goo blog サービス終了のお知らせ 

LOVELY IDOL POPS

80年代アイドル大好き人間が80年代アイドルポップスの魅力についてレビューするサイトです!

思わず何度もリピートしてしまう名盤!工藤静香「My Heartful Best-松井五郎コレクション-」

2016-03-20 18:01:29 | 80'sアイドル
 今回は、3月9日にリリースされた工藤静香のニューアルバム「My Heartful Bestー松井五郎コレクションー」をご紹介したいと思います。

 この作品は、タイトル通り、これまで彼女の作品を数多く手掛けてきた作詞家・松井五郎が彼女に提供した楽曲を完全収録したベストアルバムです。松井五郎という名前は以前からよく見ていましたが、やはり松井五郎=工藤静香というイメージが強いですよね。

 正直、このベスト、リリースアナウンスがあった頃には、さほど気にも留めていなかったんです。昨年、中島みゆき×後藤次利コレクションによるベストをリリースしていましたし、「またベスト?」という気持ちと、ぶっちゃけアーティスト・工藤静香への思いがすっかり薄れていましたので、興味がなかったんですね。しかし、最近やたら「恋一夜」が聴きたい衝動に駆られていて、僕が彼女の作品にハマっていた頃の楽曲が聴きたいなあって思っていたところだったんです。 

 そんなタイミングでリリースされたこのベスト。買うつもりはなかったんですが、Twitterでも評判が良く、久々に彼女の懐かしい楽曲をまとめて聴けるし、お値段も3枚組にして2778円(+税)というお得感があったので、思わずポチッとしてしまいました。

 今回のベストは、「Bloom」「Aqua」「Crescent」とDisc3枚に分かれていて、それぞれの世界観が繰り広げられています。個人的に、一番気に入ったのが、Disc2の「Aqua」。この「Aqua」は、彼女の真骨頂とも言えるロック色の強いナンバーが収録されたDiscとなっています。

 1曲目の「天使みたいに踊らせて」。こちらは、1989年3月にリリースされたアルバム「JOY」の1曲目に収録されているロックナンバー。この曲、超久しぶりに聴きました。おそらくリリース当時以来。こんなに良い曲でしたっけ!?この曲がリリースされた頃は、レコードからCDへと移り変わろうとしていた時期で、僕はこのアルバムをカセットで購入し、よくラジカセで聴いていました。なので、CDで聴いたのは、正直これが初めて。こんなにカッコいい曲だったんだ!ってびっくりしました。続いて、シングル曲「ぼやぼやできない」。この曲、当時から大好きでした。それまでのシングルはちょっと重厚感たっぷり系の楽曲が多めだったので、軽やかなバンドサウンドが心地よかったです。同時期にリリースされたアルバム「mind Universe」は、今でもこの時期になると必ず聴きたくなる名盤です。

 3曲目「Mirageの虜」。こちらは90年4月リリースのアルバム「rosette」からの1曲。「rosette」も当時聴きまくりましたね~。ちょうど高校へ上がる時のリリースで、新しい環境へと飛び込まなければならない時期で、不安と期待が入り混じる不安定な気持ちの中、このアルバムを聴きながら自分自身を励ましていた事を思い出しました。これもカッコいい曲なんですよね~。静香のシングル&アルバム共に、特にも89年~91年はホント神曲ばかりでした。4曲目の「バロックパール」は、2012年にリリースされたシングル「キミがくれたもの」のカップリングとして収録されていた楽曲。このDiscの中では、この曲だけ最近の楽曲となるんですが、他の80~90年代の楽曲と比べさほど違和感無く、往年の静香節が堪能できるカッコイイナンバーです。

 5曲目「Non-Stop」。これも久しぶりに聴きましたね~。「恋一夜」のB面曲なんですが、初期の静香らしい疾走感あふれるナンバーです。アレンジも「Again」っぽくて懐かしいです。6曲目「とても小さな傷心」もアルバム「JOY」からのナンバー。「JOY」って何気に良いアルバムだったんだ!と思い直しました。久しぶりに聴いてみなくちゃ・・・。7曲目「わたしはナイフ」は、93年2月にリリースされた大ヒットシングル「慟哭」の次にリリースされたシングル。非常にわかりやすいメロディラインによる歌謡曲路線のナンバーなんですが、今改めて思ったのは、この曲ってうしろ髪ひかれ隊に歌わせても違和感が無いなあと。「わたしはナイフ」のうしろ髪Ver.、かなり良さそうですよね!!

