こんにちは。
私が流行りものに手をつけるのは大変に珍しい事象ですので、少しばかり批評をしてみようと思います。
未プレイの方向けに簡単に説明すると、実在の競走馬をモデルにしたキャラクターを育成し、育成後は主に対人戦のレースで勝利させることが主目標となるゲームです。
私のプレイ開始は3月下旬(アプリリリース:2月下旬)、約1~2時間/日プレイする微課金ライトユーザー。
羅列すると終わらないので、的を絞って書こうと思います。
《評価できる点》
①コンテンツの品質が極めて高い
これにつきます。
配信当初から評価されていましたが、開発に時間をかけただけあって仕上がりは非常に高品質なものになっていると思います。
いわゆる「キャラゲー」のひとつになりますが各々のキャラの個性が立っており、スポ根ベースの育成ストーリーも相まってやり応えもありますし、
モデルとなった馬の血統や戦績・世代といった史実を元に仕上げられているので、育成後にモデル馬を調べるとゲーム内の元ネタを発見できたりと奥深いです。
3Dモデルや動きに関しても大型のモニターでプレイしても全く気にならないレベルの質に仕上がっています。
見た目でも中身でも勝負できる。これがウマ娘のダウンロード数を飛躍的に伸ばした要因だと考えています。
②原則運ゲーである
こちらはデメリットにもなりうる部分ですが育成の繰り返しがメインコンテンツですので、運による「上振れ・下振れ」を設けることにより同一条件下で何度も育成を繰り返す(継続プレイをする)理由になります。
初級者を脱したタイミングから「上振れ」を目指しながらの育成が基本方針となりますね。
また運ゲー要素はレースにも強く出ており、ステータスで圧倒しているはずがなぜか負けたり、
逆に格上に対して勝てたりといった不確定要素を生み出すので、いい仕事をしていると感じています。
もちろんこれは実際の競馬にも言えることですので、ある種のリアリティであるという理解です。
運ゲー要素が強いことに対して批判的な方もいますが、
ウマ娘に限らずゲームから運要素を取り除いた場合かなりつまらないことになるので、遊戯のひとつである以上はついてまわるものだと思います。
《評価できない点》
①徐々に育成が苦痛になる
キャラを育成→対人戦で使用する というのが主たるプレイの流れになりますが、評価できる点でも述べたように繰り返しプレイが大前提のゲームです。
そのため全く同じ内容で何十回も周回をするのがこのゲームの遊び方になります。もちろん工夫次第である程度は補えますが、やはり「運ゲー」であるため強い/弱いを分岐させる要素はあくまでも運頼みです。
言うまでもなく最初はただ単に育成するだけでも楽しいですが、進行度が上がるほどにプレイヤーの要求水準(こういうステータスのキャラを育成したいという目標値)が上昇していきます。当然です。
例えば3回サイコロをふる遊びがあったとして、最初はサイコロをふるだけでも面白いのですが、徐々に出目にこだわり始め最終的には3回連続5ないし6が出なければ満足できない・・・という状態に至ります。
育成シナリオも1回やってしまえば2回目以降は全スキップの方が多いと思われますので、育成自体が完全に作業となってしまいます。
現在新シナリオを製作中とのことですが一本道ではなく、分岐などを設けたりと周回前提のものでないと正直厳しいです。
ちなみに1回の育成で30分前後の所要ですが、私の許容範囲に収まる確率は15~20%程度。
1日3回(90分)やったとして、2日に1回満足できれば良いほうです。
②プレイヤーの機嫌取りができていない
このゲーム最大の問題点だと思います。これが一番書きたかった。
これだけ広まったアプリなので、当然ながら様々な力の入れ具合のプレイヤーがいます。
対人戦はリリース当初からありましたが、強さによってある程度のクラス分けがされているうえ、対戦相手を選べるため特に問題にはなっていませんでした。
更に1セッションあたりの試行回数が多いので運ゲー要素を生かして下剋上も望めます。
が、5月から始まった月例の対人イベントで、重課金ガチ勢から無課金ライトユーザーまでが同じフィールドに入って1発勝負をした結果、結果はお察しのとおりの事態になりました。
もちろん運ゲーとはいえ課金者ないしヘビーユーザーに分があるのは当然ですが、キャラゲーであるが故に自分で育成したキャラに愛着が湧くのはどのユーザーでも必然ですし、その娘らが全く勝てない姿を見て悲しいと思わない方はいないのではないでしょうか。
更にウマ娘のレース中は原則見ているだけなのでアクションゲームのように自らの技量で補うようなことができず、純粋な能力値勝負であったことも拍車をかけることになりました。
