こんにちは南仙台の父です。
海上自衛隊が艦艇用に開発しているレールガンが実発射実験に成功したと報
道されています。
従来の弾丸よりも高速で撃ち出すことができ、中露が開発に力を入れる音速
の5倍程度で飛翔するミサイルの迎撃にも効果があるとして注目されていま
す。
レールガンはSFやゲームの世界では色々な場面で登場することもあり、未来
の兵器として知られた存在ですが、そんな近未来的なものが実際に実用化に
向けて進んでいることは驚きです。
中国ではすでに開発に成功しているとの噂もありますが、まだまだ実用化に
は大きな課題もあり、自衛隊が開発中のレールガンでもその課題が改めて指
摘される形になっています。
米国も課題解決ができずに開発が頓挫しており、西側では唯一といってよい
存在であり、各国からも注目が集まっています。
自衛隊では艦艇用だけでなく、地上用も想定して開発されているようですが
、果たしてレールガンは実用配備するレベルになるのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、吊るされた男のカードの逆位置が出ています。
吊るされた男のカードの逆位置は徒労や投げやり、限界や無駄な努力といっ
た意味があります。
やはり一番の課題とされる電力の問題と砲身内部の摩耗による劣化が早いこ
とが簡単に解決できないということがあります。
電力の方はやり方しだいで何とかできそうな感じもありますが、艦艇の中で
限られたスペースで大電力をどう賄うのか、継続的にこれに対処できる電力
システムが準備できるのかは未知数です。
また、何よりも問題なのがレールガンを撃ったことで砲身が摩耗して、弾丸
の速度が低下していくといった問題をどう解決するかが難しいようです。
実際には米国もこちらの問題が大き過ぎて頓挫しており、中国も短時間での
発射には問題がなかったとしても、継続して兵器の性能が担保できるだけの
技術がまだないともされています。
弾丸の発射の際に砲身との間で回転方向や速度がどう制御できるかが通常の
射砲でも重要になりますが、速度が大きいだけに制御が難し過ぎる上に摩耗
レベルも一気に進んでしまいます。
技術的なハードルが高過ぎるために開発費も膨大になり、更に実現できても
砲身にはかなりの費用もかかることが予想されます。
課題が大き過ぎて結果として日本も開発が頓挫するというのが結果になりそ
うです。
次に環境条件ですが、審判のカードの逆位置が出ています。
審判のカードの逆位置は悔恨や行き詰まり、再起不能や挫折といった意味が
あります。
日本だけで開発を継続するのは難しいでしょう。
おそらくその他の兵器で進めているような国際開発の仕組みによって開発を
行う余地はあります。
海上自衛隊の艦艇に装備される武器でも射撃砲も海外からの輸入品です。
日本にはこうした基盤となる技術が乏しいため、これらの知見を持つ海外の
メーカーとの共同開発でない限りは技術的な突破は難しいでしょう。
また電力の課題もあり、欧州では艦艇よりも陸上型の開発の方に力が向けら
れる可能性も高く、艦艇型を求める国も英米くらいしかありません。
開発のやり方を国内開発に拘り過ぎたり、焦ってもうまくはいきません。
もし策があるとすれば国際環境下、特に欧州との共同開発に可能性がありま
す。
米国はトランプ政権が続く限りは共同開発には問題も多く、米国主導開発に
よって開発費も膨大になる可能性もあります。
本当に必要なものだとすれば現実的な欧州との共同開発に舵を切れるかが実
現に近づく一歩になるでしょう。