ホンマのとこ。

取材活動で思ったこと、伝え切れなかったこと……って伝えきらんかい!と自分への叱咤的ブログです。

政務調査費の行方。

2008-06-30 20:08:36 | Weblog
前回のブログでも取り上げた
大阪府議会の政務調査費問題。
でもって、きょう、
2007年度分の政務調査費の収支報告書が公開された。

昨年の外部監査で3億4000万円が「目的外支出」と指摘されたことを受け、
今回から1円以上の領収書添付を義務化。
すると
「使わなかった」と返還された額は
06年度比4倍にあたる5000万円にのぼり、
過去最高となった。

メールで「政務調査費を詳しく教えてほしい」という
読者の方がいたので
もう一度整理しておくと、
政務調査費は
調査、研究のための旅費のほか、
事務所の人件費、家賃に充てることができ、
大阪府議会では、各議員に年588万円、
(もちろん「報酬」と別に)
さらに会派に対して議員1人あたり
年120万円を支給。
残った分は1年分まとめて返還する仕組みだ。

今回、返還額が過去最高になったのは、
領収書を出す以上、
疑いの目で見られる支出は
計上を見送ったため、と推測されるが、
今回、私が何より驚いたのが、
政務調査費とは名ばかりで
支出項目の最大は
「個人事務所の事務員の給与」など人件費で、
交付総額7億1785万円のうち
35%にあたる
2億4700万円だったこと。
調査研究目的の使用は
8600万円と、
わずか10%となっている点だ。

おそらく、今回、返還されたのは
これまで「領収書なしに」申請していた
調査研究目的の支出なんだろし、
そもそも
「政務調査」というネーミングからは
ほど遠いにもほどがある、のが実態で、
事務所運営費などと名称を変え、
いっそのこと
普通の会社みたいに
調査目的などで使用した時に申請する方式に
変えてみてはどうだろうか。
そうすれば、「返還」とかいうプロセスも無駄だし。
いや、このブログを書いていて
見事に整理できました。

議会では現在、
政務調査費は削減率を何%にするか、
でもめてるけど
①政務調査費の名称を変える
②本当に調査した議員はその都度、申請する
という仕組みに変えるべき、
と議会に質問をぶつけてみようと思う。
と、早速、知り合いの議員に携帯メールを送ってみました。
うふふ。

そして明日から7月の臨時議会が開会。
1100億円の収支改善が盛り込まれた
2008年度大阪府の本格予算案の行方と
議会改革を注視。

大阪府議会も改革へ。

2008-06-26 18:37:04 | Weblog
昨日のブログに対して
ご意見メールを12通いただき
(ありがとうございますっ!
あ、私的感謝ですが
宮川先生までメールをいただきまして…)
うち8通は
「府議会はどないなっとんねん」
というもので
それはこのブログ上でも
読者の皆様から度々ご指摘いただいていたが、
きょう、大阪府議会の
主要4会派の幹事長らが会議
(=議会運営委員会理事会)を開き
日当や交通費にあたる
「費用弁償」について
今年度廃止することで合意した。
(ニュースBIZでも速報)

「費用弁償」は、
月額93万円(!)の議員報酬とは別に、
議会開会中、
出席するだけで
なんと日当+交通費が支払われていて
それは最大1万5000円になる。

全国でもこの「費用弁償ってどうよ?」という
裁判が起きていて
きのうメールをいただいた読者(男性)も
「二重取り以外に何でもない」
と憤慨しておられたのだが、
橋下改革の余波か、
ようやく費用弁償が廃止されることになった。

そして、
議員報酬に加え
「政務調査費」も削減対象として
議論が進んでいる。
全国平均(80万円)に比べても高い
議員報酬のカットは賛成だが
政務調査費のカットは反対だ。
てか、議員に一番、必要な経費でしょ。

