ミケマル的 本の虫な日々

『アメリカを変えた夏1927年』


 昨日病院に行ってから、杖なしで歩くようにしてみようかとやってみてます。
歩き始めれば大丈夫だけど、座ったところから歩き出す時が足が出にくい。
そこの部分は杖があった方がいいのですが無ければ無いでなんとかできるので、杖なしを試してみました。
最初からきちんと歩けるまではまだ時間がかかりそうだけど、なんとかなりそうな感じにはなってきたかな。

さて、この前市立図書館で借りた本読みました。

『アメリカを変えた夏1927年』 ビル・フランクリン著 伊藤真訳

   

 1927年は日本では大正3年。
二つの世界大戦の間の期間のある1年。
ではあるけれど、この1927年の夏にアメリカでは大きなことがたくさん起こっていて、その影響が後の世界に大きく影響を与えているというドキュメントを書いた物。
たったひと夏のことなのに、凄い情報量が詰め込まれています。
めちゃくちゃ厚い本で、ちょっとびびりました😅

 しかし、読み始めるとやめられない❗️
中毒性のある本でした。
実際に起きた事を書いているのですが、それぞれの人物や事実に対しての説明が非常に詳細であり、一つとして退屈な物がない!って凄い。
そして、もちろん筆者であるビル・フランクリンさんの緻密な調査と筆力が素晴らしいです。

 1927年の夏に起きた一番大きな出来事はリンドバーグの大西洋横断飛行😳
なのですが、この横断飛行が行われた背景や当時の飛行機に乗るということがどれだけ命知らずのことだったかというのは想像を絶するものでした。
そして、リンドバーグの成功がどれだけ凄いことだったかということも。
リンドバーグは本当に飛行機操縦の天才だったのだな〜〜。

 その他にも、今年大谷選手の活躍でよく名前が出てきているベーブ・ルースが大活躍した夏でもあったのでした。
野球だけでなくボクシングを人気興行にしたヘビー級チャンピオンのジャック・デンプシー、自動車のヘンリー・フォードの新しい車、禁酒法と同時に暗躍したギャングとシカゴのアル・カポネ、無声映画からトーキーへの変換点、大恐慌の前の繁栄と下部の大暴落の兆候などなど、一夏の間に多くの事が起きていたという事をすごく緻密な調べで書かれています。

 さらに、この時代のタブロイド新聞のいい加減でセンセーショナルな書き方とその人気にびっくり❗️ この後、ラジオやテレビに取ってかわられる前の新聞文化ってこんな感じだったのかって。
そして、一般大衆がニュースに飢えていて殺到する様がまた凄い。
今でも熱しやすく飽きやすいスキャンダルやニュースの読み手というのもありますが、多様な情報が流れる時代ではなくて、みんなが同じ情報を追う時代ってこんな感じだったのかと。それでいて、みんなが流される様はあまり変わらないと思うのと両方を感じました。

 この後、アメリカだけでなく世界中が大恐慌と第二次世界大戦に翻弄される時代が来るけれど、この年にリンドバーグによって飛行機をみんなが見た事(アメリカ全国を飛行して回ったそうです)、映画が無声から有声になった事によって、アメリカ人の英語がヨーロッパで直接聞くようになった事も後の世界に大きな影響を与えたと言っています。

 それにしても、これだけ膨大で緻密な資料をまとめて、それぞれのテーマについて詳しく語り、それぞれの繋がりも考察しているのが凄い。
さらに、当時のアメリカの時代的な感覚が今と全く違うこともわかるし、この時代のアメリカから起こった大きなうねりをひと夏に集約し、これだけの情報量を飽きさせずに読ませる筆力が素晴らしいなと思いました
この方、ただものでないなと❗️

 アメリカのベストセラー作家ということなので、他の本も読んでみたいなと思いました。 
この本をYouTubeで紹介してくれた岡田斗司夫さんに感謝だわ!
無料では途中までしか紹介してくれなかったために、続きを読んでみようと思ったのも良かったな😉


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