ツーリングデビュー！

　ゴールデンウィーク、いよいよ本格的なバイクでのロングツーリングに初挑戦である。行き先は群馬のばあばの家。２日午前６時、朝の混まない時間帯を狙って、朝食もそこそこにいつものプロテクター入りジャケットにヘルメットに身を固め、チャイルドライディングベルトを装着し母殿のエリミネーターに乗って出発する。都内を順調に走りぬけ、笹目橋を渡り、国道１７号大宮バイパスを軽快に疾走する。大荷物を背負った父殿がぴったり後ろから追走し、私が危ない動きをしないか目を光らせている。幸い渋滞もなく、２時間余りで埼玉の北本市に至り、駅前でゆっくり朝食を摂って休憩。天気も良く、疲れを覚えることもなく、調子は至って快調である。

　おなかが満ちると後半はやや眠くなって、ところどころでうつらうつらしながら走る。ベルトでしっかり結わえられてはいるものの、余りに体が横に傾いてしまうとバイクのバランスが崩れてしまいかねないので、ときどきつつき起こしてもらいながら行く。岡部の道の駅で休憩。私と同年輩の子供を連れた夫妻が、私の装備を見て「こんなのあるんだ！」と感心して父殿母殿に色々に尋ねておられる。アイスクリームを買ってもらって眠気を払い、後は一路群馬へ。丁度お昼頃、無事到着。

　上体が左右に傾くのを防ぐため、新兵器を導入することになる。タンデムＧという商品で、チャイルドライディングベルトが腰から下で転落を防止するのに対して、肩で運転者とパッセンジャーを連結する用具であるので、実におあつらえ向きの商品と言える。これをばあばの家のパソコンからインターネットで注文したところ、翌日にはもう届けられたからその手配の早さにもびっくりした。帰りはこれをつけて帰ったが、眠っても体が傾くことが無くなり、遥かに安心して走行できるようになった。

　ばあばの家では、毎朝鳥の声で早くから目を覚まし、もっと寝ていたがる父殿を無理に起こしてはお散歩に連れ出した。犬のチビも連れていく。もっともまだ私だとすぐに引っ張られてしまって曳き綱を放してしまうので、その度に父殿が走って追いかけてつかまえる。いつものように牛さんを見に行き、鼻面をなでまわしたり顔をなめられたりして興じる。家に帰ると、そこらにある食べ物を好き放題、手当たり次第に食べて、Ｍ叔父さんのファイアンセであるＲお姉さんに甘えて抱っこされて過ごす。Ｍ叔父さん、Ｙ叔父さん、大叔父さんや大叔母さん、曾祖母など家にやってくる人に誰にでも甘えて遊んでもらう。人の出入りが多いのでずっと興奮状態で、連日夜更かしして過ごした。

　装備も更に充実したところで、バイクの旅にもすっかり自信がついた。この次は往復だけでなく、山の方やあっちこっちに連れて行ってもらうつもりである。