調べたい、調べなければならないことは
多数あるはずだし、
その使い道を公開しろ、と言っても
「調査にかかわる」とはねられそうだけど、
それならば「結果」を見たい。
どんな府政の欠陥を見つけたのか。
どんな議員立法による条例ができたのか。
結果が伴っていない場合は
次年度から削減、と
それが効率的だと思う。
いつ、いかなる時も「一定」の金額というのがおかしい。

いや、それ以前に、
きょう理事会を取材して、
(冒頭3分のみ許可だったが)
机の上に
削りたての鉛筆と紙が
ピシーっと用意されていたのだけれども
僕は議員、というか社会人は
常にメモやペンは携帯するものだし
持参して当然なんだし、
そういう行き届いた、
ホテル的勘違い風用意をする
府側に問題があるのだと思う。

せっかく橋下さんが
「1円の経費も無駄にするな」と
言ってるのだから
そういう用意から、やめません?








人件費を巡る攻防@お久しぶりです。

2008-06-25 19:21:24 | Weblog
大阪府の橋下徹知事は
昨夜から上京、
きょう午後には
自民党で立ち上がった
「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」の
その存在自体が無駄遣いな気がするチームの会合に
講師として招かれた。
ということで、無駄遣い廃止中の
テレビ大阪は
これら全ての取材を
テレビ東京にお任せしてみた。
ということで
主のいない(?)当方は、
鬼のいぬ間にブログです。
ちなみに、橋下知事は
本日、テレ朝の「報道ステーション」に出演。
新聞のラテ欄には
「橋下大阪府知事生出演
 財政再建ムダ遣い撲滅
 大阪モデル作れるのか
 労使決裂で前途多難
 スタジオで語ってもら
 います…      」
の宣伝。
こんなに長くかける
ラテ欄がうらやましい…。

橋下知事は、ここ1週間、
実に激務。
となれば、僕を含めた各社担当者もそうなるのだけれど、
特に、先週金曜日。
報道ステーションのラテ欄にあるように、
給料削減を巡り
職員がつくる2つの組合と
府側の「労使交渉」が開かれた。
橋下知事も異例の出席。

会場となった府庁の会議室には、
府側、組合、報道陣と
およそ100人はいただろうか。
そんなすし詰めの部屋に、
経費削減のためクーラーは切られ、
なぜか部屋に温度計があったのだが、
気温28度。
湿度85%。
まさに蒸し風呂状態だった。

スタートは金曜午後10時。
終了時は土曜午「前」10時30分。
つまり、交渉&取材は11時間に及んだ。
ということは、担当記者もカメラマンも
自動的にそうなるわけで(涙)、
そんな様子はすでにテレビや新聞で報じられているが、
組合側の
「これまでも給料削減には協力してきて
さらにカット、には応じられない。
府民に奉仕する公務員である以前に
私たちは生活者。
景気が良い時は上げられず、
景気が悪くなった時だけ下げられる」
という主張と、
橋下知事の
「民間はリストラが進んでいる中、
公務員はクビを切られない。
大阪府の財政が破綻の手前なのに
クビを切られない、
給料も下がらない、では
府民が納得しない」の主張は
決して折り合うことなく、
「決裂」という事態になった。

きのう、発表された大阪府の2008年度予算では
人件費は予定通りカットされていて
あとは来月1日から始まる
府議会で審議される。

公務員を父に持つ私としては
組合の気持ちも分かるし
橋下知事の「常識論」も分かる。
どっちが良いとも決められない、
てな私は
無駄遣い撲滅運動にはおそらく参加できないのだろう。

なお、人件費を含む
橋下改革への異論激論は
こちらのブログメールか
テレビ大阪のメール
(news@tv-osaka.jp)
でひそかに受け付けております。
よろしくお願いします。




行列のできたパーティー。

2008-06-17 12:07:08 | Weblog
昨夜は、急遽参戦が決まった
大阪府の橋下徹知事初の政治資金パーティー取材。
たかじんさんが送った花が入口にデデンと飾られ、
ハイヒールモモコさんらタレントも出席。
リーガロイヤルホテルの会場は
人、人、人で埋まった。

