに聴こえ、そのキーボードが結構なサウンドのポイントになっていたりするのです。

本盤の一番の聴きものはB面1曲目のマン先生作"Miss Free Spirit"、ジョー・ザビヌルを思わせるオルガン(ホントにザビヌルのような気もするのですが?)がバックにドローン的に流れ、その上をヴィトウスのベースが縦横無尽に這い回りシリアスな先生のフルートが飛び回る当時のマイルス・バンドのサウンドとも通底するスピリチュアルともいえる演奏。12分強でフェイドアウトしてしまうのですが、この演奏は最後まで聴きたかった....です。


A1 In Tangier / Paradise Beach 10:30
Written-By - David J. Mills* , Herbie Mann
A2 Flying 5:00
Written-By - John Lennon & Paul McCartney*
A3 Don't You Know The Way (How I Feel About You) 5:17
Written-By - Herbie Mann

B1 Miss Free Spirit 12:40
Written-By - Herbie Mann
B2 Waltz For My Son 4:20
Written-By - Herbie Mann
B3 Pendulum 2:40
Written-By - William Fischer*


Arranged By - Selwart Clarke
Bass - Miroslav Vitous (tracks: A3, B1, B2) , Ron Carter (tracks: A1, A2, B3)
Cello - George Ricci (tracks: A1, A2, B3) , Kermit Moore (tracks: A3, B1, B2)
Drums - Bruno Carr (tracks: A1, A2, B3) , Mickey Rocca (tracks: A3, B1, B2)
Engineer [Recording] - Adrian Barber , Dave Green
Flute, Producer, Photography [Backliner Photo] - Herbie Mann
Guitar - Sonny Sharrock
Other [Album Design] - Haig Adishian
Photography [Cover] - Joel Brodsky
Vibraphone [Vibes] - Roy Ayers
Viola - Al Brown* (tracks: A3, B1, B2) , Selwart Clarke (tracks: A1, A2, B3)
Violin - Manny Green* (tracks: A1, A2, B3) , Gene Orloff (tracks: A1, A2, B3) , Peter Dimitriades (tracks: A3, B1, B2) , Selwart Clarke (tracks: A3, B1, B2)


Herbie Mann - In Tangier



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2 コメント

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Unknown (Gravenites)
2010-05-08 13:44:27
おお、遂に出ましたね、裏名盤。
こういうのを出すからハービー・マンのやることを予想するのが難しいとでもいいましょうか。
1970年のスィング・ジャーナル誌で「問題作を試聴する」のコーナーでこのアルバムが取り上げられていましたが、4人の評者がこき下ろしていなかったのが救いでした。もしこれが「問題作」というのなら、それまでのメンフィス路線を継承しない点かもしれません。

飛び跳ねるようなアルバムが多い彼の作品の中で「静」を求めるなら、このアルバムを推薦します。
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Stone Flute (Jahking@管理人)
2010-05-09 10:52:52
検索してみたらこれもちゃんとCD化されているんですね、前後のメンフィス路線もすべて。
やっぱり、この時期のハービー・マンは今でも聴かれている証ですね、結構今の方が正当に評価されているような気もします。
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