 8曲目「うらはら」。こちらは92年リリースのシングルなんですが、ぶっちゃけ当時はこの曲あまり好きじゃなかったんです。他にも「めちゃくちゃに泣いてしまいたい」「あなたしかいないでしょ」「声を聴かせて」のようなメジャーコードによるバラード楽曲が苦手で・・・。当時、本人はこの路線めちゃくちゃ気に入ってたみたいですけどね。ただ、今改めて聴いてみると、悪くないなあと。この頃、すでにこの路線を確立していた工藤静香って何気に凄かったんだ!って思わされました。ラストは「さよならLONELY これっきりLONELY」。こちら、静香お得意のロッカバラードなんですが、これもいいなあ。Discのラストに相応しい楽曲です。

 というわけで、Disc2は、あっという間に聴き終えてしまって、何度も何度もリピートしてしまってます・・・。まさか、こんなにハマってしまうとは誤算でした。工藤静香の楽曲って、いつの間にかクセになる「何か」を持ってますよね。

 Disc1と3も紹介したいのですが、書き出すと延々と長くなってしまうので・・・。Disc1だけちょっとだけ。2曲目に収録されているのは、僕が久々に聴きたかった「恋一夜」。これ、本当に大好きな曲なんですよ。彼女の曲の中で一番好きです。初めてこの曲を聴いたのは、TBSラジオの歌番組の新譜コーナーでした。イントロの時点でヤラれた!と感じ、最初から最後の最後まで全く飽きさせないドラマティックな曲展開は感動すら覚えました。これは大ヒットする!と確信しましたね。この曲があったからこそ、その後の歌手生命があるといっても過言ではないと思います。

 このDisc1の中で、僕が特にもオススメしたい楽曲が2曲ありまして、1つは3曲目に収録の「ちょっとしたGUILTY」。93年リリースのシングル「あなたしかいないでしょ」のカップリングに収録されていた楽曲なんですが、実は初めて聴いたんですよ、この曲。94年リリースのシングル「Blue Rose」からの路線で再び彼女の音楽にハマっていった僕でしたが、92~93年は、バラード楽曲が多く、バラードがあまり好きではなかった僕としては、当時の静香のシングルはレンタルすらしていなかったんです。なので、この「ちょっとした~」は初聴きでした。いやあ、この曲、かなり良いですね!当時のバンドサウンドの中歌われる、静香らしいドラマティックで疾走感溢れるマイナー調路線。このテの曲が好きなんですよ!

 そして、ラストに収められているのが、「Without Your Love」。こちらは93年にシングル候補として録音されながら、お蔵入りとなっていた未発表曲なんですが、これがまた良いんですよ!ギターの音色がしびれるマイナー調のブルースナンバーなんですが、これまでの彼女にはなかったメロディラインですよね。パッと聴き、演歌調でもあり。「雨のブルース」ってタイトルでもおかしくないくらい。坪倉唯子さん達による重厚なコーラスが、この曲のアクセントとなってますよね。おそらく「わたしはナイフ」「あなたしかいないでしょ」の頃にリリースされる予定だったんでしょうが、お蔵入りはもったいなかったですよね。こんなハイレベルな楽曲がお蔵入りになっていたなんて・・・。今回を機に、日の目を浴びる事となってホント良かったです。この1曲だけの為に、このベストアルバムを買っても全然損はさせない程の名曲だと思います。もし、この時期にこの曲をシングルリリースしていたら、その後の路線も、もしかすると変わっていたのかな?と思わせるほど、影響力が感じられる1曲です。

 ひと通りアルバムを聴いてみて特に感じた事は、とにかく、ファンのツボにハマるDisc分けと曲順になっている事!これには、本当に参りました。松井五郎氏自身が考えられたそうなんですが、流石です!「この曲の次には、あの曲が来て欲しい!この曲の次には、さらに疾走感あふれるノリノリの楽曲でガツンと!」とか、歌を聴いているとあれこれ思うものですが、そんな思惑がバッチリと見事にハマっていて、涙が出そうになります。ホント、ファン思いのセレクションです!そして、音楽マーケッターの臼井孝氏による愛情溢れるライナーノーツも見応え満点です!当時のエピソードや楽曲説明が事細かに書かれているので、それぞれの楽曲を聴くポイントをしっかりと押さえる事が出来ますよ。松井五郎氏による寄稿も、当時の入れ込み具合が窺えて、とても興味深かったです。まさか、「くちびるから媚薬」の出だしの歌詞♪ちょっと待ってよ ねぇ♪が、静香本人の口癖を取り入れたものだったとは!

