ジャッカルの日

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2015-05-22 17:37:10 | 日記

銀座句会 第百五回   平成二十七年五月十九日(火)
                    於 東京銀座・待つ緒
 出席者 松尾あや子 松尾ゆり子 大里隆子 塩谷絹江
     石川列雲子 山田 雲庭  殿木和三人 星野庄介
 披講  殿木和三人

◯今月の注意点 
 ①仮名遣いは旧仮名に。
 ②「かな」の句は切れを入れない。
 ③類想に注意。
 ④切れを考える。
 ⑤助詞に注意。
 ⑥五七五の韻律を守る。
 ⑦回想の句は弱い。
 ⑧独りよがりはやめる。
 ⑨経過ではなく結果を詠む。
 ⑩一句の平仄を合わす。
 ⑪結論を言わない。
 ⑫意味で作らない。
 ⑬時事俳句は練って。
 ⑭当季の句を出句。

石川 列雲子
    幼な頃軒先上の菖蒲かな        (隆子)
【添削】軒先に菖蒲をいまも挿しけり
    病床の息子と見るや鯉のぼり     (あや子)
    空を待つ市民農園トマトかな
【添削】空きが出て市民農園蕃茄植う
    今何時判断するや時計草
    鉄線化今年も元気咲きにけり
    蚊柱や玄関先のお客さん
【添削】蚊柱や玄関先に客の声

殿木 和三人
    単衣七十七の独り酒  (隆子・列雲子・ゆり子)
【添削】単衣着て七十七の独り酒
    近寄るな大涌谷の山笑ふ       (あや子)
    夕べとは次郎の鮨の恋しけり      (雲庭)
【添削】夕べには銀座次郎に鮨とせむ
    窓際の瀬戸鉢に水田植歌
    母と子と同じ姿勢で薔薇を見る
    渡舟待つ暇を惜しむや柏餅

山田 雲庭
    阿も吽もうらやましいか鯉幟
               (和三人・隆子・ゆり子)
    灯を消して部屋へ招びたる蛍かな
                (隆子・絹江・ゆり子)
    陶枕を探してチャイナタウンかな   (和三人)
    早苗月山雲映す水面かな        (絹江)
【添削】山雲を映す代田や空晴れて
    年越の蚊遣火なれど効めあり      (絹江)
【添削】蚊遣火の去年のものなれ効き目あり
    ハコモノで幸測らずや月見草

大里 隆子
    日やけ止め塗りつつ歩む由比ヶ浜    (庄介)
【添削】日焼け止め塗りて歩むや由比ヶ浜
    また友が旅立ち悲し五月晴れ     (あや子)
【添削】また友の独り旅立ち五月晴れ
    柏餅旅のお供にひとつ持ち
    いかづちや僧を救ひし龍口寺
    江ノ島にプロサーファーの格好よさ
    燕子花光琳の画にみとれけり
【添削】燕子花光琳の画と見とれけり

塩谷 絹江
    風そよぐ木立を歩く夏の蝶   (庄介・列雲子)
【添削】風そよぐ木立歩めり夏の蝶
    薫風や離れて座り本を読む   (列雲子・隆子)
【添削】薫風や間を開け坐して本読めり
    常夜灯さざ波光るあやめ池   (雲庭・ゆり子)
    記録的暑さ吹き飛ぶ無言館       (雲庭)
    太鼓橋茎を伸ばして蓮の華       (雲庭)
    樟若葉隙より仰ぐ日の光

松尾あや子
    子供の日ケーキの上には金太郎  (庄介・絹江)
【添削】子供の日ケーキに立ちて金太郎
    腰かがめ蕗刈る媼九十九里   (庄介・ゆり子)
    風薫る波のり道路西へ西        (庄介)
    蔓薔薇の幼き日々の垣根かな
    背筋伸び真っ直ぐ歩こう花菖蒲
    母の日の響く足音隣室に

松尾ゆり子
    待ちぼうけ苦になりませぬ若葉風
                (庄介・列雲子・絹江)
    吹流し我が人生は運まかせ(雲庭・絹江・あや子)
    発言は一拍おいて心太     (庄介・あや子)
    白薔薇の照らすごときや暗き道 (隆子・あや子)
    万緑や川面たっぷり深緑        (庄介)
    蝙蝠とひょいと出交す暗き街

星野 庄介
    風鈴のしめしあはせて鳴りにけり
               (和三人・雲庭・ゆり子)
    端居する肩のすぼまる二人かな(和三人・列雲子)
    深更の網戸の闇や救急車       (列雲子)
    無意味こそ大いなる意味火蛾来たる  (和三人)
    真実は便利な言葉蝿の声       (和三人)
    洗鯉都会育ちの吾子二人

次回は
 六月十六日火曜日 開催いたします。

吟行のお知らせその二
 浜離宮集合を変更して 日の出桟橋からお船で浅草へ
 浅草界隈吟行の予定です