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別冊「バビル2世」マガジン

「バビル2世」のコミックス&アニメその他を中心に、オールドファンがあれこれ語ります。

週刊ヤングサンデー、休刊

2008-07-07 20:27:07 | よもやま話
小学館のヤングサンデー(通称・ヤンサン)といえば、結構人気作の宝庫だと思っていました。あの「Dr.コトー診療所」とか「クロサギ」とか。
それがまあ、いっきなり「休刊」という話になったのは、つい5月のことでした。
たしかに、少子化の影響もあって、マンガ誌の発行部数は「右肩下がり」。売れてるように見えたけど、ヤンサンも低迷してたわけですね。
特に最近は、「気に入った作品だけ立ち読みして、単行本が出るまで待つ。雑誌本体は買わない」という人が増えているため(はい、私もね)、いよいよ売れなくなってきているのですね。

しかし!ヤンサン連載中の人気作家・ゆうきまさみ氏が、このような苦言を呈しています。
ここで6月にあった、小学館・少年サンデーがらみの騒動を思い出します。「金色のガッシュ!」の作者・雷句誠氏が、小学館を提訴したという出来事です。
雷句氏によれば、少年サンデーの編集部にカラー原稿を紛失されたあげく、さまざまな暴言を浴びせられたとのことで、「もう小学館の仕事は絶対に受けない」と明言。このたびの提訴も、最近のマンガ編集者の姿勢を正したいが故のものである、と主張。

オヤジ雑誌の「週刊文春」(6月19日号)では、「コミック編集者は人気漫画家をこうツブす!」と題する雷句氏のインタビュー記事を掲載。
これはかなり驚きの内容でした。明らかに「マンガに対して、何の思い入れも尊敬の念も持っていない人間が、編集をやっている」というのが見え見えだからです。
ちなみに、この後、なにかというと文春と張り合う「週刊新潮」が、「雷句氏は誰もが知ってる変人」なる記事を載せて小学館を擁護していたのですが、「カラー原稿紛失」という決定的事実はどうにも取り繕うことができず、なんとも腰砕けの記事。

ゆうきまさみ氏によれば、休刊が知らされたのは5月10日。休刊発表が5月末でしたから、まさに直前。「高度な経営的判断によるもの」だろうと氏は語ります。
経営的判断─不採算部門は、切る。ただ、それだけ。不義理だろうが、読者がどう思おうが、いや、肝心の作品がその後どうなろうが知ったこっちゃない?そういうことなのか。
やむを得ず切るにしても、通すべき「筋」ってもんがあるんじゃねえのかい?

ここでまた、ヤンサンに絡んだ私自身の「イヤ~な記憶」が蘇りました。
数年前、ヤンサンに連載されていた「月明星稀~さよなら新選組」という作品が大好きで、単行本はきっちり揃えていましたし、時おり雑誌本体も購入していました。そうです、カラーページが載っているときに。
私は「これは、新選組マンガの最高傑作になるに違いない!絶対に、箱館戦争まで行ってくれるに違いない!」と、期待値が超MAX状態。
ところが、急に内容がおかしくなりました。重要な登場人物の一人(男)が、まるで「魔女っ子チックル」みたいなツインテールの髪型になってしまいました。
「ええええっ?」と思っていたら、突然!急に!連載終了ですよ。
しかも、無理矢理終わらせるために、それまで史実をきちんと踏襲して流れてきたストーリーがぶち壊し。ありえないエピソードで締めくくられてしまいました。
もちろん私は小学館に抗議のメールを送りました。「突然に連載終了の理由をお教え下さい」ってね。返事は、もちろん、来ませんでしたよ。

不人気作だから切った、というのなら、そうはっきりお答えいただきたかったですよ、小学館さん。理由を知りたいファンは、私だけじゃなくて、たっくさんいましたからね。当時、新選組ファンが皆、騒然となっていたのですよ。
しかも連載終了直前に、「連載○回突破記念!プレゼント」っていうのをやってたじゃないですか。極限まで期待を持たせてこれですか。

・・・そんなわけで、私はこの「月明星稀」騒動のあと、「小学館の本は、絶対に買わない!・・・原則として」と決意しました。
たとえば、同じような内容のガイドブックが2冊あったとして、一方が小学館発行、もう一方が別の出版社、という場合。「小学館じゃない方を買う」ということです。
(やはし執念深いっすね、ワタクシ・・・

他の出版社はどうなんでしょうね。そうじゃないことを祈ります。

「先生」と呼ばれる作家と、名物編集者が二人三脚ですばらしい作品を作り上げていく。
そんな時代は、もう遠く去ってしまったのでしょうか。淋しいです。





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