柔道部年内最後の活動である道場大掃除が行われたこの日、一人の男の挑戦が始まろうとしていた。
男の名は鈴木宏欣、現役最強の胃袋を持つ男だ。
今回鈴木が挑むのは食い極の王座、3キロカレー
過去にはOBの方々の完食記録があるものの、最近は挑戦者がことごとく敗れ去っている難敵である。
これに挑む鈴木は記者会見の記事からも分かるように自信満々の様子で、久しぶりの王座奪還に期待がかかる。
そして同日19時半
挑戦者鈴木とセコンド・応援の面々が会場に到着、タイトルマッチが開始される。

試合直前、精神統一する挑戦者

3キロカレーが到着しゴングが鳴る。
怒涛の勢いで米をかきこむ鈴木


7分経過
いいペースで米を消費しているようだ

そして折り返しの15分、米は既に半分以下だ
カレーはまだほとんど減っていないのだが、
そこには鈴木の作戦があった。
早い段階で水分を取ると胃の中で米が膨張し不利になってしまう。そこでまず米を片づけ、後からカレーを流し込むという戦法らしい。
ちなみにこの日、タイトルマッチと平行して急遽前座が組まれた。小坂のザンギW挑戦である。

ヘビー級の胃袋を持つ鈴木には瞬殺されたものの、フライ級の小坂にはかなりきつい相手だ

案の定苦戦中
そんな小坂を横目に米との格闘を続ける鈴木だが、さすがに辛くなってきたようで少しずつペースが落ち始める。
ここで新戦略発動

体を揺すって胃の下の方に詰め込む作戦
あまりの速さに写真がぶれている。

残り時間2分
あきらめることなく食べ続ける挑戦者だが
無情にもタイムアップ、試合終了

食べた分量の計測をお願いする
結果は
1800g

あまりに不本意な結果に呆然とする鈴木
実力を出し切れなかった悔しさが溢れ出ている。
以下は試合後に鈴木が語った心情である。
「しくじりました……
カレーの味の濃さと熱さが予想以上で、全く速く食えませんでした
でも今さらこんなこと言っても言い訳にしかなりませんよね……」
このように落ち込む鈴木に対し、健闘を讃えデザートを贈る小坂

こうして今年のタイトルマッチは終了した。
鈴木には悔いの残る結果となったが、
これを糧としていつかリベンジを果たしてほしいものである。