政治資金パーティーというと
どんどんどろどろ、ダーティーなイメージがあるが
「裏献金」よりはるかに分かりやすく
アメリカでは、オバマ氏が市民に献金を呼びかけて
小口の献金を集めて
ヒラリー氏を倒したように
「目に見える献金」は
その政治家の力量を示すバロメーターにもなる。

橋下知事のパーティーは
パーティー券は1人1万円、
「企業や団体から献金を一切受けない」との意向から
販売は個人に限定し、
1800枚を事前に売り上げていた。
入口も透明度が高く、
出口(使い道)も
「秘書2人の給与や後援会事務所の賃料などにあて、
使い道は公開する」とこちらも透明度が高そうなので
あまり心配はしていない。

しかし。心配が一つだけある。

後援会事務所の代表なる女性が
パーティーの挨拶でこんなことを言っていた。

「言葉は悪いですが、
大阪府も儲けて何が悪いねん。
儲かることをやらなあかん」。

大阪弁で声を張り上げ、
一部では拍手が沸き起こっていたが
この言葉に激しく引っかかった。

ただでさえダーディーなイメージのつきまとう
政治資金パーティーである。
果たして主催者として適当な言葉だったのだろうか。
行政の仕事、
というか橋下知事の仕事は儲けを生み出すことではない。
儲けが出ない民間の仕事をすることである。

橋下知事はこれまで
「儲け=利益」と「効果」は別、
行政は「効果」を追及する、と
繰り返していたが、
後援会とは考えが一致していないようである。

さきほども書いたが、
この日のパーティーの資金は
後援会事務所の賃料などに充てられる。
それだけに後援会は「カネ」に対する
厳格な姿勢が必要となる。
前の知事も「政治とカネ」の問題で
後援会が無頓着で
選挙への出馬断念に追い込まれた。

政治資金パーティーが開かれたことを
「政治とカネ」に結び付けるマスコミもあるが
私はそうは思わない。
それよりも重要なのは
そこで集まった資金の管理、
つまり入口でも出口でもなく、
その途中、ということだ。



「生きる」は難しい。

2008-06-16 13:00:07 | Weblog
昨夜は、8時からテレビにかじりついた。

8時はTBS系の「どうぶつ奇想天外」。
ほんと久しぶり、というか
たまたま見た番組。

特集は、大分・高崎山自然動物園で、
仲間外れにされた生後3カ月の子ザル「タクマ」を追ったもの。
タクマの母親は出産後、間もなく死んだため、
そのためタクマは周りのサルから冷たくされ、
餌も奪われる。
奪われて
うずくまって泣き声を上げている姿に
胸がぶるぶる震えたんだけれども、
そんな映像に
ゲストのほしのあきさんとかの泣き顔が
インサート(挿入)されると
不思議と我に帰った。

というか、動物が主役の特集に
ああいうゲストの泣きインサートは不必要だと思います。
「野生の王国」、復活希望。

話を戻して、
タクマは興味本位で近づいてきた若いメスに
抱っこされたかと思うと
突然踏みつけられたり、
木から落下して瀕死の状態になっても
誰も助けない、
と、もうこれでもかと自然の掟の厳しさを見せ付けられる。

よくよく考えてみれば
人間を除く動物に
「自殺」という選択肢はない。
だからこそ生きていく。
生きていく辛さ、切なさが
タクマを通じて突きつけられた。

いや、もっと突きつけられたのは
9時からのNHKスペシャル「激流中国」。
もうこのシリーズは欠かさず見ているのだけれども
撮影、取材、着眼点、訴え…と
全てに胸がぶるぶる震えて
メモを取りながら見ている番組だ。

