初めて読みました獅子文六さん🤗
『青春怪談』
これも
「READING WELL is the BEST REVENGE」
『優雅な読書が最高の復讐である』
山崎まどか書評エッセイ集 →この本についてはこちらに書きました
からご紹介されちゃった本です。(2冊目)
ちくま文庫から2017年に出版されたてました。

1954年に読売新聞に連載された新聞連載小説出そうで、本も同じ年に出版されています。
とても人気の小説だったらしく3回も映画化されたそうな。
60年以上前の新聞小説ってことなんだけど、古さを感じない面白さがありました。
戦後の混乱が少し収まって、文化の変化が起こってきている時期を書いているようですが、今よりも斬新というか思い切った欧米化な生活をしててびっくりしたり。
そうかと思うと、若い人たちの恋愛事情は今でもありそうだったり、親世代の方が今では考えられない感じの世界(いい意味で)に生きていたり、むしろ斬新でした。
お母さん像が今よりもずっと自由です❗
仕事に対する考えも。
今の固定された考えって高度経済成長期にできたものなんだろうな〜って改めて思いました。
獅子文六さんが付録の中で小説を書く(特に新聞小説)時には誰に向かって書くか?ということに、「わかり易く、自分のために書くことにしてる」と言っています。
多分、当時新聞小説を書く作家の中ですごく人気があったので、そんな質問をよく受けておられたのでしょう。
この『青春怪談』の前に『てんやわんや』『自由学校』『やっさもっさ』という新聞小説を書いたそうで、この3作は敗戦小説だったと。戦争に負けたカナシミ(まま)を書いたけれど、次のこの小説は近頃の日本人の青春というものの所在やら様子やらを書いてみたい、と。
この前作3作の題名が面白い!
そして、「ノンビリ書いていこうと思います」と。
決してノンビリはできないのだろうけど、そういう気持ちでいるって事がこういう面白いものが書けるって事なのかな?ってなんかすごく共感してしまいました。
戦争中は青春もなかったんだろうなと今更ながら思ったのでした。
なので、終戦10年くらいでやっと青春とは?という小説をお書きになったんでしょう。
ただし、そんな難しいことを感じさせず、ちょっと深刻な場面もお洒落に描かれていて、ハラハラしながらも楽しくて、休日に読むにはうってつけの小説でした。
山崎まどかさんのご紹介小説2冊目もとても楽しく読みました。
と思ったら、なんとこの文庫の解説を山崎さんが書いていて、おお❗️っと思いました。
獅子文六さんの小説がすごく好きって色々と書いてたら、依頼がきたそうです。素晴らしい🤗
獅子文六さんの他の小説も読んでみたくなりました。
映画化たくさんされているようなので、探してみようかな。
(昭和30〜40年代の映画は女優さんが本当に綺麗で惚れ惚れする事が多いので好きです)