私の田舎は、前回にもお話ししましたが、赤平市にあります、2年前に内外装を自分でリフォームしました、部屋間の仕切り壁は全部取っ払いワンフロアーに、そこに以前から、持っていた好きな椅子を置き、眺めております。この椅子は、「ワシリー」と言うチェアで、空間に置くだけで、絵を壁に飾っているような役割を果たします。
マルセル・ブロイヤー(1902~1981)世界初のスチールパイプ椅子
バウハウス一期生ハンガリー出身の建築家・インテリアデザイナー。1902年ベックスに生まれる。
マルセル・ブロイヤーは1925年に世界最初のスチールパイプ椅子を制作。工業部材を用いた斬新な発想の作品を次々と世に送り出した。建築においてもモダニズム建築から彫塑的作品まで幅広い作品を制作。代表作はパリのユネスコ本部ビル、NYのホイットニー美術館などがある。1902年にハンガリーのペックスで生まれた彼は、最初はドイツやフランスの前衛的なデザインの世界から離れた位置にいた。しかし、雑誌などで前衛的な世界を知り、美術を学ぶ為にウィーンへ行き、そこで、ワイマールにバウハウスが設立されることを知り、1920年にそこへ移った。当時の家具工房のフォルムマスターであったグロピウスは彼の才能を見抜き、家具のデザインを勧めた。初期の作品には布張りの木製のもので「アフリカンチェア」がある。やがて、幾何学的で水平と垂直を意識したシンプルな形のデザインへ変わっていく 1925年に自転車のフレームからインスピレーションを得て、家具にスチールパイプを使いはじめる。1928年までデッサウのバウハウスで教えた後、3年間ベルリンで建築とインテリアデザインに取り組んだ。このころの作品に「デ・フランチェスコ・アパート」「ラウム邸」がある。1935年グロピウスと共にイギリスで2年間を過ごした彼は、F.R.S.Yorkeと共同で多くの建築に参加したり、プライウッドの曲げ木の家具のデザインをしている。 1968年AIA金メダル受賞している。