ひさらのきまぐれ。

多趣味だけどどこかぼんやりな私(ひさら)の気まぐれブログ。
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「パリに咲いた古伊万里の華」展(東京都庭園美術館)

2009年11月26日 | 展覧会(美術館・博物館)
古伊万里の大壺、大瓶のセットがずらりと並ぶ姿は圧巻でした。

→東京都庭園美術館公式HP


日本でつくられた陶器だとはいっても、完全に輸出用。ヨーロッパにおける宮殿などの巨大な空間にフィットするようにデザインされているので、日本の平屋には空間的におさまりません。
旧朝香宮邸という展示場所を与えられたので、なんとか落ち着いて見られた気がします。

この頃とみに江戸時代、日本における職人の技、その根性みたいなものに感心させられることが多いです。
技術だけでいったら今はどんどん便利になって、巨大化、高速化してきてるんですが。
技術の限界に挑むその魂のようなもの(どうも観念的でいかんな)は、半減もしくはそれ以下となってしまっていますね。
どうしてこんなことが出来たのだろう、と腕組みしたくなります。

今回の展示作品についてもそう。
今だって直径60センチとか高さ70センチとかいう巨大な焼き物を焼くのは大変。
ましてや江戸時代の窯の限界というその大きさを、何枚も焼く。しかも注文に合わせたデザインで。
さらにそれらを、船でヨーロッパまで運んでしまうのだから、恐れ入っちゃいます。
どんな梱包の技術だったのか、見てみたいです。
今だってお皿を輸入するとすれば結構神経使いますもん。
宅配便で届いたコーヒーカップの手が割れてたこと、実際ありますしね。

それがフランス、オーストリア、ドイツ、イギリスなどなどに伝わっている。

ため息ばかりです。

一つ一つの作品の素晴らしさはもとより、それらの集合体を見た時、そこに流れる東西の交流の歴史、美術品に対する執念を強く印象づけられた展覧会でした。

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2 コメント

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ビールジャグが欲くなりました (うに)
2009-12-01 09:26:04
乙女心をくすぐるのか、女性グループが多かったですね。
年表や輸送経路図を見て、よく届いたなぁと感心しました。

庭園美術館でしたので「インテリア」として見れたことも面白かったです。
・・・素敵に飾れる家とセンスが欲しいです(笑)
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金属付き (ひさら)
2009-12-01 10:37:16
私が見に行った時も女性が沢山いましたが。
陶芸をやっているらしき方々がグループで来ていたようでした。
「あなたこれに似たの作ってたわね」と言われている人とか。
どんなゴージャス作品を作ってるんだろうと想像力たくましくなりました(笑

金属でパーツを補っていろんな使い方していたのも面白かったですね。
あれらのビールジャグ使う時は中身にも相当気を使わないと。発泡酒とか入れたら怒られそうだし(笑
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