ザ・ノンフィクション 16 07 31
気付いたら波乱万丈だった言うのは総ての家族の言葉。
楽な選択で生きれるような甘い国ではない日本。
何をやっても上には上がいるし
支えてくれる人もいます。
それは自分の立ち位置を理解し周りに気を使い始めた時からです。
元暴走族の雄太と20歳のユキノ
風間トオルさんはグレない人でした。
では、ぐれた人の人生はどうなのか?
(風間トオルさんの過去記事はコチラ⇒
風間トオルさんの”人生の秘訣”って何? 風間トオルさんの”人生の秘訣”って何? 2)
シンナー、恐喝、少年院。横浜で18才のころに暴走族をしていた雄太さんは今35才。
(フジテレビの”ザ・ノンフィクション”ドキュメンタリーという番組の視聴での感想です。)
雄太さんが小学校2年生の時に母親は家を出て行きます。そしてグレました。暴走族になります。
久里浜少年院に入所。暴走族のリーダーだった雄太さんは逮捕によって人生が大きく変わります。
少年院に入った雄太さんは、
悔やむことがいっぱいありました。
あの時こうしていればよかった、
ああしていればよかった。
あの時の集会になんで言ったんだろう?
と思ったといいます。
少年院に入ったことで、犯罪歴があると普通の仕事はできません。
それでも建築系の会社が受け入れしてくれました。ゴク最近のこと。
good practice in construction_p15c / REVIVALthedigest
空調施工の配管整備を管理するしごと。設計図から工程予算をはじき出す、それを1から学んでいきました。
高校に進学しなかった雄太さんが図面を読んでいます。
正社員になり社会保険にも加入できるようになりました。
20歳の彼女ユキノさんと生活をしていくために社員になったのでしょう。
建築現場での足場組の仕事をしてきた。これまで経験したことのない仕事をすることになって、
不安はなかったのです、。
とりあえず頑張れば結果はついてくると思った。
思ったけれど、
そんなに甘くないですね
大変ですね。
という雄太さん。その雄太さんには彼女がいます。20歳の彼女ユキノさんも高校に入学していない中卒。
Seeds of a Divorce / raggiesoft
ユキノさんが小さい頃にお父さんが「これから出張に行く・・」と言ってそれから帰ってこない。
何か月も帰ってこないのでお母さんに聞きました。
「おとうさんとは離婚したの・・・」
それが両親の離婚だったと知ります。幼いころに大好きな両親が幸せでないとき、
子供は「自分のセイで親がコーなったのかナ?」と自分を責めます。お互いに中学校しか出ていません。
高校に入学していません。社会でもハジキ飛ばされそうな立ち位置には、不安・恐怖の伴ったことでしょう。
大変苦労して働きながら生活をし、家事を全てできる家庭的な女性になりました。
母子家庭で育つたユキノさんは料理が得意。
ユキノさんに出会う前、雄太さんは何か役に立つことがしたい、それだけで横浜から福島に行きました。
心根はやさしいひと。
福島の原発事故で周辺が放射能で汚染された。その除染作業の職人が集まらない。
社会でハジキ飛ばされそうな立ち位置で生きてきた。
人がやらないんならオレがやる!とおもったのだと推測します。福島に除染作業をしに雄太さんは行きました。
人の役に立つことが魅力でした。
自信が持てるし、
何かのためになるって言うのか・・・
除染作業を1年間全うしました。
その福島では、とても仲が良い仲間ができた。
雄太さんには生まれ故郷がない。この経験で”故郷”ができたようにおもった。
お互いに出会って、しっかりと仕事を変えて生きだした二人。
その福島に雄太さんはユキノさんを連れて旅行に出かけます。
自分のこころの原点を知ってほしい。
出迎えてくれたのは伊賀大さん。
伊賀さんはコンビニなどもない作業場の詰所で食事に苦労している雄太さんのために毎日弁当を用意してくれた。
優しい人。福島県飯舘村。
雄太さんと伊賀大さんは意気投合。しごとが終わってから、休みの日にも大いに飲みに行きました。
普通には近寄らない場所に、運命の出会いがあった。
立ち入り禁止のロープの張られた県道116号線わきの土嚢。 / Atsushi Boulder
再会して、伊賀大さんから
ここがオマエの田舎だから、
いつでも帰って来い!
と言われます。
その言葉に感激して涙を流す雄太さん。
雄太さんのいう”田舎がない”とは、帰って、迎え入れてくれる親や実家がない、ということです。
伊賀大さんが言いたかったことは、オレの家を実家だとおもっていつでも来ていいんだ、ということ。
その言葉に感激して涙を流す雄太さん。
ふつうには高校に進学することもできない。大学なんて考えも及ばなかった。
進学しようと思えば進学できたのかもしれません。
でもたぶん、「進学しよう」とおもうこともできない過酷な環境で生きていた。
頼れる親もいない。
孤独で打ちのめされるところを、跳ね返すようにグレて生き抜いたんでしょう、たぶん。
Seeds of a Divorce / raggiesoft
横浜で家賃7万円のアパートに住む同棲しているユキノさんは、2人の生活をしていく中で仕事を変え、
猛勉強して生命保険の営業の正社員になったばかり。
生命保険の営業をするためには試験に合格しなければならないんだそうです。
合格点は90点以上。ユキノさんは99点だったといいます。スタッフがすごいねと言うと、
YDK
やればできる子!