 なお、Disc1の「Bloom」は、全体的に気だるさが感じられる楽曲が多く、世間一般がイメージする静香像に一番近い括りで、アーティスト・工藤静香の本質を垣間見る事が出来ます。オススメのDisc2は、ノリノリのロック集!これぞ静香の真骨頂!疾走感あふれる楽曲が多いので、ドライブミュージックにもぴったりです。Disc3の「Crescent」は、しっとりとした楽曲が多く、夜寝る前にゆっくり聴きたい仕上がりとなっています。

 今回、このベストアルバムを聴いていたら、この当時の彼女の作品をいろいろと聴き返してみたくなりました。特にも、89~91年!!アルバム「JOY」を再びじっくりと聴き返したいし、僕が彼女のアルバムの中で名盤!と思える、90年の「rosette」と91年の「mind Universe」を聴きまくりたいと思います。これらの作品って、全て3~4月リリースなので、ちょうど今の季節にぴったりなんですよ。

 というわけで、このアルバム。なんだかんだですっかりハマってしまい、ずっとリピートしまくり状態です。まさか、工藤静香のベストアルバムをここまで聴く事になるなんて・・・。彼女の黄金期の楽曲と魅力がギュッと詰まった本作。今回の作品をひと通り聴く事によって、彼女の歌の本質を探る事が出来ます。おそらく、僕と同じように、往年の彼女の歌は好きだったけど、今は全く興味ない!って方、たくさんいると思うんです。けど、何かのきっかけによって、このアルバムで再び彼女の歌を耳にしてしまったら・・・あら不思議!間違いなく、工藤静香の歌世界に再び呼び戻されるに違いありません。ぜひぜひ一度CDショップで手にとっていただいても結構ですし、ネットで試聴してもらっても良いと思いますので、騙されたと思ってぜひ聴いてみていただきたいと思います!



<iframe style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=tf_til&t=lovelyidolpop-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=B019R94A0K&linkId=f6b534eed055b7f87e8def47a15774cf&bc1=ffffff&lt1=_top&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr">
</iframe>


永遠のアイドル・南野陽子デビュー30周年記念コンサートin品川ステラボール ライブレポ

2016-02-22 20:40:35 | 80'sアイドル
 2016年2月20日、品川プリンスステラボール。この日は、待ちに待ったナンノこと南野陽子のデビュー30周年記念コンサート当日である。

 思い返せば、僕がはじめて彼女が歌っている姿をブラウン管で見たのが、セカンドシングル「さよならのめまい」で「ザ・ベストテン」にスポットライトで登場した時だ。恥ずかしながら、僕が住んでいる岩手県では、当時フジテレビ系列はネットしておらず、お隣宮城県の仙台放送が写らないと、フジ系のテレビは見れなかったのである。家では仙台放送も写らず、「スケバン刑事」は放送されていなかったのだ。(後々、IBC岩手放送で再放送される事になるが。)

 なので、南野陽子というアイドル歌手の存在は知っていても、歌っている姿も演じている姿も見た事が無かったのである。そんな流れがあっての、1986年1月の「ザ・ベストテン」。なぜか当時の第一印象は、「あまり好きじゃないかも・・・。」だった。これはおそらく、気が強そうな印象を受けたせいで、なんか好きになれなかった。テレビでお目にかかる機会が少なく、馴染がなかった為、何の思い入れもないまま普通にスルーしてしまっていた。そんな印象だったナンノに対し、思いが変わってきたのは、それから1年も先になる。1987年1月、「楽園のDoor」がリリースされてからだ。

 この頃も、まだどこか好きになれず、正直「なぜそこまで売れているんだろう?スケバン刑事効果なんだろうけど、見た事もないし。」と思っていた。しかし、オリコンでは初の1位を獲得し、ベストテンやトップテンでも上位にランクインされ、毎週のように曲を聴いて、姿を見ているうちに、とうとうナンノにハマり出したのだ。サビのフレーズ♪心ごと~♪の後の振り付けがなんとも可愛く、いつの間にかすっかりハマっていた。楽曲も来生たかおが作曲していて、僕が大好きな「セーラー服と機関銃」や「セカンド・ラブ」と同じく、哀愁漂うマイナー調の楽曲。まさに僕好み。なんで、今までナンノを好きになれなかったんだろう?と、自分を責め立てた。



