建築士だからわかる〇〇教えます

サッシ選びのおもしろさと大切な点



サッシ選びにもいろいろな視点があります。
以前お伝えさせていただきましたが、室内からの眺望、明り取り、換気のための窓という視点もあれば、反対に通りや燐家から室内が丸見えになってしまう諸刃の剣でもあります。
特に気をつけたい点としましては昼と夜で外部からの室内の見え方が異なる点です。夜間、照明器具が点灯した状態では外部から室内がよく見えます。その点も注意が必要です。

さて、サッシ選びですが
まずはサッシの断熱性能の違いにより各社からシリーズが出ております。

アルミサッシ、断熱性能を重視した樹脂アルミ複合サッシ、木製サッシなどなど。
サッシの断熱性能だけでなく、ガラスの種類によりましても断熱性能が変わります。価格も大きく異なりますのでご注意ください。

次にサッシの種類です。
アルミサッシのカタログを見ますと一番初めのところにサッシ一覧が掲載されています。
NETなどでも簡単に見ることができます。

引き違いサッシ、片開き窓、突き出し窓、オーニングやジャロジー窓など。

お好きなサッシをお選びいただけますが、ウインドキャッチという視点で窓を決められることもおススメしております。

地域により南から気持ちよい風が吹く地域、北東からは冷たい風が吹く地域、もちろん昼と夜とでは風向きも変わりますし、天候により風向きも変わります。

しかし凡そ心地よい風が吹いてくる風向があるのであれば、その風を室内に取り込みやすいように縦辷り出し窓や片開き窓を設けることも一案と思います。
ウインド(風)をキャッチ(取り入れる)する、という窓ですね。

また横辷り出し窓で急な雨などがあった際に室内への雨水の侵入を極力抑える(強い雨の場合や風が強い場合は室内にも入り込みます)という考え方もあります。

しかし注意が必要な点があります。準防火地域などのサッシの場合は延焼ラインと呼ばれる範囲のサッシは防火戸が必要となります。
防火戸サッシは種類が少ない傾向にありますので注意が必要です。また防火戸は価格が高額になります。その点もご注意ください。

防犯という視点も重要でしょう。お出かけの際、窓を少しでも開けておきたいと考えておられる方、完全に閉めてお出かけになられる方さまざまと思いますが防犯という視点も検討しましょう。
ガラスを割って侵入する際に頭が入らないように幅の狭いサッシを推奨しているところもございます。

木製サッシにつきましては、もう少し検討が必要な課題があります。
まず木製サッシとしてメーカーが販売している製品に関しましては、人工的な化学物質という点で無垢材か集成材かは確認が必要です。
またメーカーが販売している木製サッシであれば気密性も確保されたものが多いですが、建具屋さんがつくる木製サッシの場合は気密性に課題でしょう。
設計者、工務店によりましては、雨戸や内窓・障子などを設けて気密性や断熱性をある程度確保する考え方もあります。
外部用の木製サッシは価格も高額となりますので、こちらも総合的に検討する必要があるでしょう。

部屋の中から景色を楽しむ窓、反対に外から室内が丸見えになってしまう窓、断熱性能、雨や風などに対する考え方、防犯などいろいろな視点で楽しみながら検討しましょう。

ひと・すまい・くらし一級建築士事務所

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ひと・すまい・くらし研究所

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ひと・すまい・くらし研究所

 

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