北海道 秘境・自然 旅日記

北海道の美しい自然や、あまり知られていないマニアックな場所を写真で綴ります。

感動・迫力!ウトウの帰巣~奇跡の島へ~その5

2012年06月27日 14時59分10秒 | 留萌の風景
2012年6月16日

ウトウの帰巣!とにかく感動です!

天売島の西の果てに「赤岩展望台」があります。
ここでは暗くなると、大迫力の光景「ウトウの帰巣」を見ることができるんです!


この灯台が目印。


昼間の赤岩展望台の様子です。


展望台からは「赤岩」を見ることができます。


この赤岩も海鳥達の絶好の住処になっています。


展望台の周囲には奇妙な穴がたくさんあいています。


そう。これが「ウトウ」の巣なんです。


深くて中まで見えませんね。

ウトウは海に潜るのもうまいし、飛ぶスピードも速いし、穴も掘ることができるんです!
なんて器用な鳥なんでしょう!

昼間は全くもって静まりかえっています。
ウトウ達は明るいうちは海へ漁に出ていて、暗くなったら一斉に帰巣します。

暗くなるのを待って、再び赤岩展望台を訪れることにしました。
もう一回歩くのも大変なので、「ウトウ帰巣見学バスツアー」(1000円)に参加しました。
1000円は高いかな?と思ってましたが、これが全然安いことに後になって気づきます。

はっきり言って、めちゃめちゃ感動します!

バスの出発時間は日によって変わります。
というのは、季節や天候によって帰ってくる時間が変わるからです。
ツアーの方はさすがにプロ!
ウトウの帰巣時間を予想して、一番良い時間帯に現地にたどり着けるようにバスを出します。
(時間は16時頃にわかります。)

現地に着くバスの中で、ガイドさんからウトウについての話を聞くことができます。
これがなかなか面白い!

ウトウの生息地としては天売は世界一だそうです。
使用されている巣穴の数がざっと30万個あるようで、夫婦で生活しているのでだいだい60万羽。
さらに、夫婦になれなかった独り者が2割いるそうなので、約72万羽いるそうです。
(どうやって数えるかは、是非行った時に聞いてみてください。)

ウトウは一度夫婦になったら一生同じ夫婦だそうです。
仲良いですね~。

その他、ウトウの能力、なぜ「善知鳥」と書くのか、などなど豆知識がもりだくさんです。


さて、そうこうしてるうちに、赤岩展望台へ到着。
まだウトウの姿は見ることができません。はたして本当にそんなにたくさん飛んでくるんでしょうか。


巣穴の周りにはウミネコの姿がちらほら。

実はこれからウミネコVSウトウの餌争奪バトルが始まるのです!!!


ちらほら飛んできました。あれがウトウのようです。


よーくみると魚をくわえてるんですが、スピードが速すぎてとても撮影できません。

なーんて、思いながら写真を撮っていると・・・


うわーっ!!
一気に来たー!!!

とてつもないスピードで突っ込んできます。


ぼやぼやしてると、ウトウの体当たりを喰らいそうです。
この迫力は、とても写真では伝わらない!!


この鳥がウトウです。
この時期にだけ、目の上下に飾り羽根が生えます。


地上に降り立ったウトウ達は、捕ってきた魚を一目散に自分の巣へ持ち帰ります。
自分の巣をみんな覚えてるんですよ~。すごいですね~。

しかし・・・・


子供のために一生懸命とってきた魚をギャングのようにウミネコ達は横取りするのです。

ウトウは泳ぎも飛ぶのも穴を掘るのもうまい器用な鳥なんですが、
力はウミネコにはかないません。

次々と横取りされる様を僕らは見ることになります。

自然の摂理、弱肉強食とは言え、だんだんウミネコが憎らしくなってきます。


逃げろーっ!


いつのまにか、必死にウトウを応援しています。
がんばれ、がんばれ!


