私は化学物質や電磁波の影響のない家づくり(設計)をしております。
現在、とある工務店さんと標準仕様、納まりも標準化して、一軒でも多く健康的な住まいを広げるためにはどうしたらよいか?を考えているのですが、、。
現在、建てられているお家は、
・化学物質が多く使われている人工建材が主流
・電磁波に関してはほぼノータッチ
・環境ホルモンなどの影響についてもあまり関心がない
※一時、環境ホルモンは話題になりましたが、昨今の日本の状況は科学的な根拠がないという位置づけとなってしまっていますね。
しかしヨーロッパなどでは環境ホルモンの課題は規制対象となるなど科学的に根拠のある問題となっています。
・SDS(安全データシート)などの資料を確認しても、「揮発しないので問題ない」と明記されている接着剤なども、揮発することが論文などで指摘されている。
※単体では揮発しにくい物質でも実際に使われる段階では他の化学物質と混合して使用するため、実際には揮発しその有毒性が課題になっている
など、私自身では注意している課題があります。
実際に私がいままで設計したお家は、坪単価70万円後半~90万円くらいのお家が多いです。
この価格はハウスメーカーさん平均坪単価よりも若干お安い感じではあります。
それでも自然素材の健康住宅は高いというイメージがあるようで、そのイメージを払拭したいと思い、納まりや仕様を検討しております。
しかし、やはり一度、使われている建材や素材が、お住まいになる方、特にお子さんへの影響を知ってしまった私には、どうしても
「はい、使いましょう」、と簡単には言えない部分があります。
例えば、合板は使いませんが、なんとか自然の無垢の木のパネル化ができないかな?ということで、とあるメーカーがつくっている、スギを縦に貼り合わせた(縦に貼り合わせることで接着剤の量が少なくてすみます)素材の使用を検討しているのですが、そこに使われている接着剤の毒性があります。少なくても、メーカー側が安全といっていてもそれは単品の薬剤のことであり、複合的に混ぜ合わされている化学物質の危険性は否定できません。
また給排水管に使われる素材による環境ホルモンの影響。私の設計では基本、ステンレスを使用しておりますが、施工性向上、価格を下げる目的で、とある材料を検討しております。
もちろん塩ビ管などの環境ホルモンが課題になる給水給湯管ではありません。
ほんのちょっとのことなのですが、いまの家づくりに使われている化学物質や環境ホルモン物質を溶出してしまう恐れのある素材などが複合的に、お住まいになられる方に与える影響を考えますと、
どうしてもできない、、、いま進めているやり方にならざるを得ないという結論に至ってしまいます。
数年前から考えていることなのですが、もしも費用を集め工場をつくることができれば、そのような心配のない安全な素材だけでパネルをつくることはできるのではないかな?と私は思っています。
もっと早くに気づいて、早くお金を貯めて、そのような工場をつくっていれば、安心・安全な家をもっと手の届く価格でお届けできたように思います。
ただ、自然素材、無垢の木でパネルをつくることによる課題点もあります。自然素材の木は伸び縮みします。それを図面上、納まるからとパネル化してしまいますと、現場では納まらない、隙ができる、ねじれて入らない、などが発生することは想像に難くありません。
そのあたりも含めて、これから、なのかもしれません。
最新の画像もっと見る
最近の「健康住宅のススメ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事