 そんな当時のさまざまな思いが去来する中、ステージがはじまった。ステージ中央にセットされたスクリーンには、彼女の代表作「スケバン刑事」が映し出された。そして、鉄仮面が外れる瞬間、ナンノご本人の登場!そこからは、怒涛のスケバンメドレー!これには、涙を流さずに居られる訳がない。気がつけば、涙が頬をつたっていた。小・中学生だったあの頃、本当に夢中になったアイドル・南野陽子が目の前に立っているのだ。デビューから30年。「楽園のDoor」以降、すっかり大ファンになり、新曲がリリースされると、必ずレコードを買い、ラジオへ電話リクエストをしていた学生時代。一時期は、もう二度と歌を披露してくれることなんてないのだろうと諦めた時もあった。そんなナンノが、またファンの前に登場し、当時と同じような華やかなドレス姿で、当時とさほど変わる事のない甘い声で歌っている。これまでの思いが走馬灯のように駆け巡る中、もう涙を流さずにはいられなかった。

 僕の涙腺が完全決壊したのは、「秋からも、そばにいて」の時だった。この曲は、当時から一番思い入れがある楽曲だ。なぜならば、どうしても「ザ・ベストテン」での歌詞忘れ事件がいまだ頭から離れないからである。忘れもしない、1988年11月3日、第3位にランクインしていた時。ゴージャスなドレスを着ていて足元を気にしすぎたせいか、完全に歌詞を忘れてしまい、震えが止まらずパニック状態に。最後は、涙を浮かべながらの「どうもすみませんでした!」。あとで、本人も語っていたが、もう彼女はこのまま引退してしまうのだろうと思い、僕も放心状態となり、眠りにつけなかった事が思い出されてならないのだ。

 もともと、彼女が歌う秋ソングが大好きだし、季節でも一番秋が好きだったので、毎日何度も繰り返し聴いていた楽曲。そこへ、そんな事件の想い出も重なり、もう歌い出しの時点で、あふれる涙を止める事が出来なかった。自分が一番大好きな歌、何よりも思い入れのある歌を、またナンノが歌ってくれている。もしかしたら、また歌詞を間違うんじゃないか?などという思いも同時に沸いてきて、ちかんじtょっと不安になりながらもステージを見つめる。しかし、今日のナンノは違う。当時よりも、しっかりとした力強い歌声で、完璧に歌い上げてくれた。これは本当に感動した。

 今日、このステージを見に来るまでの間、僕自身も様々な事があった。体調を崩し、気持ちが下向きになった事も、仕事を辞めようと思った事もあった。けど、どうしてもナンノの30周年記念コンサートが見たくて見たくて、仕方なくて、いろんな事を耐え抜き、我慢して我慢して、そんな状況をくぐり抜けてのコンサート参戦だったので、本当に感動した。生きてきて良かったとさえ思った。それほどまでに、ナンノのコンサートは、僕にパワーを与えてくれたのだ。

 この日は、90年代にリリースされたシングルも披露された。「ダブルゲーム」や「耳をすましてごらん」など。「ダブルゲーム」がリリースされた頃、時代はすでにアイドル冬の時代到来。80年代後期、ナンノ含めアイドル四天王と言われていた、中山美穂、工藤静香、浅香唯も、それぞれアーティスト路線へと変更し、アイドルからの脱皮を図っていた。「ダブルゲーム」は、テレサ・テンのような歌謡曲路線を意識して作られたものだ。

 当時のナンノは、まだアイドルイメージが強かった為、ちょっと大人すぎるなあという印象を受けたが、今回のステージで改めて聴いてみると、かなりしっくりきた。スタイリッシュなコート姿で歌われたこの曲。まさに、年齢を重ねた今だからこそ、等身大で歌える楽曲になったんだなあと感じた。

 衣装替えタイムを利用しての、懐かし映像コーナーも楽しかった。当時のアイドルCMの登竜門とも言われた、グリコのチョコ&ポッキーのCMや、JRのCMも本当に懐かしかった。そして、南野陽子は本当に美少女だったんだと今更ながら改めて実感した。

 最後は、「はいからさんが通る」「吐息でネット」「話しかけたかった」という春のイメージ満載の大ヒット曲3連発でフィナーレ。この時も、涙腺がヤバかった。これぞ、アイドル・南野陽子の極致である。欲を言えば、「はいからさん~」は袴姿で拝見したかったが、これは欲を出しすぎである。会場からの親衛隊コールも懐かしかった。いつも、トップテンを見ていて、幼心に、大人になったら、自分も一度はやってみたいと思ったものだ。コンサートホールで、あの声援に包まれると、時代をタイムスリップしたかのような感覚に陥り、何とも心地よい気持ちになる。80年代当時に、この雰囲気をリアルで体感したかったなあと感じたが、それは欲張りというものである。

