今でこそ無味乾燥な地方都市(失礼)に見える福島市も、近代建築が多くあったらしい。復元模型や写真の展覧会がチェンバ大町で開かれていたので、例によって会期末ぎりぎりに行ってみた。
小ぢんまりとしたスペースなので、あまり期待してはいなかったが、復元模型はなかなかのもの。こちらは福島県農工銀行(のちの日本勧業銀行→第一勧業銀行福島支店)だとのこと。辰野金吾作の擬洋風建築。

日銀の福島支店。こちらも辰野金吾作とのこと。

こちらは福島県物産陳列館でのちに県立図書館としても使われたとのこと。広島の原爆ドームにも通じるデザインのようにも思われる。

しかし、こちらのほうより強い関心を持ってしまった。昭和20~30年代の市内の住宅地図。駅東口の様子。「電車のりば」は飯坂線ではなくて路面電車の飯坂東線。豊田ビルのところにはトヨタ自動車がある。中合の角には辰巳屋旅館。

さらに駅前通りを進む。大和証券や大関理髪店は今もあるね。万年筆の金昭堂は時計屋となったが先日閉店。まだ13号線ができていないころのようだ。

さらに東側。銀行街の顔触れはほぼほぼ変わらない。上町の「ひろ田」が入っているビルは「電鉄」とあり、福島交通の前身の会社があったようだ。中合は今のチェンバ大町のところにあったのだね。なかなかおもしろいな。
