先週3/10の週末、東京に帰り、大学研究室でお世話になった先生の最終講義を聞きに行きました。
最終講義のあとは、懇親会、2次会と続き、研究室の先輩・同期・後輩と、思い出話で盛り上がりました。本当に楽しかった。ありがとう。
最終講義の内容は、自分としては結構楽しくて、2時間はあっという間でした。色々やってきたんだなあ、色々苦労したんだなあ、と。
色々な研究を聞いてみて印象的なのは、研究している当時はそれがどれくらい役に立つものか、どのように応用できるものなのか、よくわからなかったけど、後になってから見れば、実は新技術に結びつく重要な発見をしていた(あるいは、発見のほんの一歩手前だった、だからもう少しやっておけば良かった)、みたいことが、結構あるということです。
スティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の演説で、「点と点を結ぶこと」(connecting the dots)について話しました。例は異なりますが、似ていることです。
研究においては、「この◯◯を実現すれば、△△の産業への貢献が期待できます」みたいなストーリー付きの成果を意識した研究も大事かもしれないです。がしかし、このストーリーに乗らない研究や、例外データとして扱われるような小さな発見を解析することは、後になってから結ばれるべき「点」になる可能性があり、これらの「点」の引き出しを増やしておくことは、大事だと思いました。
翌日は3/11、東日本大震災から1年の日でした。自分は大きな震災を経験したことはありません。1年前も関西にいたため、揺れもほとんど感じませんでした。
振り返ってみて、関西でなにも変化がなかったというわけではありません。たとえば、一時的にではありますが、節電の意識は高まりました。実際には関西と関東ではACの周波数が異なるため、被災地への直接の送電はできませんでしたが、それでもコンビニの外部照明は消え、広告、街灯が暗くなりました。ボランティアの募集にも多くの人が集まったと聞いています。(これらの流れが一時的だったのは残念ですが・・・。)
「被災地のために、何かできることをしたい。」
この強い意思を、社会から感じることができました。人間は、時に他人のために大きな力を発揮するのです。「他人のために尽くす人生こそ、価値ある人生だ。」と言った人がいます。
他人の困難は、他人事ではないのです。
自分自身はどうだろうか。他の誰かのために力を発揮しているだろうか。震災から1年、この期に自分をよく見てみたいと思います。
↑東工大に、新たにエネルギー関連の研究室を集めた建物ができていた。建物の周りには、各社の太陽電池パネルがびっしりと並んでいます。建物の60%の電力をまかなう計画だそうです。太陽電池で発電した電力を平滑化し運用するために、地下にNaS電池(ナトリウム硫黄電池:負極に融解した金属Naを用いる。なんか危なそうです)を搭載する予定でしたが、NaS電池が開発段階で昨年事故を起こしたために、導入が遅れていて、太陽電池パネルがただの日傘になっているそうです。
↑羽田空港です。第1ターミナル屋上から、滑走路の反対側に、新国際線ターミナルが明るく見えます。先日、父がここからヒマラヤへ旅行へ行きました。すごいよね(笑)