 その後、アンコールもあり、無事コンサート終了。ひと通り見てみてすごく感じたのは、彼女の歌声やパフォーマンスの完成度が高かった事。近年、テレビで歌披露していた時には、緊張やテレ隠しからか、途中で「あ~!」とか「ごめんなさい!」とか言ってて、(そこがナンノらしいところでもあるが。)せっかくのステージもどこか「おちゃらけ」に感じてしまう事がしばしばだった。

 しかし、今回は30周年記念コンサートという事もあり、最初こそ緊張で声がイマイチだったが、本当に素晴らしいステージで、歌手としてのブランクを全く感じさせなかった。流石である。これまでも、松本伊代、堀ちえみ、菊池桃子、荻野目洋子などの30周年記念ライブを見に行っているが、みんなそれぞれに完成度が高く、激動の80年代にトップアイドルとして君臨していただけあるなあと感心した。

 最後の最後は、握手会に参加。握手前にトイレで歯磨きをしていた方もいたようだが、ナンノとの握手が近づくにつれ、手に汗が滲んできて大変だった。とうとう目の前にしたご本人は、本当に美人で若々しかった。「岩手から来ました!」「またぜひコンサートやってください!」と告げる事が出来、本当に満足した。そして、何よりも手が柔らかかった事が忘れられない。

 一通りステージを見て、改めて感じたのは、どの楽曲も彼女の声質、音域を十分に理解した上で、彼女ならではの個性や魅力が最大限に生かされるように作り込まれている事。譜割にしても、お世辞にも歌唱力があるとは言えない彼女の声の伸び方がきれいに聴こえるように仕上がっているなあと。彼女自身がよくスタッフに恵まれたと語っているが、本当にその通りだと思う。そんなスタッフ達と一緒になって作られた作品なので、本当に良質なものばかりなんだと感じた。

 そして、何よりもナンノ自身がどの作品、どの商品についても、魂と愛情が込められているなあと。MCでのグッズ紹介の時にも感じたが、昔から発揮されていたセルフプロデュース力がいかんなく発揮され、今回のダイアリーパンフも誕生したようだし。そんな部分が、周りから見れば「ワガママ」と誤解され、89年頃のバッシングに繋がったのかもしれないが、そのセルフプロデュース力があったからこそ、いまだ第一線で活躍し続けているのだと思う。

 女優としての南野陽子も、、もちろん素敵だが、往年のファンとしては、やはりアイドル、歌手としての南野陽子をずっと応援していきたい。今回のコンサートを見る限り、全くブランクを感じさせず、完璧主義な彼女らしく完成度の高いパフォーマンスが出来ている。今回の為に、よほどの努力があったのだろうが、40代後半にして、あの華やかさは、なかなか出せるものではないだろう。まだまだ、歌手・南野陽子のステージを見守っていたい。 

 今回の記念コンサート、どうやらDVD化する予定が無いらしい。が、しかし、あれだけのパフォーマンス、あれだけのお客様が詰めかけた素晴らしいステージをパッケージにしないなんてあり得ない!ぜひとも、歌手・南野陽子の記念すべきステージを商品化していただき、1人でも多くの方に見ていただければと強く願いたい。そして、今回が最後と言わず、またいつか必ずコンサートを開催してほしい。南野陽子は、僕らにとって永遠のアイドルなのだから・・・。




<iframe style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=tf_til&t=lovelyidolpop-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=B01NAJ11L9&linkId=a936974a41b984f39f94ad3eda1f94ed&bc1=ffffff&lt1=_top&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr">
</iframe><iframe style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=tf_til&t=lovelyidolpop-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=B00FVH8T5U&linkId=b13468d37b5b7d77d0e977895841ae66&bc1=ffffff&lt1=_top&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr">
</iframe>


金太郎飴の如く、旨味満載!中森明菜「FIXER」

2016-01-12 21:15:20 | 80'sアイドル
 今回は、2015年12月30日にリリースされた中森明菜のニューアルバム「FIXER」をご紹介したいと思います。

 前作「DIVA」から実に6年4カ月ぶりのオリジナルアルバムのリリースとなる本作。いやあ~、これは本当に明菜ちゃんにヤラレました・・・。デビューから33年、50歳にして、こんな最高傑作を世に送り出すとは!!

 1曲目の「FIXER-WHILE THE WOMEN ARE SLEEPING-」からして、もう度肝を抜かれましたよ。ちょっと聴きしただけだと、普通に外国アーティストによる洋楽作品だと思えてしまうほどのカッコイイ作品。80年代の明菜しか知らない方々が、もしこの曲を聴いたら、本当にびっくりするでしょうね!

