ど~も伊舞なおみです

マエストロ!

マエストロ・・この言葉に出会ったのは
いつのことだったかなあ。
何かの作品で接して調べたんだったっけ?
出会いは忘れてしまったけれど
自分の頭の中でも比較的新しい言葉。

マエストロは指揮者。でもただの指揮者じゃない。

指揮者を普通に英語に訳すと、「コンダクター」
「マエストロ」はイタリア語から来てるって違いもあるけれど、
それ以上に、名人とか巨匠って意味があるのが大きい。
そう、この言葉には尊敬も込められて使われるんだ。

でも、この映画に出てくる西田敏行さん演じる指揮者は
言葉は乱暴だわ、服装もそれっぽくないわ、
メンバーからは尊敬どころか反感を買うばかり。

最初、予告編をちらっと見た時は
音楽好きのいろんな職業の人がオーケストラを作ってチャレンジしていく物語かなと
思ってたんだけれど、全然違った。
挫折したプロの演奏家たちと、謎の指揮者のバトル。

物語はそれぞれの葛藤を描いていく。
プロ意識。プロであるってどういうことなんだろう。
なんのために、この仕事をしているのだろう・・
やっていることは全然違うけれど、
私自身も、そんなことを色々思いながら観た。

そうして偉大な父を超えられない主人公の想い。
男の人には、父親へのそんな思いや葛藤って
きっとあるんだろうな。
それは監督の小林聖太郎氏もそうだろう。
作っていく中で意識をしたかどうかはわからないけれど
ちょっと聞いてみたいな・・なんてことも思った。

個性あふれるキャストから
コミカルさを想像すると肩透かしにあうかも。
重々しいという描き方ではないけれど、
軸になるのは
原作のテーマ「命と音楽」
一人一人の人生と音。
単音、不協和音、
その響きはどうやって変化していくのか。
そしてキーワードになる「天籟(てんらい)」
いったいそれはどんな音なのか・・

(個人的には
「やっぱり『テント』さんは出てるんだ」
「あ!木下半太さん!!」
ってな関係ないところでも楽しんでおりました・・)

それから!
この映画で大切な音楽!
それはもう時間も手間もかけて本気で作っている。
役者もかなり練習をつんだそうで
よくある演奏の手元だけってシーンはない。
(つまり別の人が弾いてる!ってやつね)
だからとても自然な映像で、演奏シーンも描かれていくのだ。

指揮指導・指揮演技監修には佐渡裕さん。
演奏の音は、佐渡さん指揮のもと、ベルリン・ドイツ交響楽団の演奏を収録したもの!
そしてエンディングテーマは辻井伸行さん。
なんて贅沢。
本気だ!

演奏会をメイキングから観に行くような気持ちで
楽しむのも面白いかも。

がっつり音楽と向かい合ったヒューマン作品・・



「マエストロ!」

監督:小林聖太郎
原作:さそうあきら
出演:松坂桃李/miwa/西田敏行/他

2015年1月31日より全国公開中です!

小林監督のデビュー作「かぞくのひけつ」のことはこちら
前作「毎日かあさん」はこちら
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「cinema」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事