「テレビなんて…」と
テレビをろくに見ずに批判される方々。
一度見て下さい。

昨日は「病人大行列」がテーマ。
NHKのホームページを参考にしながら書くと、
北京の公立病院には、
連日、全国から大勢の患者が押し寄せていて
診察を受けるのは2日がかり、
徹夜で並ばなければならない。

かつて中国は、国家が医療費を負担し、
医療サービスは無料だった。
しかし制度の見直しで、
利用者負担へと変わり、
医療費が患者に重くのしかかるようになった。

一般の人々が病院に行くのは、
いよいよ症状が悪化してからで、
地方の病院等ではとても手に負えず、
こうした大型病院で診てもらうしか手がないのだ。

しかも医療費が、
患者家族にとって「破産する」ほど高額となるケースも
頻繁に起きている。
一方、制度見直しによって、
病院は独立採算となり、
優れた医師や医療設備を導入し、
大勢の患者を集めることのできる病院だけが
生き残れるようになっている。

この独立採算によって、
病院は「金ありき」の治療となっている。
救急で運ばれても
病院に着くやいなや、
担当者が無表情に救急車料金を請求し、
受診前に診療代も請求する。
金がないとそこでストップする。

番組で、地方の、ある家族が取り上げられ、
息子の目の調子がおかしい、と
その公立病院を訪れると
左目がすでに網膜はく離していて
右目も「治療しないと危うい」と宣告を受ける。

両親は治療を決断するのだけれども
地方から病院に電車で訪れ、
診察を受け、
治療を待つ間、冷暖房なしのホテル暮らしを余儀なくされ…
で、年収の半分が見事に吹っ飛んで、
おまけにこの家のおばあさんが
気管支炎などで同じく病院で治療を受けていたため、
お金が底をつき、金策に走り回っていた。
病院の待合室で、
髪もバサバサ、
今後の人生も金策に走り回ることが予想される母親は
「神様は不公平」と泣き崩れていた。

そんな両親の様子は
彼の片目にどう映っているのだろう。
いや、そんな国家の姿や
オリンピックの聖歌リレーはどう見えるのだろう。
見させないために神様は片目にしたのだろうか。
平和に満ちた自分は
そんな呑気な考えしか出てこず、へこむ。

とにもかくにも
生きる難しさを思い出した2時間だった。




支持率は89%。

2008-06-12 11:19:46 | Weblog
ご報告が遅れましたが、
テレビ大阪の府民100人調査で
橋下知事の支持率は89%となった。
MBSさんが、
5日の「大阪維新プログラム」発表前に実施した調査では
支持率が86・1%だったので
「府民に痛みを求めた」というプログラムを発表しても
支持は落ちていない、といえる。

で、結果のダイジェストは、
なんと弊社のHPでアップされ
私のにやけた写真までなぜか同時掲載。
あ、「はじめまして」の方には
実は私はこんな顔をしています。

http://www.tv-osaka.co.jp/newsbiz/
080610hashimotokaikaku/index.html

このアンケートで
私が「ぜひ」聞いてみたかったのが
①「大阪維新プログラム」をテレビや新聞などで「読んだか」、
②御堂筋のライトアップ構想の賛否、だ。

①については100人中40人が
「読んでいなかった」。
そんな人たちも「橋下支持」に回っている。
これは「橋下さんならなんとかしてくれるでしょ」
というイメージに託した人が多い、という証左で、
小泉元首相とかぶる。

②は、「賛成」に比べ「反対」が上回った。
自由意見でも「なにも、今せんでも」が多かった。
橋下知事は、テレビ大阪の単独インタビューで
「とりあえず今年度は実証実験をして
それから決めたい」と話した。
私もそう思う。

この調査結果は
きのうの定例記者会見でも取り上げられたらしく
5日のプログラム発表後に
世論調査をしたのは
テレビではわが社だけだったから
これはやって良かった。
専門業者に任せず
記者が街頭に立ち
汗をかいて取った調査だからこそ
価値がある。
と、偉そうなことを言っているが
街頭に立ったのは
報道部の若い衆。

さらにアンケートの集計は、
「正」の字で数えようとしたアナロギー・平岡を遮り、
ゴミタ記者(サイバー担当)が
そのデジタル力を駆使し、
短時間でまとめてくれた。

改めて、みなさん、ありがとう。







橋下知事の支持率は?!

