銀座句会第101回平成27年1月21日(火) 於待つ緒
出席者 松尾あや子 松尾ゆり子 大里隆子 長谷部 幸
高橋春風子 山田雲庭 殿木和三人 星野庄介
欠席投句 石川列雲子 塩谷絹江
披講 山田雲庭
◯今月の注意点
①あたりまえは詠まない。
②旧仮名に。
③実相、実景を詠もう。
④悟り俳句はよそう。
⑤一句で文句を言わない。
⑥切れを大切に。
⑦結論を言わない。
⑧独りよがりはやめる。
⑨一句に切れ字は一つ。「や・かな」はやめよう。
⑩きちんと表現しよう。
⑪句材を選ぼう。「俗を詠んで俗を抜ける」。
⑫無駄な言葉は省略する。
⑬具体化を、目に見えるように描く。
★長谷部 幸
早梅の三輪ほどの今朝の庭
(庄介・和三人・雲庭・隆子)
【添削】早梅の三輪ほどや今朝の庭
童の手試食みかんの鷲掴み (庄介)
辻売りのみかん大きな声誘ふ
大寒やひとこゑ落す鴉かな
【添削】大寒のひと声こゑ落とす鴉かな
鳶職の木遣りでしめる初句会
先達の高話ながなが霜の径
【添削】先達の諭す言葉や霜白し
★高橋春風子
湯煙りの真すぐに明日の早桜 (庄介・和三人)
【添削】湯煙の真すぐに伊豆の早桜
山眠るされどマグマのたまりけり (和三人・あや子)
【添削】山眠るされどマグマのひそみけり
逆風を額に受けて初日の出
恵方むき巻物喰はす商機あり
けじめとて二十日正月宵に酌む
年新た八十路の構へ三ヶ條
★殿木和三人
たましひの隣に坐る日向ぼこ (あや子・ゆり子)
お代りはいかがでしょうか年始酒 (春風子)
【添削】お代りはいかがでさうか年始酒
燗酒や飲めるうちだと酌させて (隆子)
小康の炬燵に余生委ねけり (ゆり子)
七種の土鍋に和音聴きにけり
焼薯を買って来るぞが一仕事
★石川列雲子
トラックの屋根から垂れる氷柱かな (庄介・雲庭)
【添削】トラックの屋根から太き氷柱かな
新年会主賓ひとりが盛り上がる (春風子)
風邪ひくや我も人なみ仲間入り (隆子)
移り住む赤城をろしや肌あるる
焼芋や車走らせ客探し
自転車の風受け苦し冬の朝
【添削】自転車の向かひ風なり冬の朝
★山田雲庭
電線に音符のように寒雀 (春風子)
【添削】電線に音符のやうに寒雀
マスク顔声かけられてうす笑ひ (あや子)
値上がりの牛丼食へず冬の街
初茜頭の中の赤き富士
初句会何やかにやと足重く
暖房をガンガン効かせ夜なべかな
※「夜なべ」は秋の季語だぞ。
★大里隆子
昨年はあの人も居た初大師 (和三人・雲庭・あや子)
初詣並びし犬のふるへをり (雲庭)
冬ぬくしあなたと歩く遊歩道 (幸子)
幸せをかみしめ食べるおせちかな
北国の娘を待ちて初詣
冬の日の差し入る窓をそっと開け
★塩谷絹江
門出でて背筋伸ばすや初浅間 (庄介・幸子)
露天の湯氷柱を欠きて入れにけり (庄介・ゆり子)
夕映や氷柱輝く軒の下 (雲庭)
【添削】夕映や氷柱四五本軒の下
寒月や外湯巡りの坂の街 (隆子)
異次元の母となりけり冬銀河 (あや子)
【添削】たましひの母渡るなり冬銀河
初仕事珈琲飲みてスイッチon
★松尾あや子
紅白の雑煮頂く旅の朝 (庄介・幸子)
【添削】紅白の雑煮の膳や旅の朝
母さんの出番のなくて鍋奉行 (春風子・幸子)
【添削】母さんの奉られて鍋奉行
沈む陽に雪富士赤く染まりけり (春風子)
【添削】沈む日に影際立たす雪の富士
去年今年根気と婚期ない女 (ゆり子)
去年今年さりとて変化なかりけり
初風呂や上がると忘る富士の山
★松尾ゆり子
大寒や猫の背中の丸くなり (幸子)
口だけは達者のままよ去年今年 (春風子)
平凡の日々平和なり去年今年 (雲庭)
装ひの初富士白く湯気の先 (隆子)
【添削】初富士や露天の風呂に遥拝す
恋しきは母のふところ寒に入る
【添削】ましませば母のほほゑみ寒に入る
酒浸り身体ぷよぷよ三が日
★星野庄介
肥後の守研ぎゐる指や雪催 (和三人・隆子)
水泡をとどめて水面氷りけり (幸子・ゆり子)
毛筆の久しぶりなる賀状かな (あや子・ゆり子)
自ら私語のをさまる寒夜かな (和三人)
沢庵をはりはり噛んで入歯の歯
大寒や言語を専ら兵器とす
●次回は2月17日火曜日 開催いたします。
●「炎天・春42号」のお願い
◯炎天集8句
◯日々折々の記 200字見当
◯松尾ゆり子さんへ「特別作品10句」と
エッセイ400字見当
以上を2月15日ころまでに世話人へお願いします。
なお事務所には20日ころまでに送付願います。
