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「1984年」を読みました

2009-05-08 10:10:29 | Weblog
ジョージ・オーウェル著   新庄 哲夫訳    早川文庫


近未来の(執筆当時が1949年での近未来『1984年』設定です)地球、世界は3つの超大国に支配されていて、その中のひとつ「INGSOCイングソック」に暮らす主人公ウィンストン・スミスの目を通したユートピア≒ディストピア的不条理ものです。


完全に日常生活が監視され、言語を新語法(ニュースピーク)という新しい言語(極端に語彙を減らす!)に変え、生活をテレスクリーン(音声と映像を流す上にこちら側も監視される機械)に何処も彼処も監視される生活に変え、思想を二重思考(ダブルシンク)という反対語を含む思考に変え、それでも日々の中から芽生える批判性を(猜疑心を、何かを求める自由を、いや愛情を!!)いかに脳内から『かい出す』か?それが出来れば世界が黄金郷になる、という完全な支配を求め実行する権力者、『偉大なる兄弟(ビッグブラザー)』を頂点とする党が支配する世界を、ウィンストン・スミスがどう生きるのか。


結末の重みも、それに至る過程の非常に厳しい道から、余計に重く、また普段私の生活する世界からあまりにかけ離れた世界だからこそ想像の完全なる外(あくまで私のですが)を見せてくれました。殉教者を生まない徹底さが、権力の大きさと強さと完全性が、非常に恐ろしい世界です。


党のスローガンである「戦争は平和である 自由は屈従である 無知は力である」を最初に読んだときは、意味不明な反対の意味を持った単語を配置することで得られる違和感しかなかったものが、後に背筋を凍らせるような意味を理解させる、文字の持つ字面だけの意味を超えて感じさせる理解が、また非常に恐ろしいです。


社会の成り立ちに、ディストピアに、興味のある方にオススメ致します。もっと強くオススメしたくなるのはやはり「未来世紀ブラジル」が好きな方でしょう、私は大好きな映画です。
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