1,It's All Right!/Wynton Kelly (Verve) 1LP 640円
ウィントン・ケリー、この人ほど日本人に愛されたピアニストはいないのでは? ファンキーで明るい中に潜むブルージーな翳り、転がるようで時に飛び跳ねるシンプルながらも独特の粘りもあるピアノ、こうやって文章で表現しても知らない人には何が何だかでしょうが、まぁ、実に親しみ易いジャズ・ピアノの典型ってことです。
マイルス・グループへの参加を経て、これぞハード・バップな「Kelly Great」「Kelly Blue」「Kelly at Midnight」「Wynton Kelly!」から60年代中期のウエス・モンゴメリーとの白熱のライヴ盤「Smokin' At The Half Note」あたりまでは、まぁ、ジャズへの通過儀礼盤の典型みたいなものですね。
が 、私が一番"好きな"ケリーのアルバムが先日ウン十年振りに再購入したこの「It's All Right!」。忘れもしないこれを最初に買ったのは新宿西口・小田急ハルクの裏にあった「オザワ」。多分最初に買ったケリーのアルバムがこれだったはず。それまでジャズ喫茶で聴いていた上に挙げたようなアルバムとは打って変わったお気楽なポップといっていいような曲調と演奏に正直ガッカリ。しかーし、何度も聴くうちにこのお気楽さが気持ちよさに変わってハマったハマった、と、そんな盤でした。
当ったり前なジャズ視点で聴けば先に挙げたようなようなアルバムこそがジャズの王道で、本盤のような枝葉末節アルバムは軽んじられるわけですが、それはそれ、これはコレとの耳を持って聴けばこんなに気持ちのいいアルバムはそう無いかなと。そんなこんなで、このアメコミ風なポップ・ジャケット・デザインにムッ、ムッ、ってきたらまずは間違いなく気に入るであろう一枚。因みにタイトル曲の作者はカーティス・メイフィールド、そう、インプレッションズのカバーでカーティス自身のヴァージョンもあるあの曲です。
その昔に買った本盤は分厚いコーティングに覆われたジャケットのVerve盤でしたが、今回購入盤は70年代にポリドールから出た国内盤です。
1 It's All Right
2 South Seas
3 Not A Tear
4 Portrait Of Jennie
5 Kelly Roll
6 The Fall Of Love
7 Moving Up
8 On The Trail
9 Escapade
10 One for Joan
Wynton Kelly (p) p
Paul Chambers (b)
Jimmy Cobb (ds)
Kenny Burrell (g)
Candido (conga)
Recorded in Mar. l964
Wynton Kelly - It's All Right - VERVE 10316 DJ
Wynton Kelly Trio Escapade It's All Right (1964)
04 Portrait of Jennie
ウィントン・ケリー、この人ほど日本人に愛されたピアニストはいないのでは? ファンキーで明るい中に潜むブルージーな翳り、転がるようで時に飛び跳ねるシンプルながらも独特の粘りもあるピアノ、こうやって文章で表現しても知らない人には何が何だかでしょうが、まぁ、実に親しみ易いジャズ・ピアノの典型ってことです。
マイルス・グループへの参加を経て、これぞハード・バップな「Kelly Great」「Kelly Blue」「Kelly at Midnight」「Wynton Kelly!」から60年代中期のウエス・モンゴメリーとの白熱のライヴ盤「Smokin' At The Half Note」あたりまでは、まぁ、ジャズへの通過儀礼盤の典型みたいなものですね。
が 、私が一番"好きな"ケリーのアルバムが先日ウン十年振りに再購入したこの「It's All Right!」。忘れもしないこれを最初に買ったのは新宿西口・小田急ハルクの裏にあった「オザワ」。多分最初に買ったケリーのアルバムがこれだったはず。それまでジャズ喫茶で聴いていた上に挙げたようなアルバムとは打って変わったお気楽なポップといっていいような曲調と演奏に正直ガッカリ。しかーし、何度も聴くうちにこのお気楽さが気持ちよさに変わってハマったハマった、と、そんな盤でした。
当ったり前なジャズ視点で聴けば先に挙げたようなようなアルバムこそがジャズの王道で、本盤のような枝葉末節アルバムは軽んじられるわけですが、それはそれ、これはコレとの耳を持って聴けばこんなに気持ちのいいアルバムはそう無いかなと。そんなこんなで、このアメコミ風なポップ・ジャケット・デザインにムッ、ムッ、ってきたらまずは間違いなく気に入るであろう一枚。因みにタイトル曲の作者はカーティス・メイフィールド、そう、インプレッションズのカバーでカーティス自身のヴァージョンもあるあの曲です。
その昔に買った本盤は分厚いコーティングに覆われたジャケットのVerve盤でしたが、今回購入盤は70年代にポリドールから出た国内盤です。
1 It's All Right
2 South Seas
3 Not A Tear
4 Portrait Of Jennie
5 Kelly Roll
6 The Fall Of Love
7 Moving Up
8 On The Trail
9 Escapade
10 One for Joan
Wynton Kelly (p) p
Paul Chambers (b)
Jimmy Cobb (ds)
Kenny Burrell (g)
Candido (conga)
Recorded in Mar. l964
Wynton Kelly - It's All Right - VERVE 10316 DJ
Wynton Kelly Trio Escapade It's All Right (1964)
04 Portrait of Jennie
ケリーがウェス・モンゴメリーのバックをしたバーブからのアルバムも有名ですが、リバー・サイドからのもいいです。よくバーブとリバー・サイドからのウェス絡みの作品を混同しますが、どちらのレーベルの作品も好きです。
ウィントン・ケリーはオスカー・ピタースンのような弾き倒しもないし、適度なポップさとブルーズ・フィーリングがいい塩梅です。それほどラムゼイ・ルイスのように有名になり過ぎなかったのよかった。
Verveは60年代に入ってクリード・テイラーがプロデュースするようになって急速に後のA&M、CTIにつながる判りやすいポップ路線になっていきますね。本盤はその典型作ですね。たとえばレッド・ガーランドがこの時代にVerveで吹き込んでいたら.........そんなの聴いてみたかったです。
たしかに、わかり易く丁寧なイソノさんの文章に似ていますね。
そういえば、イソノさんって自由が丘で生演奏もやる「ファイブ・スポット」をやっていましたよね、大学時代、先輩たちが「ゴスポ」って呼んで入り浸っていたのを思い出します、私自身は数度行っただけでしたが。
>t-izuさん
誰が見てもリキテンシュタインだと思うイラストですよね、でも違うのです。Russ Galeなる人のイラストレーションだそうです。