ひさらのきまぐれ。

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「ルーヴル美術館展-美の宮殿の子どもたち」(国立新美術館)

2009年04月24日 | 展覧会(美術館・博物館)
今東京にて開催中のもう一つのルーヴル展、国立新美術館バージョンにも行ってきました。→朝日新聞社「ルーヴル美術館展-美の宮殿の子どもたち」公式HP 

先日見た西洋美術館のものは17世紀の西洋絵画に限定した展示でしたが、こちらは「子供たち」という切り口で工芸も絵画も彫刻もなんでもあり、というのが特徴。
特に目立ったのが、紀元前のエジプト美術。
ルーヴルが所蔵する唯一の「子供のミイラ」が出品されていました。

母と子、子供の遊び、子供と死、王権と肖像、宗教の中の子供などなど、子供をめぐる様々な情景を美術品の中に見ていこうとする試み。

…なのはわかるんですが。なんとなく、バラバラな印象を受けました。
それぞれが名品なのは分かりますが、統一感が無さ過ぎかも

古代エジプトも19世紀ヨーロッパにおいても、子供を捉える視線は変わらないということを紹介してるのかもしれないけれど。それにしては、両者を明確に対比しているわけではないし。
エジプト美術、陶芸、素描、彫刻それぞれの担当者が「子供モチーフ」を探し出して集めてきて、それらに共通の項目を作って分けて見た、という感じ。
どうも統一感がないというか、すんなりした流れが見えなかった気がします。

それぞれのテーマ(誕生、日常生活などなど)は一つの部門だけに絞って見ていくのでもよかったかなーなんて生意気にも思ったりしています。
折角名品を集めたのに、なんとなくとっちらかっちゃっててありがたみが薄かったから。

好きな絵の一つ、ティツィアーノの「聖会話」などは、西洋美術館での展示に出ていた方が目立ったかもなんて思ったりしました。(時代がちょっと合わないけど・・・)

全体としては作品数も多いし、目玉的な作品も多いのでどれもこれも「おおー!」という感じで見ることはできます。
特に彫刻類はなかなかルーヴルに行っても丁寧に見ない分野(個人的に)なので、じっくり見られる良い機会でした。
ダ・ヴィンチとドラクロワだけがルーヴルじゃないぞ!という意気込みは十分感じられる展示だったと思います。

まぁ。
どちらか一つしか見られない、というのであれば。西洋美術館のルーヴル展をお勧めします…。



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