2008-06-10 11:11:48 | Weblog
本日のテレビ大阪(デジタル7ch、アナログ19ch)
「ニュースBIZ」(17:13~30)
では、
先週末からきのうにかけて行った
府民100人を対象にした
世論調査の結果を公表。

橋下知事の「驚異」の支持率がはじき出されるも、
実は「大阪維新プログラム」を
新聞やテレビなどで「見ていない」府民の数も多数。
知事肝煎りの「御堂筋ライトアップ」構想は賛成?反対?

これらの結果を知事に速報。
果たして知事の反応は?

続きはぜひ番組で!


バレーボールは人生だ。

2008-06-09 11:58:04 | Weblog
まず告知。

明日のニュースBIZでは、
5日発表された
大阪府の「大阪維新プログラム」を受け、
世論調査の結果を公表する。

といっても母数は府民100人だが、
それでも部員が一生懸命「対面調査」した
努力の賜物で、
「橋下知事は支持?不支持?」や
「大阪維新プログラム きちんと読んだ?」、
また橋下知事肝煎りの「御堂筋ライトアップには賛成?」
などなど論点は盛りだくさん。

その結果を知事に
単独インタビューという形で
私がぶつけてきます。
ということで明日のビズも乞うご期待。

さて。この週末。
バレー全日本男子が五輪切符を獲得した。
実に16年ぶりの快挙だ。

植田監督は
人見デスクにそっくり!で、
(てか双子?というレベル)
それだけで
もう信頼して、お慕い申し上げ候なのだけれども、
植田監督が会見で
こんな話をしている。
(スポーツナビより引用)

【2004年にナショナルチームの選手を見た時に、
まず食が細かった。
食べないし、不規則。
朝食を取らない選手もいたし、茶髪の選手もいた。
まず、ライフワークの
「医(健康な体)・食・住(環境)」を
整えなければいけないということで、
とにかく食べさせた。
僕が言ってもダメなので、
チームに専門家の栄養士を入れた。
それに基づいたフィジカルを強化しないと
外国人に勝てない。
フィジカルを強化したことで、
松本は3~4キロの筋量が増えた。】

◇◇◇
植田さんが就任する前のチームというのは
アテネ五輪の出場を逃し、
まさにどん底の状態だった。
世界でやっても負ける。
国内でやっても負ける。
バレーにちょこっと青春を捧げた者として
信じられない話だったが、
全日本を辞退する選手もいた。

そんな中。植田監督が就任して、
上記の身体強化に努めた。

身体強化は
「数値」で出やすい。
自分自身もそうだったが
例えば跳躍力が2センチ伸びたら
次は3センチ目指す、と「成長」が実感できた。
伸ばすために、当時の私は、牛乳をよく飲むようになったし
柔軟体操も始めた。
これが試合で生かせるのは時間がかかったが
生かせると「自信」につながった。

私のちんけな体験と比べるのもおこがましいが
植田ジャパンに起こったことは
まさにそんな流れだったと思う。

ゴッツと名付けられた石島選手。
これまた私なんかと比べるのも摩訶不思議で恐縮だが
かつての彼を画面で見ていて
ひそかに共感していた。

というのは良い意味ではない。

かつての彼は
自分で失敗すると切れる。
相手が失敗しても切れる。
自分のミスを誰かがフォローしてもお礼を言わない。
彼1人がチームの雰囲気を険悪にしている時があった。
てか、それをテレビ画面から分かるのだから
現場は最悪だったのだろう。

