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ミケマル的 本の虫な日々

あたらしい「源氏物語」の教科書

『あたらしい「源氏物語」の教科書』  堀江宏樹 籐野美奈子漫画
     
 源氏をわかりやすく、漫画も交えて解説しているのだけれど、新しい観点が示されていて、面白かった。特にこれまでの運命に翻弄されたという感じで受身一方の感じの女性たちの解釈は、刷り込まれていた印象であって、実はもっと違う見方もあるのではないかという、新しい解釈が示されていて新鮮でした

 光源氏の恋愛遍歴の元にあるのは、なんといっても、義母への許されぬ恋ということなんだけれども、結局のところ拒絶されてしまっっているわけで、そのトラウマを埋めるべく、面影をもとめているわけね。そして、その義母は亡き母にそっくりということもあり、母の愛に接することができなかった彼のマザコン的な願望もありだし。結構、この恋愛模様というのは現代的だったりして。結構解っているようなことも書いてあるのだけれど、源氏の原点は振られ男であるという視点が面白い

 また、当時の貴族の生活について、詳しく書かれていて、いままで源氏を読んでいて、疑問だった源氏たちの生活や仕事などがはっきりとして、それだけでもなるほどねと思った。女の人の暮らしはある程度わかるけど、源氏たち貴族の男たちが何しているのかって、書いてないから。当時は常識だったので、わざわざ書かなかったんだろうな。

 源氏物語の入門書としても良いし、源氏物語を知っている人にもあらためて新鮮な視点を得られる、面白い本だと思います
     
 著者は男性なんだけど、なぜか女性が書いたもののように思えた。それだけ、紫式部に近づいて書いているのだろうか。この著者は面白い人かもしれないと思い、他の本も読んでみたくなりました

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コメント一覧(10/1 コメント投稿終了予定)

みけまる
結構いそがしい
 源氏物語を読むと、夜に女の人の屋敷に行って朝帰ってくるとか、帝(天皇)の近くで夜勤?するとか、とにかく夜寝る暇ないじゃないという感じなのですよ。
 昼間に寝て、夜起きてたのか?と疑問に思っていたんだけれど、当時の最上級の貴族は人数が限られていたらしく、昼間も宮廷で仕事してたらしいです。結構大変だったのね。
 
さこう
当時の貴族男性の私生活・・・って
蹴鞠・・・・・??
しか思い浮かびません
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