ランボルギーニ、軽量オープントップのワンオフ・モデル「アヴェンタドール J」を発表!
フラッグシップ・スーパーカーのオープントップ・モデル、「アヴェンタドール J」を発表した。
写真をご覧になればお分かりの通り、何度か噂に上っていたアヴェンタドールのオープン・モデルは、
ルーフだけでなく、フロント・ウインド・スクリーンさえ取り払ったラディカルなスタイルで登場した。
これでも法規上公道走行が可能であり、しかも販売することを前提として開発されたモデルであるという。
ベースとなっているモデルはもちろん、昨年のジュネーブ・モーターショーで発表された「アヴェンタドール LP700-4」。
ベースとなっているモデルはもちろん、昨年のジュネーブ・モーターショーで発表された「アヴェンタドール LP700-4」。
排気量6,498ccから700psを発生する自然吸気V型12気筒エンジンに、ISR トランスミッションと呼ばれる
7速シングル・クラッチ式セミATを組み合わせて、4輪を駆動するというパワートレインはそのままだが、
カーボンファイバー製モノコック・シェルには大幅に手が入れられているそうで、
ルーフとフロント・ウインド・スクリーンを除去した上でシートの背後には2本のセイフティ・バーを設置。
同じくカーボンファイバーで作られているボディ・パネルも前後バンパーなどが新たにデザインされている。
クーペ・モデルより僅かに幅が狭いフロント・ノーズには、凝った形状のウイングレット(小翼)が
クーペ・モデルより僅かに幅が狭いフロント・ノーズには、凝った形状のウイングレット(小翼)が
エア・インテーク周囲から左右に拡がり、バンパーから独立したセンター・ブレースと相まって
F1マシンを思わせる(ようにデザインされている)。
車体後部で目に付くのはボディ後端からせり出したウイングと4本出しになったエキゾースト・テール・パイプ。
クーペではナンバー・プレートが付くセンター部にも黒いメッシュが張られている(どこにナンバー・プレートが付くのだろう?)。
サイズは通常のアヴェンタドールに比べて120mm長く、26mm低い(だけ)。
前後バンパーとサイド・スカートがブラック・アウトされているため、
ボディは数値以上に "薄く" 見える。ダウンフォースも向上しているらしい。
センター・ロック式のアルミニウム・ホイールは、このモデルのために特別に製作されたもの。
センター・ロック式のアルミニウム・ホイールは、このモデルのために特別に製作されたもの。
フロントが20インチ、リアが21インチ、ということはベースになったアヴェンタドール LP700-4よりも、
1インチずつ大きい。
5本スポークの間にカーボンファイバー製のフィンが見えるが、これはブレーキの冷却に効果を発揮するそうだ。
見事に露出したインテリアからは、エアコン、オーディオ、ナビゲーション・システムなど、
見事に露出したインテリアからは、エアコン、オーディオ、ナビゲーション・システムなど、
このクルマの唯一の「レゾン・デートル(存在価値)」すなわち「究極のドライビング体験」を
損なうものであるとして全て排除。
コクピットはカーボンファイバーをハイテク繊維のように張り込むことが出来るという
新開発の「カーボンスキン」と呼ばれる素材で覆われている。
快適装備のストリップ・タウンと重いフロント・ガラスの除去により、
快適装備のストリップ・タウンと重いフロント・ガラスの除去により、
車両重量はクーペ版アヴェンタドールよりかなり軽量化されているはずだが、
数値は未公表。最高速度は「300km/h以上」と発表されている。
最後にそのネーミングに付けられた「J」という文字について説明しておこう。
最後にそのネーミングに付けられた「J」という文字について説明しておこう。
古くからのランボルギーニ・ファンやスーパーカー・マニアならご存じだろうが、
かつてランボルギーニには、そのアルファベット1文字で呼ばれた特別なモデルが存在した。
FIA(国際自動車連盟)が定めた競技規則付則J項の車両規定に合わせて、
「ミウラ」をベースに(といってもシャシーはほぼ別物で)作られた
"レースにも出られる実験車両" 、通称「イオタ」と呼ばれるクルマである。
創立当初のランボルギーニは、設立者であるフェルッチォの意向により、スポーツカー・メーカーでありながら、
創立当初のランボルギーニは、設立者であるフェルッチォの意向により、スポーツカー・メーカーでありながら、
レースには参戦しない、という方針だった。そんな社内においても密かにレース出場を
夢見る社員や開発ドライバーたちが、ミウラの改良開発用という名目で作り上げた車両が「J」だ。
だが結局、彼らの本来の夢は叶うことなく(ドイツで開催された小さなレースに出場しただけ、
と言われている)、Jはミウラが最終型「 SV」へと進化するための礎となる実験データを残しただけでお役ご免となり、
しばらく放置された後、どうしても欲しいという熱心な顧客に売却されてしまう。
それから間もなく、事故によって焼失してしまったことから、Jは "幻のクルマ" として後世に
語り継がれることになるのだ(下の写真はミウラをベースに作られたレプリカ)。
今回登場したアヴェンタドール Jの「J」とは、そんな過去の伝説にあやかって付けられた文字であり、
今回登場したアヴェンタドール Jの「J」とは、そんな過去の伝説にあやかって付けられた文字であり、
J(イオタ)がミウラ・ベースの特別なクルマであったように、アヴェンタドール Jもアヴェンタドール
LP700-4をベースに仕立てたスペシャルなモデルである、ということを意味するらしい。
別にFIA競技規則付則J項に則って製作されたわけではない。
過去のJと共通するのは、ワンオフで作られた特別な一点物として、熱心なマニアに(高額で)売却するという点である。
過去のJと共通するのは、ワンオフで作られた特別な一点物として、熱心なマニアに(高額で)売却するという点である。
このアヴェンタドール Jの購入者はすでに決まっているそうで、価格は税別で210万ユーロ(約2億2,640万円)になるとのこと。
今年の終わり頃には、Jの文字を持たない(代わりにおそらく常識的なフロント・ウインド・スクリーンを備える)
今年の終わり頃には、Jの文字を持たない(代わりにおそらく常識的なフロント・ウインド・スクリーンを備える)
「アヴンタドール・ロードスター」が量産モデルとして発売になると見られており、そちらはもっと "お手頃" な価格になるようだ。
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