
「やっちまったな~コレ。責任とって結婚するか。まあオレも30歳だし、身を固めてもいい頃合いだしな。少なくとも、ザシュニナのヨメになるより、はるかにマシではある。しかし、アレか?『おそろにしましょ♪』とか言われて、くりTシャツ着せられるのか?・・・なんだかなぁ~」
いよいよ佳境に入った「正解するカド」、第10話「トワノサキワ'」もゼッコチョー!でございました。
まず、Aパートがまるっと宇宙創世記ですがな~
いやビックリした。前回みたいなビックリ箱的な驚きではなく、まさか「2001年宇宙の旅」のアップデート版をやるとは、っていうオドロキです。
おっと、ここで警告ね。
この先、超絶壮絶ネタバレがありますから、未見の方やこれから視聴予定の方は引き返してください。
いわゆる「ビッグバン理論」が登場したのは、20世紀初頭でした。あのアインシュタインはじめ当時の学者たちは、「ケッ!」という態度だったらしいですな
しかし、1964年、ビッグバンの決定的証拠が発見されます。それが宇宙マイクロ波背景放射、すなわちビッグバンの残響です。
そんなわけで、1968年に公開されたアノ!SF映画のレジェンド「2001年宇宙の旅」の最終盤では、主人公が超文明の遺産たるスターゲイト(星の門)を通るシーンで、映画初ッ!ビッグバンを映像で表現しちゃったのですな。
この「2001年宇宙の旅」は、70年代終わりごろにわが国で起きたSFブーム(ほら「スターウォーズ」がね)に便乗・・げふげふして、1977年にリバイバル上映されました。
ワタクシ、もちろん学校帰りに映画館にチョッコーし、しっかり観ました。で、ぶっ飛びました。ええ、スターゲイトのシーンが凄くてね。これだけ見たさに(ヲイ!)、8回くらい観ましたさ(注・当時は入れ替え制ではなく、いちど入場すれば何回でも鑑賞可能)
今、この映画を観ても・・・まあ、アレです。イマドキの3DCGはスゴいですからね、どうしても見劣りがしてしまいます。
それでも、初めてスターゲイトのシーンを見たとき以上のインパクトを、他の映画から受けたことはありません。私にとっては、あの衝撃を超えるものがないのです。
ところで最近では、その3DCGも随分進化し、たとえばNHK-BS放送の「コズミックフロントNEXT」では、結構な頻度でビッグバンの精緻な映像を見ることが出来ます。まあ、アレですね、「もうフツーだよねー(平板アクセント)」でございますな。
そんなふうに、もはや手垢がついたともいえる宇宙創世の映像(サラッと書いてるけど、なんかスゲーっスね)を、娯楽作品たるTVアニメでどう表現するのか?
小説ならば容易だけれど、映像化するには困難な内容を、どう料理するのか?
結論:いや~素晴らしかったッス!まさに、─
SFは、絵だねぇ!
では、ちくーっとその場面を見てみましょう。
宇宙創世記─っていうか、繭育成記録
まず、ビッグバン以前のもしゃもしゃする状態から、幾何学模様が展開しますが、これがビッグバンですか
、いやあ考えたなあ。
で、その様子をじっと観察する2体の異方存在↓

(上の△二つが「ワ」、下のドーナツ型が「キ」)
すると、他に4体、やってきました。実はこの6体の異方存在がト・ワ・ノ・サ・キ・ワ'なんですな。それぞれの名前、というか、識別記号なのでしょう↓

なんやかやと観察していたら、ファーストスターが出現。それから巨大な銀河が形成され、その中に太陽系が出来て─という具合に、どんどんどんどんもしゃもしゃがワクワクに変わっていきます。
はい、ト・ワ・ノ・サ・キ・ワ'さんたち、大集合↓

みんな違う形ということは、異方存在にも厳然たる個性がある、ということですね。
個性があるということは、なかにはぶっ飛んだ性格のヤツもおるんやで、ということで「ワ」さんが「アタシ、もう繭の中に入っちゃうもんね!」と、バッタバタしてます。↓

これで確定です。「ワ」こそは徭 沙羅花(つかい さらか)さんでしょう。こうやって、次元の低いこの宇宙に下りてきたんですね。
しかし、この表現方法・・・うまいですなあ。
ところが、だ。
実は「キ」(最初っから「ワ」にくっついてたヤツ)がアヤシいんだな。↓

