J’sてんてんてまり

はじまりは黎明期。今は、記憶と記録。

木の家具

2009年05月28日 | 人にぞっこん

その人の家具に出会ったのは、昨年の、このくらいの時期。
有名な地場産業である静岡の家具を展示する家具メッセの会場だった。

デザイナーズサテライトが設けられ、幾つかのブースが連なっていた。
そこに、シンプルな形でありながら、人を誘う家具があった。
http://lifestyle-net.com/myroom/menu/show/i_33/01/24.html

積み重ねると、ねじれてらせんを描くイス、置き方で広がりが変わるスツール、
すっきりとしていながら存在感があり、軽やかなラインでしなやかな強さもある。
なんとも、ふしぎな印象の家具たち。

こういうものに出会えるから、現場へ足を運ぶのは、面白い。


シズオカ[KAGU]メッセ2009は6月2日から6日にかけて、ツインメッセで開かれる。
5日6日の土日は、午前10時から午後5時まで、一般公開される。
◎静岡家具メッセ 静岡県家具工業組合
http://www.s-kagu.or.jp/



その家具を作ったのは、一級建築士で構造エンジニアでもある野木村敦史さん。

たとえば橋。
知人の男性には、橋フェチと呼びたくなるような、橋に魅力を感じる人がいる。
あの美しさ、構造、たまらないのだそうだ。

建物、建造物、そこにはなるべくして導かれた姿がある。

そのアプローチで家具を作る。

建築をやっていて、一人で最初から最後まで仕上げられる魅力を持つ家具の世界に惹かれた。
エンジニアの可能性が、家具で活かせないか。

自分の思ったものが、自分の手元で形になる世界。
出来上がった実物を、試行錯誤できる世界。

仕上がった家具に手を加えたり、新たに作り直したり、
こればかりは、建造物では出来ないこと。

なるほど。

こうして、野木村さんは新たな家具の美しさを表現する。

構造的に作ったら、美しくなった。
そういう。
構造的であるということは、美しいこと。
そう語る。

そうなのかもしれない。

私たちは、生き物として危険を避ける。
安全であるものには、理屈が分からなくとも美しさを感じるのは、当然のことなのだろう。

ステンレスのパイプと、木目の美しい杉材を組み合わせたイスの説明を受けた時、
カラダのようだな、と思った。

骨と筋。骨格と、筋繊維。

そこには、物静かだが、しなやかに一緒に生きる生き物がいる。
部屋の中で、どんな雰囲気にも溶けこみながら、美しく佇む。

ふしぎな魅力を備えた家具たち。
県内産の杉が、その魅力作りに一役買っているのも、嬉しいところ。

家具作りの仲間と、静岡f-labという家具研究会も始めている。
”一人”が集まれば、新たな学びや経験ができる。
今春、家具展も開催した。

静岡大学との共同研究の家具も登場し、特許申請中だったりもする。

この人の人生の構造も、美しいのかもしれない。
その仕事は内外を問わず、評価されている。



そして、客の近くにもっと寄り添ったワークショップを始めている。
木を身近に持つ楽しさ、実際に、木で何かを作ってみるオモシロさ。

直近では、東京でワークショップがある。
今後については、野木村さんのウェブログで、是非チェックを。


*********お箸をつくろう!**********

原宿にあるファッションとライフスタイルのお店「かぐれ」でお箸つくりのWorkshopを行います。
子供から大人まで参加OKです。カンナを使って削り、最後は蜜蝋で仕上げます。
木のお箸は麺類を食べても滑らず子供でも使い易いですよ。
木は妨カビ材などが散布されていない当社のある東海地区の地場産材を使います。
仕上げも静岡は丸子の養蜂場から直接仕入れているものを使います。
毎日使うものだから自ら手を掛けてつくった安心安全なお箸をつくってみませんか。

☆2009/06/07(SUN)

☆場所: かぐれ (渋谷区神宮前4-25-12MICO神宮前)

☆昼の部 13:00~15:00  夕の部 16:00~19:00

☆予約は Shopへ 03-5414-5737 「かぐれワークショップ申込受付」まで
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/nogimuracompany/view/20090525/1243262200


◎野木村敦史プロフィール
http://www.geocities.jp/nogimuracompany/main/new/profile-n.htm
◎ノギムラカンパニー
http://www.geocities.jp/nogimuracompany/index

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