雑誌づくりをしていた時、
失敗というか、
失敗という名前にも値しない失敗を繰り返していた時、
自分でも情けなくなり、
激しく落ち込んでいた。

先輩、というか
それはこのブログでもたびたび登場、の
あおやまさんなんだけれども、
そんな自分に雑談をふってくれて
何とか気分を盛り上げようとしてくれているのに
うまく笑えないし、話せない。
そんな日々が続き、ある時、
あおやまさんに言われた言葉がある。

「泣きたいのはこっちやねんで」。

たった一言やけど
いろいろと教えられた一言だった。
30年近く生きてきて
この言葉をもって人生を振り返って
恥ずかしさでいっぱいになった。

ゴッツは
この大会では
失敗したらみんなに向けて手を合わせる仕草をしたり
他人の成功を自分のことのように喜んだり
雰囲気が悪くなった時は努めて声を出したりと
そんな場面が多く
ゴッツばかりを目で追いかけていた。
今大会は競り勝つシーンが多かったが
選手の基礎力があるのはもちろんだが
乗り切るのはこういう雰囲気が大切だ、
ということはスポーツをした方は
分かっていただけると思う。

その他、
イタリア戦では
ラリーポイント制はありえない
「セットポイントからの7失点」をしたが
あれがあったからこそ
その後、1点の重みを知り、
監督も選手も慎重になった。
だからこそアジアのライバル、
オーストラリアをストレートで下したのだろう。
「負けるが勝ち」である。
また、しんどい時に決めるのが
「エース」であることも分かった。

バレーボールは
「流れのスポーツ」と言われるが、
人生を表しているような気がして
今大会の男子バレーは連日、
録画して観戦した。

追伸。
もう大会にジャニーズタレントはいらないと思う。
あ、そういや、
この問題を考える連載を
古巣の同期・佐藤記者が仕込み中。
さとちゃん、いつ載るん?







































他人のふんどしでみる橋下プラン。

2008-06-06 17:17:09 | Weblog
きのう、発表された
大阪府・橋下徹知事による
総額1100億円の収支改善を目指す
大阪維新プログラム。

発表は午後4時15分ということもあり
テレビ大阪では
全国ネットニュース「速ホウ!」と
BIZで生中継した。

スタジオトークにお迎えした
ご意見番・宮本教授が指摘されていたが
大阪維新プログラムのキモは
「1100億円」である。

つまり、橋下知事は就任間もなく
「1100億円」という数をぶち上げ、
大阪府庁はこの「1100億円」を
達成すべく動いてきた。

しかし、この動きに待ったをかけたのが
府議会である。
特に、警察官人員の削減、
障害者支援、
救急医療の削減は許さん、と。
最大会派で与党・自民党ですら
「このままでは
7月議会で否決する」と表明した。

否決されては
元も子もないと
府庁は
「命、治安」にかかわる事業は
削減を撤回、復活させることにした。

しかし。

そうなれば、
削減総額に影響する。
事業を復活させることで
財源が必要になった。

府庁、いや知事が選んだのは
「退職手当債」の発行だ。
これは、団塊世代の大量退職に備え、
国が特別に認めた「地方債」の1つだが、
要は借金である。

橋下知事は就任以来、
借金は原則しない、と宣言していた。

それなのになぜ?

実は大阪府では、というか知事は
今後9年間で「8400億円」を収支改善し
「黒字団体」を目指していて
初年度は「1100億円」がノルマだった。
つまり「1100億円」は
「8400億円」を達成するための目標だ。

だから
障害者支援などもカットに対象となった。

今朝の新聞各紙では
この「1100億円」を巡り
様々な論評が載っていた。

産経新聞1面。
上山信一・慶応大教授の解説。
(要約)
「1100億円のうち、
府民にかかわる事業は320億円。
府庁職員の人件費カットが345億円。
府民より府庁が痛みをかぶった
絶妙の着地点」

