ゆるゆる続いているこの企画、忘れた頃に登場です
さて、個性的なキャラクターがてんこ盛りな「装甲騎兵ボトムズ」ですが、ワタクシ的に誰がいちばんツボかといいますと。
う~ん、例のカン・ユー氏はかなりナイスだし、ロッチナ殿も最高。お姐言葉のアロン&グランの双子もよろしい。
ですが、やはり「お騒がせ3人組」の一人、バニラがいいですね。フルネームはバニラ・バートラー、男性です。
バニラ・・・男でバニラはないだろう
外見はといえば、まるで1970年代のヒッピーみたいなアフロヘア。これもかなり・・・妙ちきりん、てヤツですな。
バニラとキリコの軽妙なやり取りが、なんともよろしいです。「キ~リコちゃぁ~ん」などと呼びかけましてね。バニラ役の千葉繁さんがノリノリだということが、よくわかりますよ。
バニラはひそかにココナに惚れているらしいのですが、ココナはキリコに夢中。つまり、片思い。とはいえ、バニラとココナは仕事上のパートナー。ココナの口うるさいことといったら、かなりアレでして
、バニラのセリフ「なんにもやらせないくせに、女房面だけはしやがって」は爆笑モノでございました。
で、このバニラですが、第2部クメン編で自分の店(居酒屋というか、バー)が戦火で焼けてしまい、全財産を失ってしまいます。で、ヤケクソになって軍隊に志願。戦闘機パイロットとしてキリコを側面から支援、ということに。
このあとも、バニラ、ココナ、ゴウトの3人はキリコに絡んでいきます。
恩讐の彼方に in サンサ(前編)
キリコとフィアナは、手に手を取ってシャトルでクメンを脱出。
ここで「謎の存在」が登場。二人をどこかに吹っ飛ばしてしまいます(ワープか?)
目が覚めると、なぜか巨大戦艦の中。だだっ広い艦内には、キリコとフィアナの二人きり。突然、ミステリー&オカルトっぽい雰囲気に。「エイリアン」(79年、リドリー・スコット監督)的な匂いも漂ってきますぞ。
ところが、ラブラブな二人には関係ありません。ワインかなんかを空けて乾杯してますぞ・・・いいのか、それで
しかし!ここで重大な事実が判明。なんと、キリコは飲酒の経験が皆無だった
「ぶ・・・ぶはあっ!何これ、フィアナたん」
「ええ?お酒よ。飲んだことないの?」
「だってボク未成年だし、みたいな?」
「ぷっ!あなたって
」
・・・う~ん、勝手にやってくれ。(注・例によって粉飾セリフ)
キリコは、この時点で18歳です。ここで視聴者は(多分)初めて気がつきます。「フィアナって、ずいぶん年上じゃね?」
そりゃまあフィアナさんはレプリカントですから、普通に生まれて歳を取って、という人生を歩んできたわけではありません。はっきり言って1歳です。が、そもそもPSとしてのフィアナさんの年齢設定は、キリコよりもずっと上なんじゃないか?という感じなのです。
じっさい、フィアナ役の弥永和子さんの声はかなり大人っぽく、熟女という感じがします。いっぽうのキリコ役・郷田ほづみさんは「若造」という風情なので、こりゃ間違いなく「10歳くらい年上の妻」ですな
こんな風にラブラブな二人を、「謎の存在」はほっといてくれません。無人の巨大戦艦の中に、突如として響き渡る勇壮なマーチ・・・誰がかけているのか?しかも、曲に合わせて、艦内のあちこちに据えられたモニターには、右肩を赤く塗ったAT・スコープドッグが戦場で大暴れする映像が次々と流れます。
右肩を赤く塗ったAT、それは特殊部隊レッドショルダー隊─別名「吸血部隊」による大殺戮の記録でした。キリコは、この映像と、音楽(レッドショルダーマーチ)に激しく反応し、血塗られた記憶を鮮明に蘇らせて苦悶します。彼はレッドショルダーの一員だったのです(ゴウトたちは、このことを知っています)。
戦場後遺症に苦しむキリコ。キリコが、悪名高いレッドショルダーだったことを知り、愕然とするフィアナ。愛する男が「冷徹な殺人鬼」だったという事実に、さすがにフィアナの心が揺れます。
それでも見捨てることはできない。キリコを愛しているから。
隠しておきたかったのに、過去を知られちゃったキリコ。「俺なんか捨てろよ」などと、ぜんっぜん本心じゃないことを言いますが、フィアナさんがそれでもついてきてくれると思ってるんだよね?バレバレだって~
ちなみに、レッド・ショルダー隊を統率していたのは、ヨラン・ペールゼン閣下(声・大塚周夫)です。そのあたりのお話は、この本編よりもあとで製作されたOVAでビシバシ出てきます。っていうか、お話の中心になっています。
そのレッドショルダーというネーミングですが、おそらくベトナム戦争における米軍特殊部隊「グリーンベレー」から取ったんじゃないでしょうか。
いっぽう、キリコをストーカーするロッチナさん、バララント陣営にさっくりと寝返り。どこどこまでも追いかけるもんね。
そのバララント軍、謎の戦艦にPSが乗っているらしいと気づき、二人を追いかけてきます。その中には、嫉妬に狂ったもう一人のPS・イプシロンもいました。
キリコとフィアナ、たった二人でバララント軍と戦わなければならない・・・はずが、キリコはあいかわらずヘタレまくり、あげくに謎の熱病?で戦えません。ので、フィアナさんがあれこれと孤軍奮闘。─
しかし、この辺からキリコが超人的な力を見せ始めまして、「アレ?もしかしてキリコは・・・?」という、はっきりとした伏線が見えてきます。いよいよ最後のクライマックスに向かって助走が始まるわけです。
細かいところは省きますが、キリコとフィアナはバララント軍の攻撃をかわし、惑星サンサへ下り立ちます。サンサは、百年戦争の戦火にまみれ、すっかり衰退してしまった星です。荒涼とした砂漠がどこまでも続く砂の惑星です。
砂の惑星─そうです。第3部サンサ編は、フランク・ハーバート作「DUNE 砂の惑星」のオマージュになっています。
この惑星サンサで、キリコはまたしてもゴウトたち3人と再会します。
そして、さらにキリコを待っていたのは─。
戦いのない世界へ、二人で行こうと思った。しかし、大いなる謎の力によって、キリコは戦場へ引き戻された。
逃れたいと思い続けていた戦火の中へ、再びその身を投じた時、キリコの胸は不思議な懐かしさで満たされ、全身に力が漲った。
キリコ・キュービィ、炎のさだめは遥かに続く。

