安達太良山：ほんとの空を探しに（前編）

そうだ、安達太良山へ行こう。

思いついたのは、sanae嬢の「安達太良山は今が見ごろだと思いま～す」という素敵なお誘いを頂いたからだったが、自分自身も未だ未踏の福島の山を見てみたいという気持ちがあった。以前より地図を購入し、深夜に仕事から帰ってから架空の山行に身を投じたことも数度。憧れは、いやがうえにも増していた。今回紅葉の最後と聞き、用事を無理矢理終えて、旅立ったのであった。

そうだ、安達太良山へ行こう。

智恵子のほんとの空があるという。こんな生活の自分にもほんとの空が見つかるだろうか。かいねこのほんとの空。わかるような、わからないような。とにかくまずは、智恵子のほんとの空を探してみたい。



9:00到着でメイン駐車場にギリギリセーフ
すでにこちらは満車となりました


紅葉もピークともなると大行列
ゴンドラは回転が良いので助かります(これで大体20分待ち)


その前にチケット売り場の行列をクリアする必要があります
一人ですと分担が出来ないので辛いです


ゴンドラを登りきったらまた行列
なんだかツアーに参加した気分です


徒歩数分、皆さんの後についていくと
薬師岳展望台に到着です（奇跡的に人がいなくなった瞬間が！）


そして、その展望台には、こんな立て札がありました
あの詩の一節を表現したのでしょう
当然のことながら・・・


上を見ました
まずまずの青空が広がっておりました


前方に目を転じれば、安達太良山の山腹には、
紅葉のピークが広がっておりました（ちょっとガスめ）


横も


そしてその横も


まさに紅葉の絨毯といった感じの様相です

久しぶりに見た紅葉に満足感を覚えつつも、ほんとの空は、このようなものなのかと、疑問というかしこりのようなモノが残ってしまった。自分の見たかったものは、これなのか。ゴンドラであがってちょこっと見たもの、これが自分の見たかったものなのか。いや、もしかすると、この先に答えがあるのではないか、そう思い、山頂へ歩みを進めることにした。


ツアーは続いておりました・・・
下山の方から聞いたところでは、山頂まで一列で続いているとか


こんなタイプの山登りは、ご来光時の富士山以来です
無言のプレッシャーから、止まることすら許されず
そして、意外にもペースが早いんです・・・(ハァハァ)


歩きながら頑張って撮った一枚
とはいえ、山頂に近付くまで木々の中の歩きのため、景色はあまり見えません

ここに来ている人と同様に、紅葉の時期に狙って来た自分が言うのも変な話だが、都会の雑踏を離れ、気分を変えるために訪れた土地が、全く都会と同じ様相を呈している。時期が悪かった。そういうことなのだろうか。智惠子の空は変わってしまったのだろうか。


山頂に近付くにしたがって、益々恐ろしい状況が眼前に広がります
あれは全部人ってことですよね


摩訶不思議な山頂風景
ある意味、見る価値ありのこの景色


山頂から鉄山方面
どこもかしこも数珠繋ぎ

こんな光景に嫌悪している自分が居る。もっと静かに来れないものかと。しかし、自分もその一人なのだと、都会の雑踏を持ち寄った一つのパースなのだと。自分だけは違うと抗ってみた所で、この気持ち悪さは変わらない。そんな気持ちで空を見上げる。なぜだかちょっと黒っぽい。かいねこの空は、こうなのだろうか。


（続く）