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ふかくはかんがえない。

日々あった事をつらづらと…

サン・ジェルマンのそばで

2021-04-04 | うんちく・小ネタ
4月4日の日経新聞より

数奇な人生を送った王妃たち。
殷の妲己、ローマ帝国のアグリッピナ、フランスのマリー・アントワネット、清の西太后ービッグネームが並ぶ。
 中でもカトリーヌ・ド・メディシスの人生は壮絶である。
フィレンツェの大富豪メディチ家に生まれるが、すぐに両親が他界。
幼い頃より政争に巻き込まれて修道院に閉じ込められたり、市中を引き回されて見世物にされたりした後、
フランスはヴァロワ朝の王子(後のアンリ二世)に嫁ぐ。
そして、夫の愛人問題などでさんざんな目に遭う。
 やがて王妃になるが、王は馬上試合の傷がもとで落命。
彼女の生んだ王子も次々王位に就くが、いずれも天珠を全うできずに王朝は断絶。
当時のフランスはカトリックとプロテスタントの激しい対立の中にあり王族も両派に分かれて抗争していた。
そうした中でサンバルテルミの大虐殺が起こり、数千人とも数万人とも言われるプロテスタントが殺されるが、カトリーヌはこの事件の首謀者とも言われている。
 彼女は、身近に預言者を置いていた。
世界の滅亡を予言したあのノストラダムスもその一人である。
 ノストラダムスは、彼女に「貴女はサン・ジェルマンのそばで死ぬでしょう」と予言していたと言われている。
フランスにサン・ジェルマンの名を持つ土地は多いが。カトリーヌは決して近づかなかった。
最晩年の死の床についたときも、自分はサン・ジェルマンから遠い地にいるから大丈夫だ、と思っていたらしい。
 ところが、祈りのために司祭を彼女が病床に呼んだときに、事態は一変する。
この司祭の名前がサン・ジェルマンだったのだ。
カトリーヌはそれを聴いてすぐに絶命したという。
 ノストラダムスはこの事を見通して「サン・ジェルマンのそばで」と言ったのだろう。

『マクベス』の魔女のペテンだが、この話は世界滅亡の予言よりも人間臭くておもしろい。
 重厚きわまりない歴史の主役も、かくも滑稽な死を迎えるもの。そんな悲喜劇に喝采したい。

(歌人 情報科学者)



仮名づかいをめぐって

2020-07-05 | うんちく・小ネタ
「言う」を「言ふ」などと表現する事がある。
深く考えなかったけど、ソレについてとても興味深い記事があった。

7月5日の日経新聞 坂井修一氏−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


本格的に短歌を作るようになると、最初に悩むのが、仮名づかいのことである。
旧仮名(歴史的仮名づかい)にするか、それとも新仮名(現代仮名づかい)でいくか。

同じことがらを表すのだから、表記などどうでもいいようなものだが、文字面でみると、そうでもない。

例えば、
「煌々」という言葉がある。
「きらきらひかるさま。ひかりがかがやくさま」を表すオノマトペだ。
これを旧仮名で書くと、「くわうくわう」となる。
新仮名だと、「こうこう」だ。

散文で書くときは、「くわうくわう」ではさすがに古めかしい。
でも、短歌となると、「こうこう」は軽すぎる。

私は、20歳の頃から旧仮名で歌を書いてきた。旧仮名表記のほうが、見た目が和歌らしく柔らかい感じになる
(「言う」と「言ふ」を比べてみてほしい)。
そう。何といっても平安時代から近代まで1000年以上、歌は旧仮名で書かれてきたのだ。

実は、理由はもう一つある。

たとえば、今あげた動詞「言う」(口語)の活用を考えてみよう。

新仮名だと、
「言わ(ない)・言い(ます)・言う・言う(とき)・言え(ば)・言え・言お(う)」
の五段活用。
これ、何行の活用かといえば、
最初の「言わ(ない)」がワ行で、あとはア行なのだ。
ワ行で統一しようとすると、最後が「言を」になるはずだが、そうなっていない。