アレ?これって・・・「キ」も一緒に、この宇宙に来てるってことじゃんよ
誰やねん!もう一人の異方存在ッ!
実は真道クンが異方存在だった、ではあまりにツマらないので、品輪博士か?いやサプライズで花森ちゃんか?いやいや、意外と沙羅花父だったりして(^^;)
ま、いいっす。
どうですか、この大風呂敷は。このハッタリ、大言壮語っぷりは。
これこそSFです。SFの醍醐味です。
SFとは、当たり前ですが、壮大なホラ話なのです。それを、どれだけケレン味たっぷりに展開し、お客さんをケムトレイルに・・否、煙に巻けるかどうか、が勝負なのです。
しかし、そもそも大風呂敷を広げるのは何のためか?
その先にあるテーマこそが本丸。そらそうや
我が国における3DCGアニメのマイルストーンとなった作品「蒼き鋼のアルペジオ~ARS NOVA」の監督・岸誠二氏は、ぶっ飛んだSF作品であるアルペジオのテーマは何かと問われ、こう答えました。
「人間賛歌です」
SFとは、手段です。何かを表現するためのギミックです。
この作品において、その着地点がベッタベタに人間賛歌であることを、私は期待しております。
スタッフ諸氏、どうか正解されたい
あ、もう制作終ってますかそうですか・・・
いや、ぶっちゃけアノ二人の赤い糸なラブ・ストーリーでよろしいのではないかと。愛は宇宙を救い、異方も救っちゃうんだよね?!
~おまけ~
もしゃもしゃするザシュニナさん劇場

どうしちゃったのかしら、アタシ。すべてうまく行ってるはずなのに、もしゃもしゃが止まらないのよ・・・

真道ちゃんの複製はいくらでも作れるんだから!いっぱい作ったわよ、ほ~らね

なのに、何故?もしゃもしゃが止まらないの?むしろ、真道ちゃんが一人だけだった時よりも、ずっともしゃもしゃが酷いのよ・・・

そう。アタシ、気づいちゃったの。いくら複製を作っても、しょせんはレプリカなのよね。オリジナルの真道ちゃんとは違うのよ。同じ姿かたちでも、遺伝情報が同一でも、一卵性双生児が別々の人格であるように。真道ちゃんは、あの真道ちゃん唯一人なのよね・・・真道2や真道3や4や5は、それぞれに別の存在なのよ。

アタシ・・・不正解しちゃったみたい
いよいよ佳境に入った「正解するカド」、第10話「トワノサキワ'」もゼッコチョー!でございました。
まず、Aパートがまるっと宇宙創世記ですがな~

いやビックリした。前回みたいなビックリ箱的な驚きではなく、まさか「2001年宇宙の旅」のアップデート版をやるとは、っていうオドロキです。
おっと、ここで警告ね。
この先、超絶壮絶ネタバレがありますから、未見の方やこれから視聴予定の方は引き返してください。
いわゆる「ビッグバン理論」が登場したのは、20世紀初頭でした。あのアインシュタインはじめ当時の学者たちは、「ケッ!」という態度だったらしいですな

しかし、1964年、ビッグバンの決定的証拠が発見されます。それが宇宙マイクロ波背景放射、すなわちビッグバンの残響です。
そんなわけで、1968年に公開されたアノ!SF映画のレジェンド「2001年宇宙の旅」の最終盤では、主人公が超文明の遺産たるスターゲイト(星の門)を通るシーンで、映画初ッ!ビッグバンを映像で表現しちゃったのですな。
この「2001年宇宙の旅」は、70年代終わりごろにわが国で起きたSFブーム(ほら「スターウォーズ」がね)に便乗・・げふげふして、1977年にリバイバル上映されました。
ワタクシ、もちろん学校帰りに映画館にチョッコーし、しっかり観ました。で、ぶっ飛びました。ええ、スターゲイトのシーンが凄くてね。これだけ見たさに(ヲイ!)、8回くらい観ましたさ(注・当時は入れ替え制ではなく、いちど入場すれば何回でも鑑賞可能)
今、この映画を観ても・・・まあ、アレです。イマドキの3DCGはスゴいですからね、どうしても見劣りがしてしまいます。
それでも、初めてスターゲイトのシーンを見たとき以上のインパクトを、他の映画から受けたことはありません。私にとっては、あの衝撃を超えるものがないのです。
ところで最近では、その3DCGも随分進化し、たとえばNHK-BS放送の「コズミックフロントNEXT」では、結構な頻度でビッグバンの精緻な映像を見ることが出来ます。まあ、アレですね、「もうフツーだよねー(平板アクセント)」でございますな。
そんなふうに、もはや手垢がついたともいえる宇宙創世の映像(サラッと書いてるけど、なんかスゲーっスね)を、娯楽作品たるTVアニメでどう表現するのか?
小説ならば容易だけれど、映像化するには困難な内容を、どう料理するのか?
結論:いや~素晴らしかったッス!まさに、─
SFは、絵だねぇ!
では、ちくーっとその場面を見てみましょう。
宇宙創世記─っていうか、繭育成記録

