HYGGE -ヒュッゲ-

広島発、住環境をトータルでデザインする新しいブランド。セレクトショップ、建築家、工務店。3社での共同設立。

建築基準法の落とし穴 その3

2006年02月28日 | 建築現場の裏話
シックハウス対策として最も効果があるのが、実は換気。

なぜなら、その原因は新建材から放出される化学物質、そのほかに結露などから増殖するカビなど、そしてハウスダストなどと言われているからです。

素材にばかり気を取られがちですが、最も有効な換気をするという、誰でも出来る対策をまずは理解しておくべきだと思います。

現在の住宅建築は高密度、高断熱が標準的になっています。結果、新建材などから放出された化学物質が外に逃げ出さず、高純度になってしまう為に引き起こされてしまう現代病。しかも化学物質過敏症とは違い、住宅環境のみで起こる症状がシックハウス症候群なのです。

特徴は、新築時が最もひどい症状であり、次第に症状は治まっていく事。つまり時とともに解決する事の出来る問題である事です。しかし、アトピーや何らかのアレルギーを持つ人にとっては深刻です。更に新しいアレルギーへと体質の変化が無いとも言えません。やはり重大な問題である事には違いないのです。

では、どう対策をするか?

自然素材ばかりを使用して建築を行う事が最も近道で確実ですが、以前も取り上げたように、現実問題は難しい部分があります。

ラベル表示F☆☆☆☆をそのまま信用するのも危険です。新建材は必ず化学物質を放出していると思ってください。僕は、放出された物は吸着させるべきだと考えます。つまり、新建材の中でも吸着作用のある建材を上手に使用する事で、相殺する事を考えていくべきだと思っています。

幸い、各メーカーが競って新建材の開発をし、興味深い建材が数多く発表されています。その中で費用対効果の高い物、バランスの良いものをチョイスしていく事がシックハウス対策にもっとも有効なのではないかと考えています。

勿論、古くからある素材でも、土、木、紙、炭など空気を清浄化する作用のあるものは多数存在します。それらの質感を上手にインテリアにも取り入れながら、バランスよく家作りをしていく事がこれからの家作りに不可欠であると思っています。

T氏引越しに追われる

2006年02月27日 | 物件
いよいよ解体の日も迫って来たので、社員の梶谷君と一緒に引越しのお手伝いに行ってきました。(僕は他に用事があったので、半日しかお手伝いできなかったのですが)

T氏はすでに実家で生活を送っているらしく、とりあえず生活に必要な物は実家へ持って行き、何回にも分けてその他のものは先日用意した倉庫代わりの家に持って行っているようです。

この日は大きな荷物をT氏のお友達も一緒になって運び、処分する家具を一部解体しながら搬出しました。

というのも、家庭ごみは建物の解体費用とは別途になってしまうため、自分で搬入すれば無料で引き取ってもらえる大型ごみ破砕処理施設なら少しでも費用が抑えられるのです。

不要なタンスやソファー、絨毯などかなり多くの物を捨てなければならず、あっという間に2tのトラックいっぱいになってしまいました。(古いタンスは10個以上解体しました)本日午後からT氏本人が沼田まで捨てにいかれるようです。一応うちの梶谷君にも下す作業を手伝いに行ってもらう事にしてあります。

家作りは共同作業。一緒に汗を流す事で普段出来ない話も進みます。幸い天気も良かったので作業もスムーズ、楽しい一時でした。

金一封の謝礼も頂き、梶谷君も非常に喜んでいました。ありがとうございました

エコウィル発電せず

2006年02月25日 | 建築現場の裏話
先日こんなアクシデントがありました。

昨年新築しエコウィルシステムを採用したお施主様からのお電話。

「浴槽の水を抜いた後で、お湯がいっぱい出てくるのだけど、大丈夫?」

まだ一年も経っていないのに故障とは考えられず、恐らく配管クリーニングの事だろうと検討をつけ、状況を確認に行く事にしました。

アポイントを取った日は浴槽の水をそのまま張っておいてもらい、僕が水を抜いてみたところ、その時は何も出てこず、おかしいね?という事に。一応広ガスに点検の依頼をかける事にしました。

「ついでに、エコウィルの発電量が気になるのだけど、分からないかな?」

一緒に広ガスに説明をしてもらう事にしました。

しばらくして、広ガスからの回答は、とってもびっくり!!

○ 給湯はエラーが掛かって止まっている状態でした。
○ エコウィルはスイッチが入っておらず、機能していませんでした。

わけも分からず、何?故障?どうして?