 そして、その流れを推し進めるかのような2曲目の「Rojo-Tierra-」。復帰第一弾シングルとなったこの曲。浅倉大介お得意のダンサブルなサウンドなんですが、正直この曲、あんまり好きじゃなかったんです。2014年の紅白で見た時にも、あまりピンとこなくて。なんか、今の明菜に似合ってないような気がして。無理してアップテンポな楽曲を歌ってる感じがしたんですが・・・。

 いやいや、僕の考えが甘かった事を、この1曲目~2曲目の流れを聴いて思いました・・・。何!?このあまりにもカッコイイ曲展開は!!アルバムバージョンになったからなのか、この曲展開からなのかはわかりませんが、ものすごく良い曲に聴こえるんです!やっぱり、アルバムの曲順って大事ですよね。あまり好きじゃなかった曲も、別な世界の楽曲軍に混ざると、別な雰囲気で聴こえてきたりして。今では「Rojo」は超大好きな1曲となりました!

 そして、4曲目の「unfixable」5曲目「La Vida」6曲目「雨月」の流れもいいですねえ~。最初、アルバムの曲順を見た時には、「え~、ただの先行シングルのメインとカップリングを無理やり並べただけじゃん。」なんて失礼な考えがあったのですが、これはこれは・・・恐れ入りました・・・。この流れもかなりイイんです!ある意味、「unfixable」は、このアルバムの肝になっている印象を受けました。そして、そのシットリとした流れを汲みつつ、「La Vida」で静かな中にも情熱を感じるシビれる展開で・・・。フラメンコギターと手拍子のみで歌う明菜様、素敵過ぎます!

 はじめに、「Rojo」のカップリングとして初聴きした時には、アレンジの薄さになんとなく物足りなさを感じたんですが、これはこれで明菜の生歌をじっくり堪能できるので、アリですよね!で、「雨月」。普通なら、「unfixable」よりもこちらをシングルのメインに持ってくるんでしょうけどね~。いやいや、流石明菜のセンスは違いますね。この曲を聴くと、なんとなく89年頃の明菜を思い出すんですよね~。なんとなく、懐かしさが感じられる1曲です。

 そして!僕が一番オススメするのが、8曲目「欲動」から9曲目「kodou」!!なんですか!?この神がかった怒涛の曲展開は!!明菜お得意のラテンテイストナンバーの嵐!!もう、これは、興奮せずにはいられませんでしたよ。曲の雰囲気は2曲とも似てはいるんですが、ここで注目していただきたいのは、歌唱法の違い!「欲動」では、ちょっと柔らかめにファルセット混じりで歌われていますし、「kodou」では、これぞ明菜!と言える、ゾクゾクする程の低い地声で歌われているんです。なので、同じラテンテイストの雰囲気の楽曲とはいえ、キーや歌い方が違うので、全く違う楽しみ方が出来るんです。ちょっと「花よ踊れ」に似たところはありますけどね・・。とにかく、この流れは鳥肌なくしては聴けませんよ!

 よく、世間的に、「今の明菜は声が出ない。」なんてよく言われてますが、確かに声量は落ちたと思いますが、ただ単に声が出ない訳ではないと思います。明菜といえば、ド定番の明菜ビブラートが思い浮かびますが、今の明菜は歳を重ねて行く中で、「抑えの歌唱」を手に入れたと思ってます。何も、ビブラートだけが良いってもんじゃないんですよ。もちろん、彼女のスカッとする程のビブラートは大好きですが、攻めだけではない、抑えの歌唱も味があって素敵です。まあ、個人的には、「歌姫シリーズ」でのファルセットの連発はあまり好きではないですが、往年の頃にはあまり歌われなかったタイプのメジャーコードの曲を高めのキーでファルセットを使いながら、柔らかい雰囲気で唄う彼女は好きですよ。

 ちょっと話が横に逸れましたが・・・。そして、10曲目「Lotus」、ラストの「Re-birth」で幕を閉じるわけですが、よくぞ、最後の最後まで、全曲シングルカットしてもおかしくないほどの高レベルの楽曲が詰め込まれてますよ。金太郎飴のごとく、どこから切っても美味しさがギュッと詰まってます!アルバムのキャッチコピーに「2015年ベストソング集」とありますが、ホント、その通りでした。ぶっちゃけ、ここまで最初から最後まで全曲通して、最高!!!って思えたオリジナルアルバムは、1988年リリースの「Stock」以来でした。まさか、50歳になった中森明菜が、ここへ来て、これほどまでに情熱的な楽曲群を新作としてリリースするとは思ってもみませんでした。「Stock」から28年ですよ?デビューから33年経った元アイドル(←世間的には。僕はそういう目では見ていませんが。)が、こんな最高傑作を生み出すなんて!これは、まさに奇跡ですよ。いや、中森明菜なら、もしかすると、まだまだこのような傑作を生み出せるのかもしれない。