一方、
作家の有栖川有栖さんの意見。
(要約)
「橋下知事は目の前のけんかに勝てばよいという
弁護士の発想。
削減については数字の世界なので
分かりやすく府民から人気が高いのも理解できるが
ものすごく短期的な損得の話。
文化や教育など
お金に換算できないものの中に
失われている施策もある」

きのうの朝日新聞には
激しく興奮した「ルポ貧困大国アメリカ」の著書、
堤未果さんがこんな意見を寄せていた。
(要約)
【アメリカの悲劇は、極端な民営化を推し進めた結果、
国民の「生存権」にかかわる分野まで
市場の論理に引きずり込んだこと。
手をつけてはいけない部分をカットしてしまうことが
どれほど危険なことか。
日本にとっても決してひとごとではありません。

守るべきセーフティーネットの物差しは
「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を
定めた憲法25条でしょう。
そこを切り捨てるなら、
国や自治体は存在する意味がなくなります。
セーフティーネットには三つの柱がある。
まず教育。つまり未来にかかわるところ。
次は医療。命にかかわる部分。
そして暮らしと労働。健やかに誇りを持って働き、
将来に希望を持って生きられること。

橋下知事は「ビジョンより財政再建が大事」
という考えのようですが、
ビジョンのない財政再建が
どれほどひどい結果をもたらすか、
教育だろうが暮らしだろうが命にかかわるところだろうが、
あらゆるところを削っていった
アメリカの現状をみればわかります。

例えば医療。政府が「自己責任」の言葉のもと
公的医療を縮小した結果、
まともに働いている中流層の人でも
一度の病気で借金漬けです。
教育では、05年のハリケーン・カトリーナで被災した
ルイジアナ州は災害直後、
財政難を理由に学校を民営化しました。
競争にさらされた学校は次々つぶれ、
平等な教育を受ける権利が奪われた。
元々貧しい地域で、教育という
未来への投資をやめてしまえば
子どもは絶望するしかない。
子どもが絶望するというのは、
最も悲惨な国の形でしょう。

経済成長の名目で行った社会保障費削減がもたらしたのは、
ものすごい格差です。
大企業の最高経営責任者と、
一番下の労働者の収入格差は600倍。
中流層が厚かった1980年は40倍だった。
30年もたたない間に、医者や教師、
公務員、企業の中間管理職といった中流層が、
セーフティーネットが次々とカットされる中で
どんどん転落しています。

アメリカでもセーフティーネット削減で
悲惨な状態になって初めて、
国民が自分たちの責任に気づき憲法を学び始めました。
大阪でも府民が、なぜこれほど借金が膨れあがったのか、
どんな大阪にしたいのか、
ただ知事に従ったり、逆にバッシングしたりするのではなく、
橋下知事に突きつけられた問いを真剣にとらえ、
未来の大阪のイメージを本気で考えることが、
新しい流れを生み出す力になると思います。】

◇◇◇
数字主義と民営化の悲惨な結果。
肝に命じてみる。

追伸。
最後までふんどしを拝借。
朝日新聞政治面で
これまで聖域とされてきた
「私学助成」の削減について
橋下知事は庁内会議で
「北新地で私学関係者が豪遊している」と
話したという。
これだけで削減を決めたわけではないと思うが…。
で。
あ、あおやま先輩、そうなんすかっ?!

















またまたもや緊急告知。

2008-06-05 01:03:45 | Weblog
本日、橋下知事による大阪府の改革方針
「大阪維新プログラム」の発表に合わせ
またまたもや
ニュースBIZのスタジオ出没が決まりました。
…はどうでも良いとして
ご意見番・宮本先生もご参加下さるほか、
府庁の会見場からも生中継、
と報道部一同意気込んでいます。
ぜひご覧ください。
取り急ぎ告知まで。

◇◇◇
テレビ大阪(デジタル7ch、アナログ19ch)
「ニュースBIZ」
17:13~30

5日緊急特集
橋下改革方針を検証!