
「最初は、俺とイオナの二人きりだったな」
劇場版後編公開まで、あと1週間を切りました。というわけで、残り3話分をサクサクいきます。
いよいよ第10話です。日本全国、タカオは俺の嫁~!という大号泣で満ち溢れた(多分)「その身を捧ぐ」です。
あらすじは、まあ、いいでしょう。が、一応ね。
イオナの姉妹である400と402の待ち伏せ攻撃により、甚大なダメージを受けた401。群像はただちに修復を命じるが、姉妹は401をハッキングし、ナノマテリアルのイニシャライズを一部書き換えてしまった。そのため、修復コマンドがほぼ無効状態。
深海へ沈んでいく401を、姉妹は冷徹に見定め、その場を去る。このまま放っておけば、まもなく401は圧潰するに違いないからだ。
401の傷ついた艦体を保護するには、生命維持装置さえ犠牲にするしかなかった。しかし、それでは大怪我をした群像に生命の危機が訪れる。逡巡するイオナに、群像は「やれ」という。
いっぽうタカオや人間クルーたちは、コンゴウの追跡を振り切ったはずの401が、約束の合流地点に現れないことに苛立っていた。概念伝達を使おうにも、マヤとタカオの戦いで超重力砲同士が真正面からぶつかり合ったため、空間位相に歪みが生じてしまい、しばらく使用不能。タカオはヒュウガやハルナとも協議し、戻ることにする。
401のほうは、通常回線で救難信号を出し続けていた。その間にも、艦内の二酸化炭素濃度は高まり、気温は降下をつづける。ついに群像は危篤状態に陥り、イオナに後を託す。「・・・振動弾頭を、必ずアメリカに届けてくれ・・・そうすれば世界は変わる・・・」
やがて息を引き取る群像。その現実を理解したとき、イオナは叫ぶ。「いや!私は・・・独りになりたくない!」
その時、タカオが到着した。かろうじて401の救難信号をキャッチしたタカオは、ヒュウガの卵形ビークル・・・って、言うんだろうか?を駆り、401が沈んだ海底を目指す。そこにあったのは、401の残骸と、そして401がすべてのナノマテリアルを─イオナとしてのすべてを─群像の肉体を保護するための救急カプセルに作り替えた姿だった。
昏睡状態の群像のそばに、401のユニオンコアが寄り添っている。タカオは、もはや二人の間に入り込めないと悟る。しかし次の瞬間、タカオもまたすべてのナノマテリアルを使って、二人を救う方策に出る。
重巡洋艦タカオと潜水艦イ-401は融合し、新たな艦「アルス・ノヴァ」として蘇る。群像は生命を取りとめ、イオナも復活する。しかし、タカオは体を失ってしまった。
400と402は、タカオと401の融合という有り得ない事態が起きたことをコンゴウに伝える。
401を取り逃がし、意気消沈していたコンゴウが「こんどこそ」と気炎を吐くが、姉妹によって拘束されてしまう。コンゴウが感情に振り回され、もはや任務遂行不可能であると判断したから、という理由で。
ここまでずっと、400と402はマヤを使ってコンゴウを監視していた。マヤは姉妹が作った監視ユニットで、プリセットされた会話パターンに基づいて返答するだけの、感情のないbotだった。
唯一の友、親友の正体を知ったコンゴウは愕然とする─。
はい、非常に盛り上がって来ましたね。ちなみにこの10話、OPもEDもカットし、ひたすら本編に時間を注いでいます。
物語の流れや会話の一つ一つが極限まで吟味されている、と感じます。脚本会議、ソーゼツだったでしょうねぇ
とくに群像とイオナが、崩壊し続ける401の中で語り合うシーン。いろいろ「ぐっ」と来ます。
たとえば、本日冒頭のお写真↑ですね。まだ沈み始めて間もないところで、やるべきことはやりつくし、タカオたちを待つしかない、という場面。イオナに向かって「まさか、生徒としてウチの学院に編入してくるとはな」と言うグンゾ~きゅんですが。
アレって、生徒に変装して潜入したんじゃないの?!
いや、そうだとばかり・・・ウッソー
あ、そうか。ここは原作をちくーっと踏襲してるのか。原作ファンへ「いろいろ改変してサ~セン」ってご挨拶代わりかな?
ま、いいです。その会話の続き。
「なるべく目立たず、群像と接触する必要があった」
「いや、かなり目立ってたぞ(笑)」
「データ収集が不十分だったことは否定しない。次はもっと上手くやる」
「(苦笑)次って、いつだよ・・・」
制服姿のイオナさんご登場場面(第1話)ですが、杏平クンが「すっげー!美少女!」って大騒ぎしてました。
しかしグンゾ~きゅんは不機嫌な表情で、ほとんどイオナを睨んでました。でも目立ってたと感じたということは!
実はグンゾ~きゅんも内心では「うわ、美少女」と思ったってことですわな?なかなか微笑ましいハナシです。
しかし、だ。会話の最後、群像が「次って、いつだよ」と呟くように言ったあと、ほんの少し表情をゆがめます。次、などない。何故なら、自分はここで死ぬのだから─そんな思いが溢れています。
CVの興津和幸さんの演技がすごくってね。群像の内面を完全に表現しきってます。
さて群像は、すぐに平常心に戻ります。もう俺ダメ死ぬ死ぬ─などと、取り乱したりしません。かつて北老人に大言壮語したとおり、「これが本望」と気持ちを切り替えるのです。
やっぱグンゾ~きゅんすっげぃ
ところが、さしものグンゾ~きゅんも、艦内が酸素不足になったり低体温症になったり、たりたり、次第に意識が混濁していきます。この辺の描写も見事です。
いっぽう、並行してタカオの艦内状況も描かれます。ハルナの助言に従って引き返すことにしたタカオが、切なげに「千早・・・群像」と呟き、スカートの裾を握りしめる場面。
演出に充分時間を割けるって、いいですなあ
もう見事、としか言いようがありません。
そして!
モンダイのご臨終シーンでございます。↓

