“トリアージ”と聞いて思い出したことがある。《カヤージ》である。
10年余り前、市役所本庁舎の近く、電車通りから1つ入った通りに面する小規模な賃貸の共同住宅に関わったことがあった。住宅金融公庫の融資を受けた民間の建物で、建築主は個人の土地所有者だった。
建物には名前を付ける。
建築主に相談したところ、「息子が《カヤージ》にしたい」と言っているということだった。
謂れを尋ねてみると、英国の競走馬の名前だと言う。
そこで、所在地名を添えて、《カヤージ○○○》とした。
馬の名前が付いた建物は初めてだった。入居者は「何語だろう」と首を傾げたことだろう。
公共建築物の名前は、行政庁が決めてくれるから、こちらで考えることはない。
法人とか個人が建てる場合は、建物名を考慮しなければならないが、ほとんどは建築主と相談して決める。
設計時に決まっていれば良いが、多くはなかなか決定しないので、<仮称○○ビル>で申請したり、工事に取り掛かることになる。
分譲マンションであれば、デベロッパーが決めているシリーズ名を冠するのが一般的である。大抵は<シリーズ名+地名>となる。
国の制度に基いて建てた市の一括借上げ住宅の場合は、あらかじめ、市がシリーズ名を定めていた。5棟ばかりを設計したが、管理上の便利さもあってか、<シリーズ名+地名>になった。他の物件では、さらに個人名を加えた建物もあったようだ。
個人の場合は、1棟の場合がほとんどだから難しい。
個人名に固執される建築主もいる。賃貸住宅では避けて欲しいと思うのだが、要望を聞かない訳にはいかない。
無難なのは、地名であるが、既に使われていたりすることもある。
法人が所有し、なおかつ使用する場合は、法人名を付ければ良いから、悩まされることはない。
ユニークな例を2つ。いずれも建築主が希望されたものだ。
姓の1文字を使って、<○風館>。
姓を英訳したものに初孫の名前を加えた<ポート○○○>。
2番目のお孫さんが生まれた折、2棟目を期待したが、そうは問屋が卸さなかった。
*今日の誕生日の花: フジ (花言葉:恋に酔う 懐かしい思い出)
《NHKラジオ深夜便 誕生日の花》カレンダーより
10年余り前、市役所本庁舎の近く、電車通りから1つ入った通りに面する小規模な賃貸の共同住宅に関わったことがあった。住宅金融公庫の融資を受けた民間の建物で、建築主は個人の土地所有者だった。
建物には名前を付ける。
建築主に相談したところ、「息子が《カヤージ》にしたい」と言っているということだった。
謂れを尋ねてみると、英国の競走馬の名前だと言う。
そこで、所在地名を添えて、《カヤージ○○○》とした。
馬の名前が付いた建物は初めてだった。入居者は「何語だろう」と首を傾げたことだろう。
公共建築物の名前は、行政庁が決めてくれるから、こちらで考えることはない。
法人とか個人が建てる場合は、建物名を考慮しなければならないが、ほとんどは建築主と相談して決める。
設計時に決まっていれば良いが、多くはなかなか決定しないので、<仮称○○ビル>で申請したり、工事に取り掛かることになる。
分譲マンションであれば、デベロッパーが決めているシリーズ名を冠するのが一般的である。大抵は<シリーズ名+地名>となる。
国の制度に基いて建てた市の一括借上げ住宅の場合は、あらかじめ、市がシリーズ名を定めていた。5棟ばかりを設計したが、管理上の便利さもあってか、<シリーズ名+地名>になった。他の物件では、さらに個人名を加えた建物もあったようだ。
個人の場合は、1棟の場合がほとんどだから難しい。
個人名に固執される建築主もいる。賃貸住宅では避けて欲しいと思うのだが、要望を聞かない訳にはいかない。
無難なのは、地名であるが、既に使われていたりすることもある。
法人が所有し、なおかつ使用する場合は、法人名を付ければ良いから、悩まされることはない。
ユニークな例を2つ。いずれも建築主が希望されたものだ。
姓の1文字を使って、<○風館>。
姓を英訳したものに初孫の名前を加えた<ポート○○○>。
2番目のお孫さんが生まれた折、2棟目を期待したが、そうは問屋が卸さなかった。
*今日の誕生日の花: フジ (花言葉:恋に酔う 懐かしい思い出)
《NHKラジオ深夜便 誕生日の花》カレンダーより