さて、個性的なキャラクターがてんこ盛りな「装甲騎兵ボトムズ」ですが、ワタクシ的に誰がいちばんツボかといいますと。
う~ん、例のカン・ユー氏はかなりナイスだし、ロッチナ殿も最高。お姐言葉のアロン&グランの双子もよろしい。
ですが、やはり「お騒がせ3人組」の一人、バニラがいいですね。フルネームはバニラ・バートラー、男性です。
バニラ・・・男でバニラはないだろう

外見はといえば、まるで1970年代のヒッピーみたいなアフロヘア。これもかなり・・・妙ちきりん、てヤツですな。
バニラとキリコの軽妙なやり取りが、なんともよろしいです。「キ~リコちゃぁ~ん」などと呼びかけましてね。バニラ役の千葉繁さんがノリノリだということが、よくわかりますよ。
バニラはひそかにココナに惚れているらしいのですが、ココナはキリコに夢中。つまり、片思い。とはいえ、バニラとココナは仕事上のパートナー。ココナの口うるさいことといったら、かなりアレでして

で、このバニラですが、第2部クメン編で自分の店(居酒屋というか、バー)が戦火で焼けてしまい、全財産を失ってしまいます。で、ヤケクソになって軍隊に志願。戦闘機パイロットとしてキリコを側面から支援、ということに。
このあとも、バニラ、ココナ、ゴウトの3人はキリコに絡んでいきます。
恩讐の彼方に in サンサ(前編)
キリコとフィアナは、手に手を取ってシャトルでクメンを脱出。
ここで「謎の存在」が登場。二人をどこかに吹っ飛ばしてしまいます(ワープか?)
目が覚めると、なぜか巨大戦艦の中。だだっ広い艦内には、キリコとフィアナの二人きり。突然、ミステリー&オカルトっぽい雰囲気に。「エイリアン」(79年、リドリー・スコット監督)的な匂いも漂ってきますぞ。
ところが、ラブラブな二人には関係ありません。ワインかなんかを空けて乾杯してますぞ・・・いいのか、それで