まず、ビッグバン以前のもしゃもしゃする状態から、幾何学模様が展開しますが、これがビッグバンですか

で、その様子をじっと観察する2体の異方存在↓

(上の△二つが「ワ」、下のドーナツ型が「キ」)
すると、他に4体、やってきました。実はこの6体の異方存在がト・ワ・ノ・サ・キ・ワ'なんですな。それぞれの名前、というか、識別記号なのでしょう↓

なんやかやと観察していたら、ファーストスターが出現。それから巨大な銀河が形成され、その中に太陽系が出来て─という具合に、どんどんどんどんもしゃもしゃがワクワクに変わっていきます。
はい、ト・ワ・ノ・サ・キ・ワ'さんたち、大集合↓

みんな違う形ということは、異方存在にも厳然たる個性がある、ということですね。
個性があるということは、なかにはぶっ飛んだ性格のヤツもおるんやで、ということで「ワ」さんが「アタシ、もう繭の中に入っちゃうもんね!」と、バッタバタしてます。↓

これで確定です。「ワ」こそは徭 沙羅花(つかい さらか)さんでしょう。こうやって、次元の低いこの宇宙に下りてきたんですね。
しかし、この表現方法・・・うまいですなあ。
ところが、だ。
実は「キ」(最初っから「ワ」にくっついてたヤツ)がアヤシいんだな。↓

アレ?これって・・・「キ」も一緒に、この宇宙に来てるってことじゃんよ

誰やねん!もう一人の異方存在ッ!
実は真道クンが異方存在だった、ではあまりにツマらないので、品輪博士か?いやサプライズで花森ちゃんか?いやいや、意外と沙羅花父だったりして(^^;)
ま、いいっす。
どうですか、この大風呂敷は。このハッタリ、大言壮語っぷりは。
これこそSFです。SFの醍醐味です。
SFとは、当たり前ですが、壮大なホラ話なのです。それを、どれだけケレン味たっぷりに展開し、お客さんをケムトレイルに・・否、煙に巻けるかどうか、が勝負なのです。
しかし、そもそも大風呂敷を広げるのは何のためか?
その先にあるテーマこそが本丸。そらそうや
我が国における3DCGアニメのマイルストーンとなった作品「蒼き鋼のアルペジオ~ARS NOVA」の監督・岸誠二氏は、ぶっ飛んだSF作品であるアルペジオのテーマは何かと問われ、こう答えました。
「人間賛歌です」
SFとは、手段です。何かを表現するためのギミックです。
この作品において、その着地点がベッタベタに人間賛歌であることを、私は期待しております。
スタッフ諸氏、どうか正解されたい
あ、もう制作終ってますかそうですか・・・

いや、ぶっちゃけアノ二人の赤い糸なラブ・ストーリーでよろしいのではないかと。愛は宇宙を救い、異方も救っちゃうんだよね?!
~おまけ~
もしゃもしゃするザシュニナさん劇場

どうしちゃったのかしら、アタシ。すべてうまく行ってるはずなのに、もしゃもしゃが止まらないのよ・・・

真道ちゃんの複製はいくらでも作れるんだから!いっぱい作ったわよ、ほ~らね

なのに、何故?もしゃもしゃが止まらないの?むしろ、真道ちゃんが一人だけだった時よりも、ずっともしゃもしゃが酷いのよ・・・

そう。アタシ、気づいちゃったの。いくら複製を作っても、しょせんはレプリカなのよね。オリジナルの真道ちゃんとは違うのよ。同じ姿かたちでも、遺伝情報が同一でも、一卵性双生児が別々の人格であるように。真道ちゃんは、あの真道ちゃん唯一人なのよね・・・真道2や真道3や4や5は、それぞれに別の存在なのよ。

アタシ・・・不正解しちゃったみたい