と自分のことを言っていました。
雄太さんも正社員で仕事を始めたばかり。
福島の旅行を契機に、福島で仕事をしていきたいと考えるようになりました。
福島に行くことは、お互いに横浜で正社員のしごとを始めたばかり。
その積み上げた幸せを壊すことでもある。ひとりでも行きたいという募る気持ち。
福島県本宮市高木地区の住宅の除染作業の様子(2) / Atsushi Boulder
多分福島の人間関係・親しい人々と一緒に生活がしたいと思ったのでしょう。
故郷も実家もない雄太さんにとって福島が故郷になりました。
生まれ育ったふるさとではありません。ふつうとはちがうふるさと。
横浜で今の仕事をしていくよりも故郷のなかった自分が、
故郷を得た喜びで福島県民として生きていきたいと思った。
そして危険なしごと、除染の仕事をすると考えています。
雄太さんの考えに対してユキノさんはGOサインを出したといいます。スタッフがユキノさんに聞きました。
後悔はないの?
猛勉強をして保険の正社員のしごとを得た。
損得勘定であれば、そのしごとをし続けるホーがよっぽど幸せ、とだれしもおもうこと。
ユキノさん
だってほら、うちも、
1回しかないから…
(人生は1度しかないから好きなことをやるのが当たり前、といいたかったのでしょう)
ユキノさんの凄いところは、毎日仕事から帰ってきた雄太さんのために食事を作るところ。
最近はスーパーでも惣菜を買ってきたり、外食するラクをすることが多くなりました。
家で料理を作らない人も多いと思います。私もヘトヘトで帰宅する日はそうです。
母子家庭で育ったのですから、お母さんはしごとで忙しかったハズ。
料理をゆっくりとおかあさんから教えてもらってはいないことでしょう。自分で覚えて、おいしさを舌で覚えた。
おいしいものを買ってすますこともできる。
でもラクがしたくないし、雄太さんにがんばってほしいから自分のできる料理で応援したい気持ちで頑張る。
食事が生活の中でもっとも大事だと自然に自分で悟ったのだとわたくしはおもいます。
人間の基本的な生活。たべることを大事にすること。スタンダードをしっかりわかっている、
しっかり者だと私は思いました。
暴走族時代から、もっと小さい頃からの親友、風間さん。
雄太さんがしごとを辞めて福島に行くと聞き仲間を集めてバーベキューパーティーを開いてくれました。
スタッフが雄太さんとの関係・付き合いについて聞くと、
悪い仲間っていうか、
全部を知っている仲間。
この全部をしている仲間って、いまどぎなかなかない関係なのだとおもいます。
もしかすると、いまの若い人が一番望んでいる。1番足りない部分。
若い方でなくっても、全部を打ち明けている関係ってメッタにないことでしょう。うらやましい関係じゃないでしょうか?
風間さんはいます。
雄太とは小学校から腐れ縁。
ずっと切れることがない。
何かあると連絡送るしくれる。
風間さんが事件を起こして、身代わりになって実は雄太さんは逮捕されたと言うことでした。
そうして助けられたことを一生忘れないと言います。
暴走族と言う過激な孤立感は、世の中を反対側から客観視して、仲間意識を高めた。
風間さんの奥さんは17歳で結婚。風間さんが21歳の時です。奥さんのべた惚れでした。
一生一緒にいる。
だから浮気したぐらいじゃわかれない。
3人の子供を運転手で働いてりっぱいに育てるおとうさん。スタッフがそんな風間さんに聞きました。
不良やってたことを後悔してませんか?
していない。
いや全然それやってたから、
他の人じゃ知らないようなことも知ってるし、
それなりに自分の家族も養えるようにできるようになってるし。
暴走族で社会に迷惑をかけたことはしっかりちゃんと悪かったとわかっているのだとおもいます。
ソーでなければ家族を養い、持ち家の30年ローンを返済できるわけがない。
でも、人間のきづなが残った。だから、後悔していない、と風間さんは言いたかったのだとわたくしはおもいます。
Midnight Kiss and Present / Flavio~
ユキノさんが横浜に残らずに一緒に福島に行くことにした理由。
わたしがいないとアイツは生きていけないから・・・。
すこし古いような男と女の関係にも思えます。
自分の幸せのためにほとんどのひとは結婚に幸せがあるとおもって結婚するのでしょう。
でも、相手のために捧げることを選ぶひともいるんですね。ほんのすこし、コーしたひとがたまにいる。
こんなにすばらしいカップルはあまりいないし、
学歴とか過去とかをヘーキで乗り越えている二人なのだとおもいました、パチパチ。
(笑)お互いの運命の出会いによって二人が変わった。
(本記事では、暴走行為や犯罪を肯定するつもりはありません、
放射能周辺のしごとを奨励するつもりもありません、念のため。)
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