しかし!ここで重大な事実が判明。なんと、キリコは飲酒の経験が皆無だった

「ぶ・・・ぶはあっ!何これ、フィアナたん」
「ええ?お酒よ。飲んだことないの?」
「だってボク未成年だし、みたいな?」
「ぷっ!あなたって

・・・う~ん、勝手にやってくれ。(注・例によって粉飾セリフ)
キリコは、この時点で18歳です。ここで視聴者は(多分)初めて気がつきます。「フィアナって、ずいぶん年上じゃね?」
そりゃまあフィアナさんはレプリカントですから、普通に生まれて歳を取って、という人生を歩んできたわけではありません。はっきり言って1歳です。が、そもそもPSとしてのフィアナさんの年齢設定は、キリコよりもずっと上なんじゃないか?という感じなのです。
じっさい、フィアナ役の弥永和子さんの声はかなり大人っぽく、熟女という感じがします。いっぽうのキリコ役・郷田ほづみさんは「若造」という風情なので、こりゃ間違いなく「10歳くらい年上の妻」ですな

こんな風にラブラブな二人を、「謎の存在」はほっといてくれません。無人の巨大戦艦の中に、突如として響き渡る勇壮なマーチ・・・誰がかけているのか?しかも、曲に合わせて、艦内のあちこちに据えられたモニターには、右肩を赤く塗ったAT・スコープドッグが戦場で大暴れする映像が次々と流れます。
右肩を赤く塗ったAT、それは特殊部隊レッドショルダー隊─別名「吸血部隊」による大殺戮の記録でした。キリコは、この映像と、音楽(レッドショルダーマーチ)に激しく反応し、血塗られた記憶を鮮明に蘇らせて苦悶します。彼はレッドショルダーの一員だったのです(ゴウトたちは、このことを知っています)。
戦場後遺症に苦しむキリコ。キリコが、悪名高いレッドショルダーだったことを知り、愕然とするフィアナ。愛する男が「冷徹な殺人鬼」だったという事実に、さすがにフィアナの心が揺れます。
それでも見捨てることはできない。キリコを愛しているから。
隠しておきたかったのに、過去を知られちゃったキリコ。「俺なんか捨てろよ」などと、ぜんっぜん本心じゃないことを言いますが、フィアナさんがそれでもついてきてくれると思ってるんだよね?バレバレだって~

ちなみに、レッド・ショルダー隊を統率していたのは、ヨラン・ペールゼン閣下(声・大塚周夫)です。そのあたりのお話は、この本編よりもあとで製作されたOVAでビシバシ出てきます。っていうか、お話の中心になっています。
そのレッドショルダーというネーミングですが、おそらくベトナム戦争における米軍特殊部隊「グリーンベレー」から取ったんじゃないでしょうか。
いっぽう、キリコをストーカーするロッチナさん、バララント陣営にさっくりと寝返り。どこどこまでも追いかけるもんね。
そのバララント軍、謎の戦艦にPSが乗っているらしいと気づき、二人を追いかけてきます。その中には、嫉妬に狂ったもう一人のPS・イプシロンもいました。
キリコとフィアナ、たった二人でバララント軍と戦わなければならない・・・はずが、キリコはあいかわらずヘタレまくり、あげくに謎の熱病?で戦えません。ので、フィアナさんがあれこれと孤軍奮闘。─

しかし、この辺からキリコが超人的な力を見せ始めまして、「アレ?もしかしてキリコは・・・?」という、はっきりとした伏線が見えてきます。いよいよ最後のクライマックスに向かって助走が始まるわけです。
細かいところは省きますが、キリコとフィアナはバララント軍の攻撃をかわし、惑星サンサへ下り立ちます。サンサは、百年戦争の戦火にまみれ、すっかり衰退してしまった星です。荒涼とした砂漠がどこまでも続く砂の惑星です。
砂の惑星─そうです。第3部サンサ編は、フランク・ハーバート作「DUNE 砂の惑星」のオマージュになっています。
この惑星サンサで、キリコはまたしてもゴウトたち3人と再会します。
そして、さらにキリコを待っていたのは─。
戦いのない世界へ、二人で行こうと思った。しかし、大いなる謎の力によって、キリコは戦場へ引き戻された。
逃れたいと思い続けていた戦火の中へ、再びその身を投じた時、キリコの胸は不思議な懐かしさで満たされ、全身に力が漲った。
キリコ・キュービィ、炎のさだめは遥かに続く。