これが旧仮名だと
「言は(ない)・言ひ(ます)・言ふ・言ふ(とき)・言へ(ば)・言へ・言は(う)」
でハ行の活用となり、ぴったりそろって美しい。

長い時間をかけてこうした変化をしたというならわかるが、
新仮名は第二次大戦後短時間で作られた人工的な仮名づかいだ。
この不整合は、やはり気になる。

私は文学者ではないし、冒頭でも述べたとおり、散文ではふつうに新仮名を使っている。
でも、歌となると、神経の使いどころが違ってくる。「言う」の活用に我慢ができなくなってしまうのだ。
これは、私自身の不整合かもしれないが、さて、どんなもんだろうか。

恥の文化

2020-05-31 | うんちく・小ネタ
2020.5.31日経新聞春秋より

第2次世界大戦中、米国に「戦時情報局」という組織があった。
そこで敵国日本の研究に従事したのがルース・ベネディクトという女性だ。
「日本人の行動パターン」と題した報告書をまとめ、対日政策にも影響を与えた。
戦後この論考を発展させた本が出版された。

「菊と刀」
1946年の初版以来、長く読み継がれている。
その核心は、「米国=罪の文化」「日本=恥の文化」という洞察だ。
自分の振る舞いが世間からどのように評価されるか。
それが日本人の行動の指針である。
一方、仮に過ちを犯しても、「世間の知るところ」にならない限りはさほど気に病まない
と指摘した。

「日本のコロナウィルス対策は、ことごとく見当違いに見えるが、奇妙にもうまくいっている」。
海外メディアは伝える。
PCR検査率は低く、外出制限などの強制力もあまりない。
なぜ感染者や死者が欧米に比べて少ないのか。
ノーベル賞を受賞した山中伸弥さんは、その謎を「ファクターX」と呼び解明が必要と説く。

生活習慣やBCGワクチンの効果なのか。やはり、人々が一斉にマスクを着用し、外出を控えた行動が大きいだろう。
「世間の目」が人々を律したのか。
だとすれば警戒を緩める空気が広がった時が心配だ。
いやいや、「菊と刃」の日本人論なんて古いよ。と、否定したいところだ。
が、思い当たる節がないわけではない。

ペスト

2020-05-30 | うんちく・小ネタ
アルベール・カミュの長編小説『ペスト』より

『誰でもめいめいの自分のうちにペストをもっているんだ。
なぜかといえば誰一人、まったくこの世に誰一人、その病気を免れているものはいないからだ。
そうして、引っきりなしに自分で警戒していいなければ
ちょっとうっかりした瞬間に、ほかのものの顔に息を吹きかけて病毒をくっつけちまうようなことになる。
自然なものというのは、病菌なのだ。
そのほかのもの-健康とか無傷とか、なんなら清浄といってもいいが、
そういうものは意思の結果で、しかもその意志は決してゆるめてはならないのだ。
りっぱな人間、つまりほとんど誰にも病毒を感染させない人間とは、できるだけ気をゆるめない人間のことだ。
しかし、そのためにはそれこそよっぱどの意思と緊張をもって、決して気をゆるめないようにしていなければならんのだ。』

「ペスト」の襲来は、わたしたちの内側にひそんでいた、もう一つの「ペスト」をあぶり出す。
口からでる「息」に含まれ、他人に感染して傷つけるもの
いうまでもなくそれは「ことば」に他ならない。

コとロとナ

2020-05-21 | うんちく・小ネタ
感動した言葉シリーズ

イラストレーターのタナカサダユキさんが
SNSでつぶやいた歌

しばらくは 離れて暮らす コとロとナ
つぎ逢う時は 君といふ字に


漢字の『君』を分解すると『コ』『ロ』『ナ』の三文字なんですね。
あっぱれです。

マグニチュードって何だ?