「生命維持に必要な機能をすべてカット、艦の中枢機能の保護に注力しろ・・・生きろ・・・イオ・・ナ・・」
興津さんの演技が壮絶&リアル過ぎて、もう観客はいたたまれなさMAXです・・・
しかし!
「わずかでも可能性があるなら、私は行く!・・・群像!私の艦長」
タカオがやって来ますが、アレ?「群像」って、なんか呼び捨て?もうアタシのオトコモード、っていうね(^^;)
ところが、二人はキリコ&フィアナ状態(注・オレ流脳内変換)。これはもう─

「まったく・・・あんたってば。これじゃあ私の入り込む隙間なんて、どこにもないじゃないの」
はい、ここから。
ティッシュをご用意ください
伝説の(え?)名シーンスタートです。
ここで押さえておきたいのがBGMなんですよ。実はBパート開始から、まったく音楽が流れないのです。401艦内の各機器の音とか、波や雨の音といった効果音だけです。
が、タカオが心を決めて「その身を捧ぐ」シーンが始まると、ナノさんの挿入歌「Silver Sky」が静かに流れ出します。それは融合艦アルス・ノヴァが、救命ボートで避難していた人間クルーたち(※タカオの艦体がいったん分解して消滅するため脱出した)の目の前に出現するまで、きっちりワンコーラス続きます。

この救命ボート、波にゆら~り・ゆら~りと揺れていますが、そのリズムが曲と完全にシンクロしています。どんだけ(笑)
演出、ほんっと~に!すっげぃ、です。
そしてトドメ。タカオの女神の如き・・・どこか哀しげな笑顔。
「自分を犠牲にして、他者を救う。それは本来、霧にはあり得ない行動・・・あんたはそれでいいの?」と問いかけるヒュウガに、タカオは「それが艦長の、群像の望みならば」

