土曜日だったであろうか。
その日は同期の誕生日会が、旧赤松宅で催されていた。
夜が更けた頃には先輩方も乱入し、アルコールの入り過ぎた僕は気が付くと眠りに落ちていたが、皆のテンションは更に高まっていった。
中でも木村先輩は凄かった。
その様子はまさに「歴戦の勇」といった感じで、僕が目を覚ました頃にはトイレを一人占めしている程の暴れっぷりであった。
翌朝、吐き気のした私がトイレに向かうと、便器のニア・サイド(正確には便器に座ると左足がくる辺り)には黒い塊のようなものが落ちていた。
大きさにして4~5cmであろうか。
上記したように、そこは左足のくる場所である。
「このままでは皆の左足が危ない!」
そう感じた私はとっさにトイレットペーパーを巻き取り、優しく包むようにしてうんこの上に乗せておいたのだった。
翌週の月曜日、私が道場に行くと同期はいつも通り、下品な会話をしていた。
某同期A「うんこがさー(以下省略)」
いつも通りの微笑ましい光景に、今日と言う日を迎えられたことを母なる大地に感謝する一方、私は例のうんこの件に関し、思いを巡らせていた。
「一体、誰が犯人なのだろうか…」
某同期に言ってみた。
「この前の飲み会でさー(以下省略)」
私がことの次第を説明し終わる前に、
某同期B「小林が犯人だったぞー!」
他の同期に叫んでいる。
まるで石油を掘り当てたかのような勢いである。
某同期C「とんでもないやつだな!」
皆はうんこをした張本人が私だと、完全に勘違いをしていた。
そして、この勘違いを消し去ることが出来ぬまま、私の現役生活は残り一年を切ってしまっている。
そこで山本に倣い、疑わしい関係者をリストアップしてみたいと思う。
1、木村先輩 犯行の疑い 20%
前述した通り、木村先輩に容疑が掛かるのは避けられない状況である。
いくら尊敬する先輩であっても、ここは譲れない。
2、山下 犯行の疑い 50%
この手の犯行があまりに多い彼は、当然、最有力容疑者の一人である。
しかも、この話題になるとすぐに私への「口撃」姿勢を見せ、今日まで私の容疑が晴れないのは彼のせいといっても過言ではない。
3、赤松 犯行の疑い 20%
この飲み会は旧赤松宅で催された。
そして皆が酒に酔っていたことを考慮すると、始めからそこにはうんこがあり、誰一人気付いていなかっただけ、という可能性も残る。
4、竹中 犯行の疑い 10%
入部前の浪人時代から「月間秘伝」を愛読していた、寝業師。
当時から北大柔道部への入部を考えていた節がある。
「入部前に一発やっとくか!」
といった軽いノリも、彼ならではか。
さて、もうすぐオフですが、残りの練習も気合の入ったものにしていきましょう!
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