一応出場させるキャラクターの評価点別で2階級に分けられましたが、上位の無差別級では勝てないと見越した層が下位のクラスになだれ込み、評価点上限ギリギリのキャラクターで初級者をフルボッコにするといった構図も発生し、ライトユーザー層が相当な割を食う結果となってしまいました。
あいにく数字は持ち合わせていませんが、あれで辞めた人もかなりいるのではないでしょうか。
一方でどうしても運ゲーですので重課金すれば勝てるわけでもなく、重課金者の中でも期待に沿わない結果となった人もいました。
恐らく運営はかなり本気度の高いイベントという想定で進めたものと思いますが、
結果としてイベント名のサジェストに「勝てない」「つまらない」というワードが出てきてしまったあたり、そこまでは求めていないユーザーも多かったのではないかと推察されます。
(じゃあ参加しなければいいという話になりますが、育成目的のほとんどが対人戦での使用なので、参加を見送る場合ゲームをプレイすること自体への動機を損ないます)
初回開催ということもあったので運営不備については大目に見ていましたが、今月の開催分でも修正が入らなかったあたり運営は特に問題視はしていないようです。
先に述べたリリース当初からある対人戦のクラス分けをベースにしたりと、やりようはあると思いますが・・・
ゲームの収益構造上、重課金者有利な仕組みにするべきですが、一方でメディアミックスコンテンツでもある以上は無課金ライト層の機嫌も取って絶対的な人口数を保持するという観点にも、もう少し注力すべきではないかと考えます。
ゲームから離れるだけならともかく、ウマ娘というコンテンツ自体からも離れられるのは望まないと思いますし。
話は逸れますが現状ですと、重課金者以外は課金する価値が薄い(少額の課金をしてもリターンが非常に少ない)部分も少々心配です。
ガチャは隔週で更新され、毎回実用に値するような引き(お目当てを複数回引き当てないとあまり意味がない)をするのであれば、月額3,40万円ほどの課金が必要になります。
やはりどうしても批判が長くなってしまいましたがモノ自体は本当に優秀だと思っていますので、もう少しうまく回してもらえればと願う次第です。
ただし割かれる時間が長いので、長期間継続してのプレイは相当難しいと思います。
おわり
私が流行りものに手をつけるのは大変に珍しい事象ですので、少しばかり批評をしてみようと思います。
未プレイの方向けに簡単に説明すると、実在の競走馬をモデルにしたキャラクターを育成し、育成後は主に対人戦のレースで勝利させることが主目標となるゲームです。
私のプレイ開始は3月下旬(アプリリリース:2月下旬)、約1~2時間/日プレイする微課金ライトユーザー。
羅列すると終わらないので、的を絞って書こうと思います。
《評価できる点》
①コンテンツの品質が極めて高い
これにつきます。
配信当初から評価されていましたが、開発に時間をかけただけあって仕上がりは非常に高品質なものになっていると思います。
いわゆる「キャラゲー」のひとつになりますが各々のキャラの個性が立っており、スポ根ベースの育成ストーリーも相まってやり応えもありますし、
モデルとなった馬の血統や戦績・世代といった史実を元に仕上げられているので、育成後にモデル馬を調べるとゲーム内の元ネタを発見できたりと奥深いです。
3Dモデルや動きに関しても大型のモニターでプレイしても全く気にならないレベルの質に仕上がっています。
見た目でも中身でも勝負できる。これがウマ娘のダウンロード数を飛躍的に伸ばした要因だと考えています。
②原則運ゲーである
こちらはデメリットにもなりうる部分ですが育成の繰り返しがメインコンテンツですので、運による「上振れ・下振れ」を設けることにより同一条件下で何度も育成を繰り返す(継続プレイをする)理由になります。
上ぶれ、下ぶれの好例 pic.twitter.com/ajtEpXY2Ha
— 754A (@JA754A) June 2, 2021
初級者を脱したタイミングから「上振れ」を目指しながらの育成が基本方針となりますね。
また運ゲー要素はレースにも強く出ており、ステータスで圧倒しているはずがなぜか負けたり、
逆に格上に対して勝てたりといった不確定要素を生み出すので、いい仕事をしていると感じています。
もちろんこれは実際の競馬にも言えることですので、ある種のリアリティであるという理解です。
運ゲー要素が強いことに対して批判的な方もいますが、
ウマ娘に限らずゲームから運要素を取り除いた場合かなりつまらないことになるので、遊戯のひとつである以上はついてまわるものだと思います。
《評価できない点》
①徐々に育成が苦痛になる
キャラを育成→対人戦で使用する というのが主たるプレイの流れになりますが、評価できる点でも述べたように繰り返しプレイが大前提のゲームです。