 世間的には、80年代のイメージが強すぎて、ナツメロ歌手にすぎないのかもしれない。けど、この「FIXER」を耳にしたら、その考えが変わるかもしれない。プロモーションが一切ない本作ではありますが、ぜひとも、騙された!と思って、一度手に取ってみてほしいと思います。間違いなく、これまでの考えが覆され、まだまだ進化系のアーティストである事が痛い程わかるはずなので・・・。

 PS ビートたけし主演の映画「女が眠る時」のイメージソングとなっている「FIXER-WHILE THE WOMEN ARE SLEEPING-」が、映画公開(2月27日)に合わせ、2月24日にシングルカットされる事が発表されました!このシングルカットを機に、アルバムはちょっと高くて手が出せないライトユーザーが、気軽にこの作品を耳にし、「中森明菜の音楽ってカッコイイじゃん!」って思わせる起爆剤になってくれる事を祈ってます。

<iframe style="width:120px;height:240px;" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" frameborder="0" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=tf_til&t=lovelyidolpop-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=B017TA91XA&linkId=ee8959fa033a6b982dfc0219a419b9f5&bc1=ffffff&lt1=_top&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr">
</iframe>


リリースタイミングを逃した隠れた名曲!Wink「永遠のレディードール」

2015-11-28 10:00:55 | 80'sアイドル
 今回は、1993年2月17日にリリースされたWink17枚目のシングル「永遠のレディードール」をご紹介します。

 なぜに、この時期にWink?そして、なぜにあれだけのヒット曲の中からこの曲?とお思いの方も多いかと思います(笑)。つい先日、スカパーの「歌謡ポップスチャンネル」で「クロスカヴァーソングショー」という番組で相田翔子が歌っている姿を久々に見たら、無性にWink楽曲が聴きたくなって・・・。

 この「永遠のレディードール」という曲、最高位19位で7万枚。「愛が止まらない」から「リアルな夢の条件」まで14作連続でベストテン入りしていた記録が途絶えてしまい、Winkとしては全くヒットしなかったといっても過言ではないほど惨敗を喫した作品なんです。個人的にも、リアルタイムで聴いたときに、「あ、これは売れない!」と直感したものでした。

 というのも、当時はWANDSやZARD、TーBOLAN、大黒摩季といったいわゆるビーイング勢が台頭しはじめた頃でミリオンヒット連発!カラオケブーム到来!といった時代だったので、この曲のようにぜんぜんキャッチーではなく、時代遅れのユーロビートではまるで売れる気配もなく・・・。この時期にリリースしたキョンキョン、中山美穂、工藤静香といった元アイドル達も、皆自身主演のドラマ主題歌で大ヒットを飛ばしており、目立ったタイアップなしで純粋にリリースしてヒットする時代では、もう無かったのです。時、すでに遅しです。

 しかし!!!そんな曲でも、後々に聴いてみると、すごく良かったりするんですよね~!最近、無性に聴きたくなったWinkの楽曲が、「愛が止まらない」でも「淋しい熱帯魚」でもなく、なぜかこの曲だったんですよ。この曲は、フランスのデザイアレスが1986年にリリースした「Voyage Voyage(夢の旅路)」のカバー。89年夏に「淋しい熱帯魚」がリリースされた際のシングル候補となっていて、4年前に作られたそのままの音源でリリースされたものなんだそうです。確かに、この曲のアレンジは船山基紀さんで、Winkの全盛期の楽曲アレンジを主に手掛けていた方です。すでに、90年3月リリースの「Sexy Music」以降のシングル作品のアレンジは、全て門倉聡さんが手掛けていたので、なるほど!といった感じです。

 そういった裏事情を汲んで、改めてこの曲を聴いてみると・・・なるほど!確かに89年頃のWinkサウンド全開ですもんね!!船山氏が手掛けるユーロビートアレンジが大好きで、アルバム「Twin Memories」を何度も何度も聴きまくっていた時代が懐かしいです。

 もし、この曲が89年頃にリリースされていたとしたら、大ヒットしていたと思います。ただ、前述したとおり、お世辞にもキャッチーな楽曲ではないので、「淋しい熱帯魚」ほどのインパクトを与えたか?レコード大賞を受賞していたのか?となると、それは厳しかったかも知れませんね。けど、リリースが4年ずれてしまっただけで、この楽曲の印象が大きく変わってしまった事は残念に思えます。