よく説明を聞くと、実は給湯器の設定が全自動の自動湯張の為、水抜きをすると、減った水量を補給しようとする。そして水がたまらない事を感知し、エラーになるため自動的に水が止まっている状況だったとの事。エラーになってもリセットをすればまた湯張は可能なため、今まで気付かなかったらしい。

では、エコウィルは?

竣工引渡しの時、広ガス担当者がお施主様立会いの下でガスの開栓を行い、同時に器具の説明を行ってもらうようにしている。そのときも確かにすべての機能を作動させ、確かめてから引き渡しています。事実、データを見るとはじめの数十分間はエコウィルが機能し発電をしていることが分かったようです。
つまり、その後に何らかの原因(リモコン操作)でスイッチが切れ、そのままの状態で約10ヶ月を過ごしていららしいのです。
現在は無事機能し、2月だけですでに4000円程度の発電を行っているとの事。ちなみにリモコンでリアルタイムにそれは表示されるようになっています。

説明不足なのか?あるいはお施主様が取扱説明書を読んでいない事が原因なのか?

そうは言っても、エコウィルが機能していなかったことは事実。とにかくその発電量はうちの方で何とか保障をする事にしました。

教訓。これからはお客様に取扱説明書をしっかり読んでもらうようにお願いをする事にします。そして、竣工引渡し後にエコウィルも含めすべての機器に異常が無いかこちらから積極的に確かめるようにする事にします。

大変ご迷惑をおかけしました。

ミストサウナ最高!!

2006年02月24日 | さわやか
YAMAHAミストサウナ体験入浴

昨日、社員の下川君と2人でヤマハのショールームに行って、ミストサウナの体験入浴をしてきました。

ミストサウナはスーパー銭湯に行けば必ず入る事にしていますが、はっきり言ってそれより断然良かったです。

まず、人目を気にせずリラックスできる事。噴出し口が下からなので、頭がボーットしない事。自分の好きな温度に調整できる事など良い事いっぱいありました。

30分程度の入浴でしたが、その後30分は汗が止まらず、バスローブを羽織ってゆっくり水を飲んでいるときなど、至福の時間でした。

ヤマハの売りは他と違うミストの粒子の小ささにあるとの事。0.1~0.3ミクロンの小さな粒で気象学上での霧と同じ事らしく、髪の毛も濡れませんと言われていました。

その小さな粒子が毛穴に入り込み、汚れを汗と一緒に流し出してくれるため、エステ効果も抜群だとの事。

現実、ほっぺたの水分保有率も、入浴前30.3% 入浴後37.3%となっていたのにはびっくり。

下川君なんて、入浴前30.3% 入浴後はなんと43.0%だって。スタッフからもすごいですねーなんて言われていました。

他にもユニットバスには音響やライティング、ジェットなどいっぱいオプションが付いていましたが、そんな物はどうでもよく、ただただミストが最高でした。(でも音響は良かったです)

ちなみに、体験入浴は誰でも大丈夫。でも、浴室は2つしか無いので要予約。ゆっくりつかるので一日2組程度しか入浴できないと思います。

T邸プレカット打合せ

2006年02月23日 | 物件
昨日はデザイナーと僕とキリン木材担当者とでプレカットの打合せを行った。

プレカットとは構造材の工場での仕口加工の事。

従来は墨付け刻みと呼ばれ、大工の棟梁の仕事だったものが、次第に次第に機械の精度の向上と、コスト面から工場でのプレカット加工が主流になってきた。

僕からの要求は、梁桁廻りの構造材を2回り大きくする事。

従来180の厚み寸法で構造的に十分な所を240に変更した。大引きも90から105へ変更。それぞれの寸法を大きくする事で、より構造を強くすることを心掛けた。

うちの木材の仕入れ方法は直接買い付け。特に柱には気を使っている。

以前も何度か述べた事があるが、木材はたとえKD(乾燥材)材であっても曲がる。

最近の家造りは柱や間柱が直接壁の下地になる。自然、柱が曲がったりひねったりすると、壁の通りに直接影響が出てしまう。

そこで、うちの行っている方法は、買い付けた木材を一旦資材置き場に持ち帰る。そこで3ヶ月間以上自然乾燥をさせる事で、木材の曲がりを落ち着ける。

どれだけ選んで買い付けても、5%から10%程度は柱として使えない材料が出てきてしまう。勿論、それらも束などの短い材料として使用する。

そうした物をプレカット工場に直接持ち込んで加工してもらうことにしている。

残念ながら、梁桁まではそこまで手間が掛けられないのが現状で、その辺りは天井の中に隠れてしまうので目をつむっている。

打合せをした後あがってくる図面をもう一度、今度は大工とデザイナーと僕とで打合せをし、確認後に発注をする手順になっている。