色彩の道具箱

熊谷佳子が発信するニューノーマルな色彩活用情報。ご感想は、soudan@color-d.sakura.ne.jpへ。

「ピーター・シスの闇と夢」練馬区立美術館

2021-11-13 | 日記

チェコスロヴァキア(現 チェコ共和国)出身でアメリカを代表する絵本作家のピーター・シス(1949年生)の絵本原画展へ行ってきました。
アイデンティティについて考えを巡らせています。
2021/11/10

ジェンダーレス

2021-09-23 | カラー講師のつぶやき
 ある新聞記事のコラムに、「これは女の子の色」などとジェンダーを絡めた言い方を避けている、とジェンダーバイアスを植え付けないよう意識した子育て世代の様子が描かれていました。
 「ジェンダー」とは社会的・文化的な視点からの性差のこと。「バイアス」は偏見などの意味で使われ、ジェンダーバイアスとは「男性だから〇〇、女性だから〇〇」といった意識のことです。
 そういえば、ここ1,2年くらい私が教室で出会う学生さんは色使いにジェンダーバイアスがないように感じます。年々、若い人たちの感性がそうなったのかもしれません。カラー講師としてこれまで広く紹介してきた「パーソナルカラー」も視点を変えればジェンダーレスな色の用法です。その人をより魅力的に見せる色彩がパーソナルカラー。装いの色選びの明確な道しるべの一つですから、ぜひ活用いただきたいです。
 と申し上げながら、私が運営するカラーディレクションでは対面によるカラー診断は人との距離が近くなってしまうため、従来通り診断を実施するのが困難になったと判断し、パーソナルカラー診断サービスを閉じることにしました。
 何かの終わりは何かの始まり…。最近の装いは「~らしさ」を大切にしようとする考えが道しるべになっています。「らしさ」を求め、表現しようとする世の中の流れに乗って、私にも何かが新しく始まる予感がしています。

気軽にチェンジ!インテリアカラー

2016-11-25 | 商品にみる【環境】
年末が近づいてくると大掃除や家の中のことが気になってくるのではないでしょうか?気軽にインテリアの色を変えたり、加えたりできるツールを実際につかってみましたので紹介します。



一つは『decolfaシリーズ(株式会社ニトムズ)』のインテリアマスキングテープ。貼ってはがずことができるのでお部屋の壁や家具のアクセントなどに使います。色と柄が豊富で持っているだけでも嬉しくなるようなツールです。http://decolfa.com/about/



写真の左側のテープは、柄を組み合わせるとまるで額縁のようになるデザインです。壁などにマスキングテープで額縁風な見栄えにすることができるので、これを利用するとお気に入りのポストカードや写真を簡単に飾ることができます。

二つめは輸入壁紙です。フォトフレームなどに貼って自分好みにカスタマイズしたものを部屋に飾ればイメージチェンジができるでしょう。輸入壁紙専門店の『WALPA(ワルパ)』ではビンテージものから貼ってはがせるタイプの壁紙など品揃えが豊富です。http://walpa.jp/

インテリアカラーは一度決めてしまうとなかなか変えるのが難しいという認識がありましたが、これらのように貼ってはがずことが自由にできるツールを用いれば気軽に模様替えができますし、色や柄もいろいろと楽しめます。

桜色LEDで、冬もお花見?!

2016-11-21 | 社会・経済
2016年10月下旬から東京・上野公園の桜の木に桜色LEDが点灯されていて、とても綺麗です。『冬桜イルミネーション』と名付けられたこの試み、上野公園を明るく照らし、安全に「上野」を楽しんでもらうことを目指しているとのこと。
http://www.ueno.or.jp/illumi/index.html



何かのテレビ番組で知ったのですが、あるホテルで外国人宿泊者の「お花見をしたい」という季節はずれのオーダーに応えるために、部屋に造花の桜を大きく活け、お花見弁当を用意したとか。

2016年冬の東京なら戸外でもお花見ができますね!上野の他に、目黒川沿いの桜並木でもLEDライトが装飾されているそうです。こちら『目黒川みんなのイルミネーション2016』は「電力の在り方」を見直す契機を目指したイルミネーションとなっているとのこと。
http://www.minna-no-illumi.com/index.html



そういえばシャープのカラーLED照明による人への影響について行われた研究によると、「薄紅色(さくら色)は幸せを感じさせる色」という結果を得たとか。癒しと安眠サポートの効果が期待されることから、2012年に「さくら色LED照明」を搭載した製品が世に出ていますが、冬の桜のイルミネーションで夜のお散歩すれば安眠間違いなしかもしれません。

映画「フラワーショウ!」にみる、成功者の装い

2016-07-06 | 商品にみる【衣】
2016年7月2日公開の映画『フラワーショウ!』は、2002年チェルシー・フラワーショウで最高位の賞を獲得した、メアリー・レイノルズ女史(アイルランド出身・ランドスケープデザイナー)の実話に基づいています。キャリア、資金、コネもない、無名の20代の女性が、ロンドン・チェルシーで開催されている100年以上の歴史と権威あるガーデニング&フラワーショーに挑戦する物語です。



私、カラーコーディネーターの熊谷佳子は映画の中で、メアリーの装いや顔つきが変わっていくことに注目しました。

メアリーはキャリアを積むきっかけをつかむために、すでに業界で活躍するデザイナーのアシスタント職に応募します。その面接時に、雑誌に掲載されていた流行のヘアデザインで臨みます。これは自信がないから流行に敏感なところを見せ、センスある自分であるとアピールしているのです。大事にしたいのは、本当に自分に似合っているかなのですが…。

見事メアリーは面接に合格。しかしそのヘアデザインはバッサリと、雇い主となったデザイナーから直すように言われます。また若さや見た目の美しさを武器にするように促されるのです。映画の中で、デザイナーの下で働くメアリーの装いは段々洗練されていきます。TPOにあった装い=社会性を体現しているといえるでしょう。

その後メアリーは、こき使われたあげく、デザインをかきためた大切なノートを奪われクビに。チェルシー・フラワーショウで金メダルを取ると決意した後の装いはとてもユニークです。その時々に影響されている文化や信念が服飾や顔つきに表れています。

私は仕事柄、成功を引き寄せるために見た目をコントロールする大切さをお伝えしていますが、一方で、人はそれぞれ魅力的なところがあるはずで、それを活かした生き方をしていれば自然とその人の個性が表れた素晴らしい見た目になると、この映画から教わったような気がします。

そう、成功者の装いは自然と美しく感じる、心に残るものなのです!