 だからこそ、そんな時代背景を全て取っ払って、全て無にして、改めて楽曲そのものだけをじっくりと聴いてみると・・・この曲、やっぱり良いんですよ!!キャッチーさはないですよ、確かに。けど、もの悲しげなメロディーラインが絶品なんです!!いつもよりさらに増したウィスパーボイスもゾクゾクさせられますし・・・。

 いずれ、カラオケ全盛!ビーイング&タイアップ全盛時代にリリースされては、どんな良い楽曲でも、歌いにくく、難解な歌ならそりゃ埋もれますって・・・。

 けど、リリース時はヒットしなかったけど、あとから聴いてみたら、実は良い曲!って結構ありますよね。ぜひ、曲のヒットの有無にかかわらず、純粋に音楽・作品を楽しんでほしいなと思う今日この頃です。



<iframe src="http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?t=lovelyidolpop-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B004VRY6LM&ref=qf_sp_asin_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>



進化した歌唱力!酒井法子「Truth~飛べない鳥よ~」

2015-11-17 20:00:48 | 80'sアイドル
 今回は、11月11日にリリースされた酒井法子のニューアルバム「Truth~飛べない鳥よ~」をご紹介したいと思います。

 前作「涙ひとつぶ」から1年10カ月ぶりとなる新作は、タイトル曲を含むオリジナル曲3曲と、カバーとセルフカバー各1曲ずつが収録された全5曲入り。(発売元は所属事務所であるNIGUN NIIBA、販売元は㈱スペースシャワーネットワーク)これが結構良い仕上がりとなっているんですよ!

 1曲目「Truth~飛べない鳥よ~は、小柳ゆきの「あなたのキスを数えましょう」などでお馴染みの中崎英也がプロデュースした新曲なんですが、これがまた良いんですよ!徐々に盛り上がっていく感じのバラードなんですが、意外とのりPにとってこれまでになかったタイプの曲かも?90年代にリリースされたシングルの中にも、「横顔」や「涙色」「鏡のドレス」のようなしっとりとしたせつないタイプの楽曲がありましたが、バラードではなかったですからね。

 この曲を聴いて感じた事は、間違いなく歌唱力がアップしている事!!これはのりP作品をデビューからずっと聴いている者ならすぐ分かります。今もボイトレしてるんでしょうね!ぜひ生で聴いてみたいなあ~。となると、ディナーショーに行かなければ聴けないわけですが・・・。

 他のオリジナル曲「As time goes by」は、彼女の楽曲(中山美穂&WANDSの大ヒット曲のカバー)「世界中の誰よりきっと」のイントロを思い浮かべるようなPOPな楽曲ですし、酒井ミキオが楽曲提供した「レモンの涙」は、ゆっくりとお茶などを飲みながらのBGMに相応しい感じの楽曲です。本作でも、前作同様カバー曲が収録されておりまして、(前作ではテレサ・テン「時の流れに身をまかせ」と今井美樹「PRIDE」をカバー)今回は、アン・ルイスの名曲「グッド・バイ・マイ・ラブ」をカバーしていて、さらりと歌いこなしています。そして、ラストの「碧いうさぎ-2015 Ver.-」については、やはり歌唱力と表現力がアップしたなあと実感できる仕上がりとなっています。

 このアルバムには、DVDもついていて、「Truth~飛べない鳥よ~」と「碧いうさぎ-2015 Ver.-」の2曲が収録されています。相変わらずお美しいのりPの動く姿が久しぶりに見る事が出来ますので、要チェックです!ぶっちゃけ、最近更新されたオフィシャルのアーティスト写真がちょっとケバい感じになっていたので、あら?もしかしてのりPさんもとうとう劣化しちゃった??なんて失礼な事を考えていたのですが、PVでは相変わらずの美貌で安心しました。化粧の問題だったんですね・・・(笑)。

 いまだになかなかメディアでお目にかかる事はありませんが、11月23日(祝)には、池袋にてアウトストアイベントを開催、今年の年末は6か所でのディナーショーも控え、地道に着実に活動の幅を広げつつあります。いろんな事がありましたが、今回の新作を聴くところ、まだまだ歌手として進化しています。様々な事情があるにせよ、そういった理由でごくごく少数の方にしか聴いてもらえないのは残念ですね・・・。もし、まだ少しでも酒井法子の音楽に触れてみたい!と思っている方がいらっしゃるようであれば、ぜひネットでポチッとしていただいて、今現在の酒井法子の歌声を聴いてみてほしいと思います。何があっても、歌声だけは嘘をつかないと僕は信じていますので・・・。