広島大学名誉教授の中田高先生の講演会に行きました。
あの中田先生のお話が聞けるなんて!
広島に来て14年。思いが通じた気がしました。
何度も強調されていたのは、
「地震は必ず起こる。
活断層の特徴を知り、そこから発生する地震を理解することが大切。」
ということ。
そのために、できること4つ。
・活断層の直上に建物を建てない、近ければ、大きな揺れが来ることを認識する
・自分の住んでいる場所を知る(軟弱地盤か、切土か盛土か)
・家の耐震性を高める、または耐震補強をする
・地震保険に入る
自主防災として、町内会がとても大事とも、おっしゃっていました。
興味を持ったのは2つ。
一つは、活断層の直上に建物を建てないこと。
カリフォルニアには、活断層法というのがあり、断層を含む約300m
の帯状の地域では、断層から15m離して建物を建てるんだそう。
ロサンゼルス市内の大学の建物は、後から断層の上に建っていること
がわかり、こんな注意看板が…。
「この建物は、地震断層の上にあります。危険覚悟でお立ち入りください。」
中田先生も、この辺は力説されていましたが、日本ではこういうことが全く進まない。
少しずつ変わっていく必要を感じました。
建ててしまったことは仕方ない。
でも、明らかな事実は公開するというのは、苦しいけれど大事なことだと思います。
二つ目は、必ず同じ場所にずれが生じること。
団地の切土と盛土の境目に建っている家に、ヒビが入った例。
数m離れた隣の家にはヒビが見られない。
数10年後の地震で、また同じ場所にヒビが入るんです。
危険な場所は、決まっているってことですね。
人間の欲が、災害を引き起こしている。
現状を知れば、1m離して安全な場所に家を建てられる。
もう少し賢く…という言葉が身に染みました。