ぶっちゃけ、こんな出来た女性は滅多にいな・・・げふげふ
さてアルス・ノヴァの艦内で目覚めたイオナ。
─アレ?なして体あるんだべ?したっけ群像は?!
飛び起きると、すぐそばに群像がす~やす~やと寝転がっています。胸に手を当てると─
「生きて・・・る・・・」
喜びのあまり滂沱の涙を流すイオナ。その表情は豊かで、とても死者を弔うことには意味があるの?なんぞとほざいていた(第3話)とは信じられません。
成長したんだねぇ~
ところが、エラいことになってるのがコンゴウ。
こっちも成長してますが、逆方面に暴走、その序曲。
CVゆかなサンの超絶演技、最終12話へ向かってさらなる加速開始
次回、第11話「姉妹」!
劇場版後編公開まで、あと1週間を切りました。というわけで、残り3話分をサクサクいきます。
いよいよ第10話です。日本全国、タカオは俺の嫁~!という大号泣で満ち溢れた(多分)「その身を捧ぐ」です。
あらすじは、まあ、いいでしょう。が、一応ね。
イオナの姉妹である400と402の待ち伏せ攻撃により、甚大なダメージを受けた401。群像はただちに修復を命じるが、姉妹は401をハッキングし、ナノマテリアルのイニシャライズを一部書き換えてしまった。そのため、修復コマンドがほぼ無効状態。
深海へ沈んでいく401を、姉妹は冷徹に見定め、その場を去る。このまま放っておけば、まもなく401は圧潰するに違いないからだ。
401の傷ついた艦体を保護するには、生命維持装置さえ犠牲にするしかなかった。しかし、それでは大怪我をした群像に生命の危機が訪れる。逡巡するイオナに、群像は「やれ」という。
いっぽうタカオや人間クルーたちは、コンゴウの追跡を振り切ったはずの401が、約束の合流地点に現れないことに苛立っていた。概念伝達を使おうにも、マヤとタカオの戦いで超重力砲同士が真正面からぶつかり合ったため、空間位相に歪みが生じてしまい、しばらく使用不能。タカオはヒュウガやハルナとも協議し、戻ることにする。
401のほうは、通常回線で救難信号を出し続けていた。その間にも、艦内の二酸化炭素濃度は高まり、気温は降下をつづける。ついに群像は危篤状態に陥り、イオナに後を託す。「・・・振動弾頭を、必ずアメリカに届けてくれ・・・そうすれば世界は変わる・・・」
やがて息を引き取る群像。その現実を理解したとき、イオナは叫ぶ。「いや!私は・・・独りになりたくない!」
その時、タカオが到着した。かろうじて401の救難信号をキャッチしたタカオは、ヒュウガの卵形ビークル・・・って、言うんだろうか?を駆り、401が沈んだ海底を目指す。そこにあったのは、401の残骸と、そして401がすべてのナノマテリアルを─イオナとしてのすべてを─群像の肉体を保護するための救急カプセルに作り替えた姿だった。
昏睡状態の群像のそばに、401のユニオンコアが寄り添っている。タカオは、もはや二人の間に入り込めないと悟る。しかし次の瞬間、タカオもまたすべてのナノマテリアルを使って、二人を救う方策に出る。
重巡洋艦タカオと潜水艦イ-401は融合し、新たな艦「アルス・ノヴァ」として蘇る。群像は生命を取りとめ、イオナも復活する。しかし、タカオは体を失ってしまった。
400と402は、タカオと401の融合という有り得ない事態が起きたことをコンゴウに伝える。
401を取り逃がし、意気消沈していたコンゴウが「こんどこそ」と気炎を吐くが、姉妹によって拘束されてしまう。コンゴウが感情に振り回され、もはや任務遂行不可能であると判断したから、という理由で。
ここまでずっと、400と402はマヤを使ってコンゴウを監視していた。マヤは姉妹が作った監視ユニットで、プリセットされた会話パターンに基づいて返答するだけの、感情のないbotだった。
唯一の友、親友の正体を知ったコンゴウは愕然とする─。
はい、非常に盛り上がって来ましたね。ちなみにこの10話、OPもEDもカットし、ひたすら本編に時間を注いでいます。
物語の流れや会話の一つ一つが極限まで吟味されている、と感じます。脚本会議、ソーゼツだったでしょうねぇ

とくに群像とイオナが、崩壊し続ける401の中で語り合うシーン。いろいろ「ぐっ」と来ます。
たとえば、本日冒頭のお写真↑ですね。まだ沈み始めて間もないところで、やるべきことはやりつくし、タカオたちを待つしかない、という場面。イオナに向かって「まさか、生徒としてウチの学院に編入してくるとはな」と言うグンゾ~きゅんですが。
アレって、生徒に変装して潜入したんじゃないの?!

