J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

めぐる、めぐる、

2005年04月15日 | 今回のお知らせ
ついさっきまで裸で立っていた木が、瞬く間に萌黄色の葉で覆われてゆく。
桜も、のんびりと咲いているように見える。

歩くと、白い花で覆われた畑。



まぶしく白い花が、組んだ棚の上を一面に咲き誇る。



その花を眺め、仙人のように笑みをたたえたおじいさんがいた。
愛しくてたまらない、嬉しくて相好を崩す、実に、自然神のような笑顔の仙人。
「梨の花だよ。珍しいでしょ」

なんと、梨園でございましたか。

唐の玄宗皇帝が、梨の木のある庭園で、みずから音楽・舞踊を教えたという「礼楽志」の故事から
歌舞伎役者の世界を指して、梨園というが、こちらは、本物の、梨園。いや、梨棚というべきか。

静岡市清水区でも、この一斉に咲き出した豊水や幸水の花の受粉に、いまや大忙しだ。
聞いたところによると、梨は、同じ品種の花粉では実がならないのだそうだ。
おのず、他の品種の花粉での人工授粉となる。

みみかきのふわふわの綿毛状の用具を使って、丁寧に、咲く花に花粉を付けてゆく。
どこまでやったかわかるように、人工授粉用の花粉には、紅色が付いている。
作業の進む梨園は、次々と、白からピンクに染まってゆく。

しかし、不思議な。。。。面妖な。。。。。何ゆえ同じ種で結実せぬ。。。。


ピンクに染まるといえば、春漁の始まった靜岡市東隣の由比、蒲原地域では、
サクラエビのピンクのじゅうたんが、富士川河川敷などにお目見えする。

今月末に静岡県で開催される日韓両国会議に参加の重鎮も、ここを訪れるのだろうか。

「両国の主な漁場である、日本海と東シナ海の水産資源を共同管理するため、初の政府間協議を開く。
日韓間で懸案となっている竹島周辺水域での資源管理についても取り上げるが、協議を効率的に進めるため、竹島の領有権問題には言及しないことで事前に合意。

協議は両国の局長級が参加し、4月下旬に第1回を開く。
日本海側で協議すると竹島問題が連想されかねない(水産庁幹部)として、静岡県内を会場に。

テーマは、資源枯渇の恐れのあるイワシ、ベニズワイガニ、タチウオなどの効果的な管理方法。
サンマなど人気魚種に設定されている漁獲枠を、共同で設定する案などが検討される見通し。

日韓両政府は今後も定期的に協議を開き、
暫定水域内での漁船数などについて新たに共通の規制を設定することを目指す方針だ。」

さらにこの話には、続きがあった。
何故、靜岡なのか。

14日の記者会見で、石原葵事務次官が説明したところによると、
「サクラエビの良い実例を、韓国側に見て欲しいため」

サクラエビ漁は、漁期は春と秋のみ、
また、乱獲を防ぐために水揚げを公平に分配するプール制を敷いている。
この特徴が、管理漁業の手本と評価されているのだと。

あるものを、自然の恵みをみんなでとって、みんなでわける。

ああ、そうだったか。
この際、サクラエビ大明神を祀る神社を建立するのはどうだろう。



そのサクラエビ大明神の住まう駿河湾を望む日本平。
風致地区となっており、茶畑も目にさわやか。
清水区側の上り口には、エスパルスのホームスタジアムもある。
みんなのクラブチームだ。

銘茶も取れる清水区にある、清水みんなのお茶を創る会では、この日本平中腹の茶畑で、
みんなでお茶を摘んでみんなでお茶を作って、みんなでお茶を詰めよう、と茶摘み体験会の参加者を募集中。
茶袋には、参加した全員の名前が入るという。

開催日は4月23日土曜日。参加費千円、小学生五百円で、20日まで募っている。

新茶を触ったことがあるだろうか。
柔らかく、ぬめり感があり、手に吸い付くよう。しなやかな絹の手触り。手もみの感触が、特にたまらない。

目には、どこまでも輝く新しい、みどり、みどり、みどり、
囲む空気も、青々として、高い空にはひばりが囀る。。。。

ああ、汗ばんだ後のお茶も、どれほど甘いことか。
八十八夜、そして5月5日は立夏、新茶も出番を待っている。




*今年もハウスものに続いて、路地ものの新茶の摘みとりが始まった。

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