じっと影を潜めてウミネコに見つからないようにしているウトウもいます。
そのウトウを僕等が写真を撮ろうとして、見つけられたりして・・・。

ごめんなさい・・・。

実は餌をとるのが苦手なウトウもいるようで、他のウトウから横取りするらしい・・・。
おいおい・・・。

人間の作った展望台に激突するウトウや、人間が通り道を邪魔して、巣に帰れないウトウもいたりして・・
僕らの立場って、ウトウにとっては邪魔者でしかないような気も・・・。

でも、自然の厳しさ、自然の大切さを学べる数少ない場所ともいえます。

ウトウは世界でも数の少ない鳥です。
トキのように少なくなってから慌てて保護するようでは遅いように思います。
この貴重な鳥の生活の場を人間がこれ以上脅かさないよう、自然がいつまでも守られてて欲しいですね~。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
へぇ~ (きんちゃん)
2012-06-27 22:56:17
 いけぶーさん、こんばんわ
うとうという鳥自体知らない私でした。
こういう自然の摂理が目の当りにできる
言ってみれば「野生の王国」の実写版ですね~
子供の頃野生の王国を見て弱い動物を応援している
自分がいたのを思い出しました。
それを作りなしに100%見れるって言うのは
それだけで心に残りそうですね~
1000円は安い!
返信する
スッゴイ‼ (ちな)
2012-06-28 09:14:18
こんにちは~

きんちゃんと同じく、いけさんのブログ読んでたら
野生の王国を思い出しました。
野生の生きものを写し、表現するのは
難しいですね~…
でも、いけさんの画像&文章で伝わりましたよん。
子供が幼かった時にこのような場所に連れて来たかった~
ディズニーランド優先で御座いました~(爆)
返信する
Unknown (TOSIPAPA)
2012-06-28 21:58:53
こんばんは。
ウトウ初めて見ました!
目の前で展開される『野生の王国』懐かしい(笑)
『驚異の世界』なんてのもよく見てましたね…

ゴメちゃんは何処に行ってもやっぱり悪者なのですね~
返信する
きんちゃんさんへ (いけぶー)
2012-06-29 12:36:25
こんにちは~。
僕も、天売島のことを少し勉強して、
初めてウトウのことを知りました。
オロロン鳥のほうが有名ですが、世界的にみると
ウトウのほうが少ないようです。
野生の王国とは懐かしいですね~。
小さい頃はあの番組でしたっけ?
チーター対ガゼルを見た記憶があります。
1000円で見れるのは、かなりお得かと。
しかも間近で見ることができます。
返信する
ちなさんへ (いけぶー)
2012-06-29 12:42:41
こんにちは~。
やはり野生の王国ですね。
僕らもそうですが、若い時はこういった
ことがどれだけ凄いことか
理解できなかったですもんね。
幼少時にこういった生き物の姿を見ておくと、
きっと命の大切さなんかを学ぶんでしょうね~。
こんなこと考えるのは、それだけ歳をとったのかなぁ~・・・。
返信する
TOSIPAPAさんへ (いけぶー)
2012-06-29 12:46:15
こんにちは~。
僕の記憶では「すばらしき世界旅行」というタイトルでした。
オープニングはアポロのロケットが発射するシーンでした。
クストー隊長とかいて、サンゴ礁の海をダイビングしてましたね~。
懐かしいですね~。
ここにくるとウミネコ君がかなり憎らしくなります。
返信する
写真 (露天風呂マニア)
2012-06-29 23:09:06
こんばんは~

最初の写真が凄くいいですね!!
魚くわえているし、これから食事って感じがいいなぁ。
ちょうどお食事タイムだったのでしょうか?
返信する
露天風呂マニアさんへ (いけぶー)
2012-06-30 12:26:22
こんにちは~。
実はこの魚は、巣の子供達に持っていくために
くわえて巣に戻るんです。
それをウミネコに奪われるので、余計かわいそうになります。
親鳥は子供のために日が暮れるまで海に潜って
魚を捕ってるんですよね・・・。
じっとしている写真は撮れますが、
バトルの写真はうまく撮れませんでした。
返信する
だめだよ、青魚をたべちゃ (sakyon)
2012-07-01 00:52:58
 毎日青魚を食べたらダメ。
人間より頭が良くなったら、どうするの?
君だって棲みずらくなるだろうし、いい加減に生きている人間の居場所がなくなっちゃうよ。
青魚を食べて人間より賢くなったら、永田町へいってね。
返信する
sakyonさんへ (いけぶー)
2012-07-01 10:42:26
こんにちは。
はじめまして。
ウトウは今回は鰯でしたが、普段はイカナゴを食べてます。
しらすのでっかいやつですね。
栄養価が豊富らしく、子育てにはもってこいのようですよ。
人間もたくさんとってます。
イカナゴが豊富にあるので天売島は海鳥の楽園に
なったようです。
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