あと3回で100投稿、それでブログは終了と思っていたので、書きたいものを探しているうちに時間がたった。結局、前回取り上げた脳科学者、茂木健一郎氏の小説を読み、最後の3回のうち一つはこれに決めた。知ってはいたが、小説なんて読みたくないと思っていた。しかし、読んでみたら面白かった。茂木健一郎『プロセス・アイ』である。「アイ」は「A.I.」にかけている。つまり人工知能のことだ。 . . . 本文を読む
茂木健一郎氏は決して偉ぶらない文章を書く。ノーベル賞に一番近い人だと聞いている。氏の学術書は読むにもブログに取り上げるにもなかなか難しい。脳科学書相当に当たったが、この人の書く物で嫌な感じを受けたことが一度もない。『すべては脳からはじまる』は随筆で、脳の働きに事寄せて書かれたもの。世間の出来事を脳科学者がみるとこう言えるといった趣の書だ。 . . . 本文を読む
ベンジャミン・フルフォード著『暴かれた9・11疑惑の真相』こういうのを暴露本というのかもしれない。著者はカナダのジャーナリスト。最初は彼も「まさか!」と思っていた。取材を続けているうち、「疑惑」を持つようになったのだそうだ。「9・11テロはアメリカの自作自演だった」つまり「狂言」だったというのだ。嘘は大きければ大きいほど人を騙せるというあれである。取材の事実を列記した著書 . . . 本文を読む
米山公啓氏の新著『すべてがうまくいく8割行動術』。この4日間、思い切りある一つのことに拘って考え、行動した。他の事は何も手につかなかった。しかし、仕事をしていれば、期限や締切りがある問題、つまり緊急課題には、すぐ最善の100%の行動をおこさなければあとあと後悔するという問題はやまほどある。しかし、日常的な生活は確かに米山方式がよい。その方が力を貯められる。 . . . 本文を読む
池田清彦氏は生物学者である。暗記科目と思っていた学生の頃の生物学イメージを根本から変える新しい生物学の提起者。そのクールな生き方論も斬新極まりない。『他人と深く関わらずに生きるには』は、発想を逆転させてみると、「なぁーんだ、もっと簡単に考えればいいんだ、生きるって」という思いがけない抜け道を教わっているような書である。科学者のクールさから帰結する過激な提案もある。 . . . 本文を読む
「子どもが何を考えているかわからなくて当たり前」「どう対処していいかわからなくて当たり前」ということを出発点にして「肚(はら)を括る」こと、それが提言といえば提言の内田樹氏と名越康文氏による対談書『14歳の子を持つ親たちへ』14歳の子どもたちとは思春期、前思春期の子どもたちで、その抱える発達の困難に親が立ち往生している状況の打破を試みた対談である。 . . . 本文を読む
老子の世界を日本語の詩文にして著した、加島祥造著『タオ-老子』誰が読んでも得るものがあるが、特に、指導的立場にあって、リーダーシップを発揮しなければならない人に読ませたい書だ。自分も忸怩たるものありだが、あまりにも逆を行っている人が多いように思うからだ。Tao(老子の教える道)とZen(禅)は、国際語である。加島氏は、西欧文化に広まっているTaoを英語からキャッチしたそうである。 . . . 本文を読む
“The willy-willy and The ant”は、オーストラリアアボリジニのドリームタイムの民話の典型らしい。ドリームタイムというのは、日本で言う神話の時期の物語という意味のようだ。神話の一つなのだろう。オーストラリアには、アリ塚がそこここにたくさん見られる。そのアリ塚がいかに強固であるかのトピックである。 . . . 本文を読む
オーストラリア・アボリジニの民話第3弾“How the Cassowary got its Helmet”である。Cassowaryとは、ヒクイドリ、ダチョウに似た大型の飛べない鳥だそうだ。頭にカブトのようなものがくっついているらしい。Helmetとはそのカブトのことである。そのカブトがどうしてくっついてしまったか、という擬人化した話にして、教訓話にしたものだ。 . . . 本文を読む
オーストラリアの民話第2弾“The Frog who wouldn't laugh”「笑わない蛙」とでも訳すのだろうか。オーストラリアの民話は動物に関するものが多い。自然や動植物が多いことを誇ることだけのことはある。掘り起こされる民話が、現在の環境問題などに触れるようなものが選ばれている感触がある。これもその一つといえる。 . . . 本文を読む
アボリジニの民話と聞いて買ってみたのが、『The Magic Colours(マジックカラー)』熱帯地方の鳥たちのカラフルな色と模様がなぜそうなのかを物語りながら、子どもたちへの教訓が自然に語られている。ヨーロッパ人が上陸した1000年以上も前に存在していたというこういう物語が掘り起こされつつあるのはそんなに古い話ではない。 . . . 本文を読む
強いストレス、忙しすぎる仕事、パソコンヤインターネットに浸りすぎの人要注意!「思考が止まる、言葉に詰まる」と副題にある。それが『フリーズする脳』の「フリーズ」の意味だ。年齢がある程度以上の人のことかと思っていたら、意外に若い人も脳がフリーズしているらしい。筆者は脳神経外科専門医築山節氏である。症例に基づいて語られているから分かりやすい。 . . . 本文を読む
脳科学者の脳研究の書は専門的すぎ、こまかすぎて、とても普通には読めない。素人が専門の概念をよく掴んで、噛み砕いて人に説明できるというのは、こういう形でできるのだなと感じ入る。TV放送されたものを書として著したそうだ。『ジュラシック・コード』(渡邉健一著)のタイトルは、爬虫類からの分岐が人間の進化のポイントだという意味。 . . . 本文を読む
人が英会話を習おうとする時、又、子どもに習わせようとする時、「止めた方がいい」という人がいる。英語を話せない人がいうのは寓話と同じで負け惜しみだが、英語を話せるのにそういう人がいる。自分が「甘い葡萄だ」と知っているのに、他人には「酸っぱい葡萄だ」といって採らせない卑怯である。哲学者中島義道氏は、誠実である。本書で「英語はできた方がいい(=甘い)けれど、妙なコンプレックスはそぎ落とした方が断然愉快だ」ということを体験から正直に教えてくれる。 . . . 本文を読む
スエーデン式『アイディアブック』には、第2弾がある。フレデリック・ヘレーンには、双子の兄弟テオ・ヘレーンがいて、第2弾は二人の共著となっている。子どもの発想には非常にユニークなものがあり、その発想を大人まで持ち続けたり、大人になってからも子どものそういう発想を見逃さず学ぶ姿勢があると、アイディアが広がり、ビジネスする上でも生きる上でも肝要だという考えの書である。 . . . 本文を読む