
豆腐料理店の「茂蔵」でデザート半額サービスをやっていたので、つい豆乳白玉ぜんざいを注文してしまいました。
太る太る…!
先々週に図書館から借りた恩田陸『きのうの世界』を読了。
面白かった~!
自分的には80点です。
(以下ネタバレ注意)
「塔と水路の街」として、昭和の風景を残すことでちょっとした観光地となっているM町。
その町の外れにある川の中州の丘、その頂上にかかる”水無月橋”で殺人事件が起きる。
その事件の裏には、町の重大な秘密が隠されていた――
丘で死体となって発見された男、その男について調べる者、誰も由来を知らない町の三つの塔、丘を見張る洋館、焚き火の神様、殺された男と同じ顔の男、町の秘密を知る一族…と挙げだしたら、きりがないくらいに謎がちりばめられています。
章ごとに主人公が変わり、彼らの持つ断片的な情報をつなぎ合わせていくと、読者には町で起こった事件の全容が見えてくるという仕組みです。
色々張り巡らされた伏線は時々乱暴に解決されてしまうのですが(同じ顔の男が見せたビデオテープとか、最後の章のカラスとか)、三つの塔の意味については壮大な秘密が隠されており、その秘密が明かされる章は満足感が得られます。
あとは、焚き火の神様のシーンは読んでて怖かった。
『六番目の小夜子』の文化祭シーンもそうだけど、恩田陸は姿の見えない恐怖の描写とかうまいよな~。
最初はちょっと冗長なのですが、読みすすめて行くと後半からノンストップに読ませる力のある作品でした。