HYGGE -ヒュッゲ-

広島発、住環境をトータルでデザインする新しいブランド。セレクトショップ、建築家、工務店。3社での共同設立。

地盤調査の落とし穴

2006年02月03日 | 建築現場の裏話
地盤調査は今や常識になっている。

なぜなら、保険の適応する住宅にするにはまず地盤調査を行い、調査結果に基づいた地盤改良(必要ならば)そして地盤に対する保障を受けることが絶対条件であるからだ。

地盤調査の方法はいくつかあるが、一般的にスウェーデン式サウンディング試験。いわゆるSS式と呼ばれる物が最も多く採用されている。

まずはそのSS式の調査を行う。その結果、地盤改良が必要なのか、鋼管杭打ち工事が必要なのか、直接基礎でかまわないのかがデータとしてあがってくる。

落とし穴とは、その調査方法と調査会社。

ほとんどの調査会社は、地盤改良の会社、あるいは関連企業である。

つまり調査だけでは成立たない。工事の伴う会社なのだという事。

工事を伴う調査会社が採用しているのがSS式と呼ばれる調査方法だという事。



そこは住宅の建て替え工事だった。既存の建物は築30年、基礎に多少の亀裂は入っているが、建物は傾いたりはしていない。
解体後、地盤調査に入ったら地盤は思いのほか悪く、鋼管杭打ちが必要と判断された。
基礎も布基礎からベタ基礎に変わるし、問題ないと思われていたが、杭打ち工事約75万円が別途かかってしまった。 (昨年の新築工事)

ある資料にはSS式で調査を行った場合、杭打ちが必要な地盤は約70%、地盤対策の必要なのが約25%。直接基礎でかまわないのが約5%というデータがある。

つまり、ほとんどの地盤に工事が必要となってくる。・・・・・そんな筈が有る訳が無い。

そこでお勧めなのが、表面波探査法と呼ばれる調査方法。もちろん保障も受けることが出来る。
調査する会社も、調査のみを専門的に行い、施工を行わない会社だから安心だ。

建設業界にも様々な動きがあるが、見極め、選別していく目が本当に重要になってきた。