そのため全く同じ内容で何十回も周回をするのがこのゲームの遊び方になります。もちろん工夫次第である程度は補えますが、やはり「運ゲー」であるため強い/弱いを分岐させる要素はあくまでも運頼みです。
言うまでもなく最初はただ単に育成するだけでも楽しいですが、進行度が上がるほどにプレイヤーの要求水準(こういうステータスのキャラを育成したいという目標値)が上昇していきます。当然です。
例えば3回サイコロをふる遊びがあったとして、最初はサイコロをふるだけでも面白いのですが、徐々に出目にこだわり始め最終的には3回連続5ないし6が出なければ満足できない・・・という状態に至ります。
育成シナリオも1回やってしまえば2回目以降は全スキップの方が多いと思われますので、育成自体が完全に作業となってしまいます。
現在新シナリオを製作中とのことですが一本道ではなく、分岐などを設けたりと周回前提のものでないと正直厳しいです。
ちなみに1回の育成で30分前後の所要ですが、私の許容範囲に収まる確率は15~20%程度。
1日3回(90分)やったとして、2日に1回満足できれば良いほうです。
②プレイヤーの機嫌取りができていない
このゲーム最大の問題点だと思います。これが一番書きたかった。
これだけ広まったアプリなので、当然ながら様々な力の入れ具合のプレイヤーがいます。
対人戦はリリース当初からありましたが、強さによってある程度のクラス分けがされているうえ、対戦相手を選べるため特に問題にはなっていませんでした。
更に1セッションあたりの試行回数が多いので運ゲー要素を生かして下剋上も望めます。
が、5月から始まった月例の対人イベントで、重課金ガチ勢から無課金ライトユーザーまでが同じフィールドに入って1発勝負をした結果、結果はお察しのとおりの事態になりました。
もちろん運ゲーとはいえ課金者ないしヘビーユーザーに分があるのは当然ですが、キャラゲーであるが故に自分で育成したキャラに愛着が湧くのはどのユーザーでも必然ですし、その娘らが全く勝てない姿を見て悲しいと思わない方はいないのではないでしょうか。
更にウマ娘のレース中は原則見ているだけなのでアクションゲームのように自らの技量で補うようなことができず、純粋な能力値勝負であったことも拍車をかけることになりました。
一応出場させるキャラクターの評価点別で2階級に分けられましたが、上位の無差別級では勝てないと見越した層が下位のクラスになだれ込み、評価点上限ギリギリのキャラクターで初級者をフルボッコにするといった構図も発生し、ライトユーザー層が相当な割を食う結果となってしまいました。
あいにく数字は持ち合わせていませんが、あれで辞めた人もかなりいるのではないでしょうか。
一方でどうしても運ゲーですので重課金すれば勝てるわけでもなく、重課金者の中でも期待に沿わない結果となった人もいました。
恐らく運営はかなり本気度の高いイベントという想定で進めたものと思いますが、
結果としてイベント名のサジェストに「勝てない」「つまらない」というワードが出てきてしまったあたり、そこまでは求めていないユーザーも多かったのではないかと推察されます。
(じゃあ参加しなければいいという話になりますが、育成目的のほとんどが対人戦での使用なので、参加を見送る場合ゲームをプレイすること自体への動機を損ないます)
初回開催ということもあったので運営不備については大目に見ていましたが、今月の開催分でも修正が入らなかったあたり運営は特に問題視はしていないようです。
先に述べたリリース当初からある対人戦のクラス分けをベースにしたりと、やりようはあると思いますが・・・
ゲームの収益構造上、重課金者有利な仕組みにするべきですが、一方でメディアミックスコンテンツでもある以上は無課金ライト層の機嫌も取って絶対的な人口数を保持するという観点にも、もう少し注力すべきではないかと考えます。
ゲームから離れるだけならともかく、ウマ娘というコンテンツ自体からも離れられるのは望まないと思いますし。
話は逸れますが現状ですと、重課金者以外は課金する価値が薄い(少額の課金をしてもリターンが非常に少ない)部分も少々心配です。
ガチャは隔週で更新され、毎回実用に値するような引き(お目当てを複数回引き当てないとあまり意味がない)をするのであれば、月額3,40万円ほどの課金が必要になります。
やはりどうしても批判が長くなってしまいましたがモノ自体は本当に優秀だと思っていますので、もう少しうまく回してもらえればと願う次第です。
ただし割かれる時間が長いので、長期間継続してのプレイは相当難しいと思います。
おわり
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます