J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

イケメンの長政公

2008年10月11日 | 人にぞっこん

《悲しい目つきが、長政にぴったりだ》

タイ映画”ヤマダ・アユタヤの侍”のノッポーン監督は、大関正義を見てそう思う。



駿府の生まれで、単身海を渡り、タイの日本人街で活躍しながら地元の人々の信頼を得、
当時のアユタヤ王朝からリゴール王に任じられて、戦傷が元で人生の幕を閉じた、山田長政。
*メコン情報プラザ http://www.mekong.ne.jp/database/person/yamadanagamasa/index.htm
*タイスクエア 山田長政 http://www.thai-square.com/special/vol41/sp41.htm
*海外進出の山田長政 http://www.suruga.co.jp/tokaido/3book/1bu/7.html

実在かどうかを危ぶむような論も一時は出ていたが、
出した本人矢野暢(やのとおる)京都大学教授が、山田長政を再検討する機になれば、と言う思惑があったようで、
矢野教授自身は、史実を利用しようとした近代政治のあり方にこそ、目が向いているようだ。
http://www.mekong.ne.jp/database/person/yamadanagamasa/19870304.htm

これも受けてのレポートが、検索で見つかった。
タイにも足を運び、調査をしているらしき人物のそれは、信頼感の置けるものだと感じた。
誰だろうと思ったら、浅間通り商店街であべの古書店を営む、鈴木大治、その人であった。
*山田長政再考 http://sengendori.com/yamada02.html



また、洗いなおした資料を基に、小説を生み出した人もいる。
*新・山田長政伝 http://www4.tokai.or.jp/kyuguan/yamada/10.html

ことほど左様に、江戸時代の始まりに海を渡ったこの人物が、魅力に満ちて、私たちの心を惹き付けるのだろう。

そして、今回タイ映画で主演の山田長政を演じる、タイ在住の日本人俳優、大関正義も、タイに渡った男なのだ。
ノッポーン監督が感じた{悲しそうな目つき}も、異国にある、どこか孤独感の抜けない心情がそうさせるのだろうか。

彼は、タイでいつか侍をやりたいと思っていた。
長政の話が来た時には、まさに、機は熟していたのだ。
そして、今年の6月、長政の生まれ故郷である静岡を単身訪れ、浅間神社に詣でたという。

そこにある”思い”を写し取る俳優。
そのために、できる限りを尽くす俳優。

なくなった緒方拳がそうだったように、彼も、演じる役どころを憑依させるタイプなのか。
悲しい目つき、はそれなのかもしれない。

タイの名作「メナムの残照」でも主演して好評を博し、初主演映画「クーレット」でも人気アップ。
*丑三つ時ニュース http://dogatch.jp/ungler/news/20071128_01.html
http://masunari.stay.jp/archives/article/7179.html

彼らが、今、静岡に来ている。

年末には、映画チームが長政の故郷を巡った様子を、タイのテレビ番組で放映する。
映画チームを、テレビクルーが追う撮影が進んでいる。

そして、明日日曜日は、浅間通り商店街の長政祭りで毎年行われる「長政パレード』で、
大関正義が、長政として、象の上に乗り、パレードする!

これは、昨年鈴木大治さんと話をしていた時に出てきた”こうなったらいいねぇ”だった。

長政の映画を、タイで撮っている。
長政役は、タイにいる日本人俳優、大関正義だ。
彼らがこっちに来て、長政祭りで長政をやってくれたら、本当にいいねえ。。。

それから一年。

明日、その夢は実現される。

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山田長政戦艦図絵馬奉納行列
  1:30 中町赤鳥居下出発
  2:00 静岡浅間神社到着
       奉告祭 大歳御祖神社
  2:30 奉納演武 『ヤマダ -アユタヤの侍』出演者による 大歳御祖神社拝殿前
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大関正義は、紋付袴で象に乗り、浅間神社までの道のりを進む。

タイから帰る事のなかった長政が、400年の後に、故郷を愛する土地の人々の作り上げてきた祭りで、
帰ってくる!!




第23回 日タイ友好 長政まつり
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日時: 2008年10月12日(日) 11:00-17:00

場所: 静岡浅間通り商店街  (静岡市葵区宮ヶ崎町・馬場町)
※600メートルの商店街全域が歩行者天国となります。

《主な催事内容》
●戦艦図絵馬奉納行列
●山田長政資料展示館
●タイ伝統舞踊(タイ国大阪総領事館提供イベント)
●ムエタイ・エキジビションマッチ(タイ国大阪総領事館提供イベント)
●奉納擬闘演武(ノッポーン・ワルティン監督提供イベント)
●トゥクトゥク展示
●開会及び閉会セレモニー
●秋のわくわく祭り協賛福袋販売
●長政まつり大抽選会
●駿府歴史スタンプラリー
●タイ料理屋台、タイマッサージ・ブース、タイ雑貨店の出店

《主催》静岡浅間通り商店街振興組合 長政まつり実行委員会
《後援》タイ王国大使館 タイ王国大阪総領事館 タイ国政府観光庁静岡市・静岡商工会議所・静岡浅間神社ほか

◎第23回 日タイ友好 長政祭り
http://www.sengendori.com/nagamasafes20081012.html
◎浅間通り振興会
http://sengendori.com/
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今のタイには、ここは日本かと見紛う町が、また出来つつあるのだと大関さんが教えてくれた。

長政祭りでは、ここはタイかと思えるほどに、タイの文化が集合する。
地方のいち商店街が始めた、国際交流にまで発展してきた祭り。

ムエタイの、日本で言うところの殺陣師であり、役者でもあると言うダムさんも、スタジオを訪れてくれた。
K-1選手にも、コーチをしているらしい。
古式のムエタイを、映画のために大関さんと身につけた。

映画では、大関さん演じる長政の親友。
儀式の色合い濃く、武道としてのムエタイを、明日は奉納する。

いつものムエタイのデモンストレーションも、もちろん見られる。

そして、長政の映画で大関さんが共演するミス・タイランドは、その美しい姿を見せてくれる。




彼らの来静の様子は、こちらのブログで。
◎静岡日タイ協会ブログ
http://shizuokathai.eshizuoka.jp/c7111.html

政情不安も報じられるタイの状況は本当のところどうなのか、
コーディネーターとしてタイから同行しているS氏に尋ねてみた。

一部しか報道されていない中で、混乱が見えるかもしれないが、周囲の地域では、いたって平常どおりだという。

タイののんびり加減、人の良さ、懐かしさを感じる暖かい交流、全て、ちゃんと残っている。
日本とタイを行き来する時に、そのギャップに少し苦労するのだと、大関正義も語った。

タイでもファン倶楽部のサイトがある。
気骨のある日本人、ひょっとしたら、穏やかな彼の魂は、まさしく長政流なのかもしれない。




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