ひさらのきまぐれ。

多趣味だけどどこかぼんやりな私(ひさら)の気まぐれブログ。
趣味の話、日々の話。

「皇室の名宝 ―日本美の華―」第2期(東京国立博物館平成館)

2009年11月23日 | 展覧会(美術館・博物館)
「春日権現験記絵」


皇室の名宝展第2期「正倉院宝物と書・絵画の名品」を見てきました。→公式http://bihana.jp/


実はこの1週間ほど風邪をひきこんでしまい、珍しく熱を出して寝込んだりしてたんですが(1年に一度あるかないかの珍事!笑い)。
まぁ、熱も下がったし、咳もおさまったので。
暖かい平日の日中にちょこっと行って見てこよう、ということで。

いやぁ。。。
すごい人でした。びっくり。平日の昼間なのに。
どんなに人気なんだ、皇室展・・・。

たまたま館内で知り合いに出会ったもので立ち話をしたんですが。
時間によっては、平日の昼間でも館外に並んで30分待ち、とかにもなるそうです。
ひーーー。

第1期に主に展示されていた若冲の軸だの、探幽の屏風だのというものだと、モノが大きいので一歩引いたところから見てもそれなりに楽しめます。展示室が多少混雑していても、壁にどどーんとありますから人垣の外から眺められますからね。

ところが、今回の展示品は象牙の撥とか、螺鈿の鏡とか、絵巻や和歌集などの、覗き込む形の作品ばかり。
人の頭越しに見るのはなかなか難しいものでした。
余分に疲れたかも。。。

さてさて。
内容についてですが。
正倉院宝物については、毎年秋の正倉院展で展示されているものの総集編、いわばイイトコドリですので。「ああ、これね」的なものが大半でしたが。
逆にこれだけ有名なものがずらりと並ぶことは珍しいかもしれません。
個人的に大好きな正倉院宝物は、螺鈿の琵琶なんですが。今回は復元品が別の展示室に展示されてました。展示室で目を引いたのは、同じく螺鈿の楽器、紫檀の阮咸でしょうか。楽器そのものも、オウムのデザインも、どれも異国風で興味をそそられます。

そして今回のメイン、「春日権現験記絵」。これをたっぷり眺められたのは、嬉しいことでした。
ただ。
もう少しゆっくり見たかったですね><

今回の展示は広く絵巻を展示してあって、ある程度詞書も読めるんです。
そのかわり、場面説明のキャプションはない。
絵巻というのは詞と対になっているわけですが、内容を知るには詞書を読まなくちゃいけないわけですよね。
全部を読み込むことは出来ないんですが、それなりになんとなく場面はわかるし。
詞書読んで、絵を見ると場面が理解できてさらに面白いことは云うまでもなし。

図録で読めばそりゃゆっくり読めるんですが。
原本を読むって情報量がすごく違うんですよね。
詞書を飛ばし読みするくらいの時間はもらいたかったなぁ(涙

絵巻としてはもう一つ有名ものとして「蒙古襲来絵詞」が出てました。
こちらは「ああ、これね」と思ってさらりと見送る人が多いらしく、じっくり見ていても怒られませんでした(((^^;;
この絵巻はもともと、自分たちの先祖がこの戦いにおいてどれだけ活躍したか、というのを記録したものなので、実名がところどころに出ています。
実在の人名をつけられていることによって、より生き生きと武者たちの活躍が目に飛び込んでくる気がします。

教科書に載っている作品でも、実物を見る機会というのはそうそうあるわけではないので。
次に教科書を見た時に「ああ、これ見たんだよねー」と思えるのは、ちょっとした楽しみかもしれません。
そういう意味で、日本史の教科書を勉強した記憶がある人なら誰でも楽しめる展覧会だったのではないでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