出席者 松尾あや子 松尾ゆり子 大里隆子 長谷部 幸
高橋春風子 山田雲庭 殿木和三人 星野庄介
欠席投句 石川列雲子 塩谷絹江
披講 山田雲庭
◯今月の注意点
①あたりまえは詠まない。
②旧仮名に。
③実相、実景を詠もう。
④悟り俳句はよそう。
⑤一句で文句を言わない。
⑥切れを大切に。
⑦結論を言わない。
⑧独りよがりはやめる。
⑨一句に切れ字は一つ。「や・かな」はやめよう。
⑩きちんと表現しよう。
⑪句材を選ぼう。「俗を詠んで俗を抜ける」。
⑫無駄な言葉は省略する。
⑬具体化を、目に見えるように描く。
★長谷部 幸
早梅の三輪ほどの今朝の庭
(庄介・和三人・雲庭・隆子)
【添削】早梅の三輪ほどや今朝の庭
童の手試食みかんの鷲掴み (庄介)
辻売りのみかん大きな声誘ふ
大寒やひとこゑ落す鴉かな
【添削】大寒のひと声こゑ落とす鴉かな
鳶職の木遣りでしめる初句会
先達の高話ながなが霜の径
【添削】先達の諭す言葉や霜白し
★高橋春風子
湯煙りの真すぐに明日の早桜 (庄介・和三人)
【添削】湯煙の真すぐに伊豆の早桜
山眠るされどマグマのたまりけり (和三人・あや子)
【添削】山眠るされどマグマのひそみけり
逆風を額に受けて初日の出
恵方むき巻物喰はす商機あり
けじめとて二十日正月宵に酌む
年新た八十路の構へ三ヶ條
★殿木和三人
たましひの隣に坐る日向ぼこ (あや子・ゆり子)
お代りはいかがでしょうか年始酒 (春風子)
【添削】お代りはいかがでさうか年始酒
燗酒や飲めるうちだと酌させて (隆子)
小康の炬燵に余生委ねけり (ゆり子)
七種の土鍋に和音聴きにけり
焼薯を買って来るぞが一仕事
★石川列雲子
トラックの屋根から垂れる氷柱かな (庄介・雲庭)
【添削】トラックの屋根から太き氷柱かな
新年会主賓ひとりが盛り上がる (春風子)
風邪ひくや我も人なみ仲間入り (隆子)
移り住む赤城をろしや肌あるる
焼芋や車走らせ客探し
自転車の風受け苦し冬の朝
【添削】自転車の向かひ風なり冬の朝
★山田雲庭
電線に音符のように寒雀 (春風子)
【添削】電線に音符のやうに寒雀
マスク顔声かけられてうす笑ひ (あや子)
値上がりの牛丼食へず冬の街
初茜頭の中の赤き富士
初句会何やかにやと足重く
暖房をガンガン効かせ夜なべかな
※「夜なべ」は秋の季語だぞ。
★大里隆子
昨年はあの人も居た初大師 (和三人・雲庭・あや子)
初詣並びし犬のふるへをり (雲庭)
冬ぬくしあなたと歩く遊歩道 (幸子)
幸せをかみしめ食べるおせちかな
北国の娘を待ちて初詣
冬の日の差し入る窓をそっと開け
★塩谷絹江
門出でて背筋伸ばすや初浅間 (庄介・幸子)
露天の湯氷柱を欠きて入れにけり (庄介・ゆり子)
夕映や氷柱輝く軒の下 (雲庭)
【添削】夕映や氷柱四五本軒の下
寒月や外湯巡りの坂の街 (隆子)
異次元の母となりけり冬銀河 (あや子)
【添削】たましひの母渡るなり冬銀河
初仕事珈琲飲みてスイッチon
★松尾あや子
紅白の雑煮頂く旅の朝 (庄介・幸子)
【添削】紅白の雑煮の膳や旅の朝
母さんの出番のなくて鍋奉行 (春風子・幸子)
【添削】母さんの奉られて鍋奉行
沈む陽に雪富士赤く染まりけり (春風子)
【添削】沈む日に影際立たす雪の富士
去年今年根気と婚期ない女 (ゆり子)
去年今年さりとて変化なかりけり
初風呂や上がると忘る富士の山
★松尾ゆり子
大寒や猫の背中の丸くなり (幸子)
口だけは達者のままよ去年今年 (春風子)
平凡の日々平和なり去年今年 (雲庭)
装ひの初富士白く湯気の先 (隆子)
【添削】初富士や露天の風呂に遥拝す
恋しきは母のふところ寒に入る
【添削】ましませば母のほほゑみ寒に入る
酒浸り身体ぷよぷよ三が日
★星野庄介
肥後の守研ぎゐる指や雪催 (和三人・隆子)
水泡をとどめて水面氷りけり (幸子・ゆり子)
毛筆の久しぶりなる賀状かな (あや子・ゆり子)
自ら私語のをさまる寒夜かな (和三人)
沢庵をはりはり噛んで入歯の歯
大寒や言語を専ら兵器とす
●次回は2月17日火曜日 開催いたします。
●「炎天・春42号」のお願い
◯炎天集8句
◯日々折々の記 200字見当
◯松尾ゆり子さんへ「特別作品10句」と
エッセイ400字見当
以上を2月15日ころまでに世話人へお願いします。
なお事務所には20日ころまでに送付願います。
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