2016-04-15 | うんちく・小ネタ

マグニチュードが1違うと32倍違って
2違うと1000倍違うらしい。

揺れの大きさを示す震度に対してマグニチュードは、
地震のエネルギーの大きさ

マグニチュードは、-2~12まで設定されてる。

ただ、観測史上、一番大きな地震は、
1960年に起こったチリ地震。

この時のマグニチュードは9.5

東日本大震災より0.5大きいだけ

でも実は、マグニチュードが1大きいだけで、
エネルギーは32倍も違う

たとえると、1960年に起きたチリ地震(マグニチュード8.5)は、
阪神大震災(マグニチュード7.3)の64回分のエネルギーを持っている
超巨大地震だった。

ちなみに地球上で起こりうる、最大のマグニチュードは10。

11だと、小惑星の衝突で恐竜が絶滅した時に、
発生した揺れくらいだと推測される。

12だと、もはや机上の空論で、もしこの規模の地震が起きたら、
地球は真っ二つ

こんな事を丁寧に説明してくれている
興味深いサイトがありました。



マグニチュード 地震の規模 事例
-2~0.5    極微小地震   物が地面に落ちた時の振動レベル
1.0~2.5    微小地震      大きな爆発があったレベル
3.0~4.5    小地震         震源が地表付近なら体感できるレベル
5.0~6.5        中地震        はっきり揺れがわかるレベル。ニュースで良く見る
7.0~7.5        大地震        かなりデカイ。地表付近なら震度6か7
8.0~8.5        巨大地震     関東大震災レベル
9.0~10    超巨大地震  東日本大震災、スマトラ島沖地震レベル
10.5~11      絶滅級       地球上の生物が絶滅の危機
11.5~12       消滅級        地球への太陽のエネルギー1日分。地球真っ二つ


Excelの印刷が…

2016-04-04 | うんちく・小ネタ
エクセルで表を作ったんだけど、
画面通りに印刷されないんだよねぇ。。。
なんでだろ?
セルの文字が尻切れになってて、せっかく印刷したのに使い物にならないんですわ。
こりゃ困ったぞ。

ちょっと調べてみた。

おーやっぱり同じお悩みを持った人はいるもんですな。
で、ここを参考に…
結論ですが、フォントを変更するんです。
『Arialというフォントで、サイズが11pt』
で、念のため『配置』を『上寄せ』にしてみました。

うん。とりあえず印刷は上手くいきました。
が、文字サイズを大きくしたので、用紙が増えましたとさ。。。。

桜開花の法則

2016-03-31 | うんちく・小ネタ
今日東京で桜が満開(8割開花)となりましたが、
開花予想日に関して こんな法則があるらしい。

桜開花の「600℃の法則

2月1日以降の毎日の最高気温を加算していって、累計が600℃になると桜が開花する…という法則

この他400℃の法則ってのもあるらしく、
これは2月1日以降の平均気温を加算していって、累計が400℃になると桜が開花する…という法則。

さて、当たっていたのでしょうか…
検証はしませんけど。

賢者と愚者

2015-10-29 | うんちく・小ネタ
賢者は高い見識がそなわっていますから

賢者からは愚者の行動はよく見えるものです。

それとは逆に低い丘から高い山の上は

誰が何をしているかさっぱり見えないものです。


愚か者は、己が無知であることを自覚せず

賢者と同じレベルの高さと自負しております。

賢者は、最初から高い山の上にいるのではなく、

初めは愚者と同じ高さの位置にいたのを、

一歩一歩の努力で頂上に上り詰めたものです。

怠け者は、

他人を利用することのみを考えながら、

へつらいを最大の武器として用いているのです。

賢者は

怠け者から利用されることを恐れているから、

その恐れを最大の武器として己を守っています。


愚者は他人の〈成功した体験〉を盗んでいます。

賢者は他人の〈失敗した体験〉を盗んでいます。


愚者は己が地獄の道はどれかに気づかず歩んでいる。

賢者は己が極楽の道はどれかに気づいて歩んでいる。

能ある鷹は

〈爪を見せてもその爪を使わない〉ものです。

凡鷹は

〈爪があることを見せない〉からなめられるのです。

能なし鷹は

〈爪が完全に折れるまで使う〉ものです。


能ある鷹が突然黙り込んだときは

その裏側で重大事態が発生したと思うべきです。


おとなしい人物は能ある鷹によく似ています。

そのような鷹は〈要注意人物〉であります。