いや、そうだとばかり・・・ウッソー

あ、そうか。ここは原作をちくーっと踏襲してるのか。原作ファンへ「いろいろ改変してサ~セン」ってご挨拶代わりかな?
ま、いいです。その会話の続き。
「なるべく目立たず、群像と接触する必要があった」
「いや、かなり目立ってたぞ(笑)」
「データ収集が不十分だったことは否定しない。次はもっと上手くやる」
「(苦笑)次って、いつだよ・・・」
制服姿のイオナさんご登場場面(第1話)ですが、杏平クンが「すっげー!美少女!」って大騒ぎしてました。
しかしグンゾ~きゅんは不機嫌な表情で、ほとんどイオナを睨んでました。でも目立ってたと感じたということは!
実はグンゾ~きゅんも内心では「うわ、美少女」と思ったってことですわな?なかなか微笑ましいハナシです。
しかし、だ。会話の最後、群像が「次って、いつだよ」と呟くように言ったあと、ほんの少し表情をゆがめます。次、などない。何故なら、自分はここで死ぬのだから─そんな思いが溢れています。
CVの興津和幸さんの演技がすごくってね。群像の内面を完全に表現しきってます。
さて群像は、すぐに平常心に戻ります。もう俺ダメ死ぬ死ぬ─などと、取り乱したりしません。かつて北老人に大言壮語したとおり、「これが本望」と気持ちを切り替えるのです。
やっぱグンゾ~きゅんすっげぃ

ところが、さしものグンゾ~きゅんも、艦内が酸素不足になったり低体温症になったり、たりたり、次第に意識が混濁していきます。この辺の描写も見事です。
いっぽう、並行してタカオの艦内状況も描かれます。ハルナの助言に従って引き返すことにしたタカオが、切なげに「千早・・・群像」と呟き、スカートの裾を握りしめる場面。
演出に充分時間を割けるって、いいですなあ

もう見事、としか言いようがありません。
そして!
モンダイのご臨終シーンでございます。↓

「生命維持に必要な機能をすべてカット、艦の中枢機能の保護に注力しろ・・・生きろ・・・イオ・・ナ・・」
興津さんの演技が壮絶&リアル過ぎて、もう観客はいたたまれなさMAXです・・・

しかし!
「わずかでも可能性があるなら、私は行く!・・・群像!私の艦長」
タカオがやって来ますが、アレ?「群像」って、なんか呼び捨て?もうアタシのオトコモード、っていうね(^^;)
ところが、二人はキリコ&フィアナ状態(注・オレ流脳内変換)。これはもう─

「まったく・・・あんたってば。これじゃあ私の入り込む隙間なんて、どこにもないじゃないの」
はい、ここから。
ティッシュをご用意ください
伝説の(え?)名シーンスタートです。
ここで押さえておきたいのがBGMなんですよ。実はBパート開始から、まったく音楽が流れないのです。401艦内の各機器の音とか、波や雨の音といった効果音だけです。
が、タカオが心を決めて「その身を捧ぐ」シーンが始まると、ナノさんの挿入歌「Silver Sky」が静かに流れ出します。それは融合艦アルス・ノヴァが、救命ボートで避難していた人間クルーたち(※タカオの艦体がいったん分解して消滅するため脱出した)の目の前に出現するまで、きっちりワンコーラス続きます。

この救命ボート、波にゆら~り・ゆら~りと揺れていますが、そのリズムが曲と完全にシンクロしています。どんだけ(笑)
演出、ほんっと~に!すっげぃ、です。
そしてトドメ。タカオの女神の如き・・・どこか哀しげな笑顔。
「自分を犠牲にして、他者を救う。それは本来、霧にはあり得ない行動・・・あんたはそれでいいの?」と問いかけるヒュウガに、タカオは「それが艦長の、群像の望みならば」

ぶっちゃけ、こんな出来た女性は滅多にいな・・・げふげふ
さてアルス・ノヴァの艦内で目覚めたイオナ。
─アレ?なして体あるんだべ?したっけ群像は?!
飛び起きると、すぐそばに群像がす~やす~やと寝転がっています。胸に手を当てると─
「生きて・・・る・・・」
喜びのあまり滂沱の涙を流すイオナ。その表情は豊かで、とても死者を弔うことには意味があるの?なんぞとほざいていた(第3話)とは信じられません。
成長したんだねぇ~

ところが、エラいことになってるのがコンゴウ。
こっちも成長してますが、逆方面に暴走、その序曲。
CVゆかなサンの超絶演技、最終12話へ向かってさらなる加速開始

次回、第11話「姉妹」!