今日の韓国は、「植樹の日」で祝日。自社の韓国事務所もお客さんもオフィスはクローズだ。でも、日本では営業日。こういった日は一体どうすればよいのだろう?
そこで後輩と考えたのが、お客さんの現場めぐり。プロジェクトでは現場に協力していただくことになるので、どんな場所にあるのかを遠足がてら探してみようというのだ。現場はソウル市内に点在しており、空港の案内所でもらってきた地図に大まかな位置をプロットしておき、あとはお客さんプロジェクトチームに行き方を聞いておいた。
ソウルの地下鉄・バスには一日乗車券がないらしい(あれば大変便利だったのだが)。そこで、Suicaに相当するT-money(交通カード)にたっぷりウォンをチャージして、いざしゅっぱーつ。
普通の観光客がめったに乗らないであろう、3号線の先のほうとか、4号線の先のほうにもグルグルぐるぐる行ったり来たり。最初は遠足気分で面白かったが、だんだん苦痛になってきた。
さてお昼(仕事の中身はあまり面白くないので、つい飲み食いの話になって申し訳ない)。カルググクスという刀削麺とうどんを足して二で割ったような麺類がある。汁麺であり、時々アサリが入っていたりする。一食4~500円といったところで、結構なボリュームがある。お客さんの近所にもうまい店があるのだが、今回訪れたニュータウンに近いところでもこぎれいな店を1件見つけた。早速入ってみる。店のつくりは基本的にどこも一緒で、入り口で靴を脱ぎオンドルの大広間に入ってゆく。キッチンではおばちゃん(アジュマ)たちが忙しそうに立ち働いている。で、この店の主人であろう、おっちゃん(アジョシ)はどうしているか。入り口で番をしているのである。番、といっても、お客さんが入ってきそうになったら、扉を開け閉めするぐらい。自動扉代わりというか何というか。それもたいへん暇そうにやっている。よく考えてみたら、キッチンはおばちゃんが切り盛りし、おっちゃんはどことなく手持ち無沙汰、という大衆食堂は大変多いように思われる。おっちゃんが偉いのか、おばちゃんが見切っているのか、さてどっちだろう?
食堂を出て、次の地下鉄の駅を目指して歩いていると、なにやら立て看板が。日本の焼肉店「牛角」の新規開店の広告らしい。ドトールやらなにやら日本の飲食店も進出するようになってきたようだが、カルビの本場に牛角が進出して大丈夫なのだろうか?
【後日談】
2006年10月末現在、牛角の店舗はソウルにはないし、会社案内にも進出した形跡すら載せていない。また、ドトールは提携先のオペレーション品質が悪いため、ブランド維持のため提携を解消、韓国から撤退したという。牛角の立て看は幻だったのだろうか?
【さらに後日談】
韓国の「オムルオムル(もぐもぐ)」さんのブログに、この店と思われる店のレポートが載っている(ただしハングル)。上から2枚目の写真に、ランチョンマットの紙に印刷されたこの店のロゴが載っている。日本の牛角のロゴのように四角い囲みこそないが、大変似たロゴマークである。レインズインターナショナル経営の牛角にあやかった同名の店である可能性がある。